誰かを傷つけないために、誰にも傷つけられないために
性は日常生活の中にあるもので、いやらしいものでも恥ずかしいものでもありません。でも何となく真正面から語りづらいのも事実。我が子が誰かを傷つけないために、誰にも傷つけられないために、同意のない性行為は性暴力であること、セクシュアルコンセント(性的同意)が重要であることを、発達に応じた内容で繰り返し伝えていかなければなりません。ユニセフは「5歳」からの性教育を推奨しています。デジタルを自由自在に操る子ども達には、ネットや悪質ポルノの影響力に負けない正確な性の知識を贈りたいものです。
我が家の性教育チャレンジで見ているもの、読んでいるもの
「パンツサウルス」
▲大事なものは見せちゃダメ!と恐竜が教えてくれるイギリスの性教育動画
全編英語なので最初は「パンツって大事なものを守ってくれてるんだって」「見せてって言われたらNO!って言うんだって」等と解説を入れながら見てみたところ“テンポのいいアニメ動画”として気に入った様子。今では「大事なものは見せちゃダメ!の動画がいい!」とリクエストされます。
「とにかく叫んで逃げるんだ」
著:ベティー・ボガホールド 画:河原まり子 訳:安藤由紀(岩崎書店)
悪い人から身を守る具体的な方法を教えてくれる1冊。最初に読んだ時から5歳も6歳もすんなり理解出来た様子で驚きました。今は読みながら「さて、こういう時はどうするんでしょうか!?」とクイズ形式にして楽しんでいます。
「ぼくどこからきたの?」
著:ピーター・メイル 画:アーサー・ロビンス 訳:谷川俊太郎(河出書房新社)
赤ちゃんがどうやって出来るのか?あるがままの、誤魔化しナシの性教育本。私が母からこの絵本を読み聞かせてもらったのは37年前、小学校1年生の時でした。セックスについて説明されているだけでなく、両親が愛し合っているからセックスをするということ。そうして望まれて生まれてきた愛すべき存在が赤ちゃんであることを伝えられる構成になっています。(実は子ども達にはあまり人気がありませんが)いつでも成長しても手に取れるよう、本棚に置いてあります。
この年齢の子ども達は性教育に対する恥ずかしさや抵抗感がなく、基本的な教育をするのに適切な時期だとの指摘もあります。子ども達が誰かに触れたいと思った時。誰かをたまらなく好きになったとき。自分を大切しながら、相手も大切にできる子になって欲しいから、私の中にある一抹の照れくささを飲み込んで、今夜も大切な性について娘たちに語りかけます。
Domanist
伊藤孝恵
2児(女児)の母・ 参議院議員。テレビ局、大手化粧品メーカー勤務を経て、人材総合サービス会社で宣伝を担当。2016年に初当選し、ママパパ議員連盟を立ち上げるなど精力的に活動中。過去に結婚させたカップルは17組。
IG:https://www.instagram.com/itotakae/