場所別収納の考え方やアイデア
整理の仕方に悩むものの代表格が食器ではないでしょうか。磁器や陶器だと扱いも雑にはできず、ただ重ねて置いておけばいいというわけにはいきません。
普段はあまり使わないが、来客などいざというときに出し入れしやすいようにしておきたいものもあります。また、ビジュアル的にもキレイに収めたいものですよね。さまざまな考え方や方法がある食器の収納ですが、収納場所に関する考え方やアイデアについて解説します。
食器棚
食器を保管しておく最も一般的なスタイルが、食器棚への収納です。当たり前と感じる人もいるでしょう。しかし、どのように収納するかについて、あまり知られていないお役立ちアイデアがたくさんあります。
食器棚にダイレクトに入れる人がほとんどですが、カゴを使って食器棚の内部を区切ってみましょう。仕切りができ、しかも引き出せるので便利です。
収納する高さも重要です。使用頻度の高い食器は高めの位置に置き、あまり使わないものは下の方に収納します。しゃがんだり立ったりは、繰り返すととても重労働です。
見た目を整えたいなら、色別に分けておくこともおすすめです。同系統のカラーが区分けされていることで、食器棚を見た時の印象はガラリと変わるでしょう。
シンク下
キッチンの下部には必ずシンク下部分が存在します。デッドスペースになりがちなこの空間を、アイデア一つで便利な食器収納庫にしてしまいましょう。
決して取り出しやすい場所ではありませんし、使い勝手が良いとはいえません。しかし、捨てられずベストポジションには置いておけないものなどの保管には十分でしょう。
ここでも、カゴやケースを上手に使って、雑然となりがちな状況をスッキリさせることも可能です。アイデア一つで死角が有効な空間になります。
引き出し
引き出しについても、ひと工夫加えることでより収納しやすい場所にでき、見た目もスマートになります。特に、毎日のお弁当作りに必要な小物などは、手にしやすく出し入れしやすい状態にしたいものです。
コツは、引き出しを真上から見るようにすることです。引き出すというスタイルのため、つい横から覗き込むようなイメージで利用方法を考えがちですが、上から見下ろすようにスペースをとらえます。
そして、引き出しの中にコンパクトなケースなどを並べてみます。すると、独立した一つ一つの空間が出来上がります。そのそれぞれに小物やキッチンアイテムなどをしまっておけば、すぐに使えて時間の短縮にもなりますし、整然としまっておけるのです。
食器別の収納の考え方やアイデア
一口に食器といっても、いろいろな種類があります。和食、洋食、中華やエスニックなど、料理によっても多様な食器を使うものです。
食器のタイプ別にどのような収納方法があるのか、役立つアイデアを紹介しましょう。
茶碗やお椀
深さ・高さがある茶椀やお椀といったものは、たいていの家庭で、重ねて、棚の奥から平置きしています。考え方を変えて、引き出しに収納しておくと出し入れがとてもしやすくなるでしょう。
日本の食卓では、ご飯やお味噌汁を頂くことが多く、茶碗やお椀は日常的に使用します。食器棚に奥から順番に並べて毎回使用するよりも、引き出しを開けて、それぞれをスッと取り出す方が楽なのです。
一定以上の深さがあり、耐久性のある引き出しであることが必要ですが、ぜひ試してみて欲しい方法です。
お皿
お皿も、棚に平置きが一般的です。しかし、ここでも引き出しの活用術が存在します。深さのある引き出しに、縦に並べて保管するのです。
重ねて収納したお皿は、下にあるお皿ほど取り出しにくくなります。一方、引き出し立ててしまったものは、どのお皿も簡単に取り出せるでしょう。
加えて、お皿の柄が確認しやすいという利点もあります。重ねたままだと、横から見たときに、どれがどの模様か分かりにくいでしょう。しかし縦に並んでいると、一目でその図柄を確認できます。
コップ
コップやグラスは、だいたい一つずつ並べて置いてあるでしょう。使うときは手前から取り出す必要があるので、奥にしまったコップが取り出しにくくなります。
そこで、トレイを活用するのも一手です。棚にトレイを敷き、コップやグラスの種類別に、トレイの上の並べて収納しておくのです。
こうすることで、例えばコーヒーを飲むときにコーヒーカップのトレイをスッと引き出すだけで、何個も同時に取り出せます。洗った後も、トレイに並べて棚に差し入れるだけで簡単にしまえるのです。
ダイソーなど100均アイテムのアイデア
食器の収納は、アイデア次第で効率的に保管でき、整理整頓のストレスも大きく軽減できます。そして、その方法はたくさんあるのです。なかには、ちょっとしたツールを使った便利な方法も見つけられます。ダイソーなどの100均で手に入るアイテムを使った、意外なアイデアを見てみましょう。
ディッシュスタンドや木箱の活用
「お皿は重ねるもの」と思い込んでいる人がたくさんいます。もちろん間違いではありません。しかし、立てておくという発想に注目してみてください。
近頃の100均には、ディッシュスタンドが売られています。ブックスタンドのように、お皿を縦に並べておく仕切りです。サイズもデザインも、豊富な種類が揃います。大きさを揃えてズラリと並んだ光景はとても気持ちの良いものです。
細かいアイテムなどを整理しておくのに役立つのが、さまざまなサイズの木箱です。木製なので、湿気の吸収といった効果もあり、食器の片付けに打ってつけです。
同じ大きさで揃えてもいいですし、大小を組み合わせてもいいでしょう。小箱に入った食器をそのままダイニングテーブルに出すという使い方もできます。
ファイルケースや取っ手付きケースの活用
収納場所を確保するために、高い所に収納場所が設置されている場合もあります。そのようなときに100均の取っ手付きケースが便利です。取っ手が付いているので、高い所にしまったり取り出したりするのが容易にできます。取り扱いの安全性も高まるでしょう。
書類のファイルケースも、使い方次第で便利なキッチンアイテムに様変わりです。例えばシャンパングラスを並べて収納すれば、そのまま棚に差し入れることができます。
ファイルケースは、もともと書類を入れて立てて保管しておくためのものなので、安定性も抜群です。ビヤグラスやワイングラスなど、幅広く対応してくれます。
ニトリや無印でのアイデア
生活にまつわるさまざまな用品を、高品質で、かつリーズナブルに提供しているブランドがあります。ニトリや無印良品は、そのようなメーカーの代表格といえるでしょう。
日本人の生活を考え抜き、細かい点にまで意識が行き届いた商品開発を行っています。ニトリや無印良品のアイテムを使った食器収納のアイデアを紹介しましょう。
ニトリのアイテムの活用
ニトリでは、食器の収納に役立つバスケットやケースを販売しています。バスケットの中に食器を分類して収納し、食器棚にバスケットを並べて保管するという使い方にぴったり。
バスケットやケースは、さまざまな素材やカラーリングでラインナップされています。キッチンの雰囲気や食器棚のテイストに合わせたチョイスが可能です。
また安全性にも気を配り、食器の滑落を防ぐシートなどもあります。「スルリと滑り落として割ってしまった」というようなアクシデントを防いでくれる優れものです。
無印良品のアイテムの活用
無印良品にも、食器の収納に使えるアイテムが豊富です。もともとは食器専用ではなくても、考え方をひと捻りすることで食器収納に有効活用でき、機能的な保管を実現するアイテムがあるのです。
無印良品が販売しているファイルボックスやアクリルの仕切り棚なども、その類の商品です。賢い食器収納を求める主婦などに高い評価を得ています。
一つの空間を、縦に仕切る・横に仕切るというだけで用途が広がります。一つの空間を横に仕切れば上下が生まれ、縦に仕切れば左右が生まれるのです。例えば、上下であれば下がお皿で上がカップ、左右であれば右は丸皿で左は角皿というようにバリエーションが広がります。
無印良品のファイルボックスやアクリルの仕切り棚は、このように上下や左右に仕切るための優れたアイテムです。
DIYでの収納アイデア
「自分のイメージにマッチするものがない」「サイズが微妙に合わない」などの場合、DIYによる食器収納にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
既存の商品にひと手間加えて加工する、思い切ってゼロから作り上げるなど、DIYでの取り組み方もいろいろです。オリジナルのアイデアグッズ作りに挑戦しましょう。
カップボードのDIY
カップボードはインテリアとして目につきやすいので、おしゃれに決めたいものです。とはいえ一から作り上げるのは一苦労なので、既製品にデコレーションを加えてみましょう。
簡単なものだと、レタリングを施すというのはどうでしょうか。好きなフォントでお気に入りの言葉をあしらう。それだけでグッとおしゃれ感がアップします。
表面の素材を変えてみるのもおすすめです。扉や引き出しなど、すべてのパーツを取り替えなくても、素材をサイズに合わせて貼り付けるだけで、まったく違った装いになります。
棚を作るDIY
複数枚の板を平行に渡して設置する、それだけでとってもおしゃれな食器収納棚の誕生です。板の素材によって、醸し出す雰囲気も異なります。お部屋や食器のイメージに合わせて素材をチョイスする楽しみも、棚作りの醍醐味です。
カラーボックスを使ったDIY
カラーボックスを置くだけでも食器収納スペースをDIYできます。高さや横幅も、並べる数を調整するだけでOKという簡単さです。さらに場所を選んでカラーボックスを並べて、その上にサイズを合わせた天板を置けば、キッチンカウンターにもなります。
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