無粋とは?
「無粋な人」という表現がありますが、その意味をご存知ですか?言葉が使われるシチュエーションから何となくネガティブなイメージを感じるものの、正確に理解できている人は少ないのではないでしょうか。ここでは無粋とはどんな意味を持つ言葉なのかを説明します。近い意味を持つ言葉も比較のためにチェックしましょう。
文字通り「粋では無い」こと
無粋とは漢字の通り、「粋では無い」ということを指しています。粋とは、見た目や言動が洗練されている様子や、人の気持ちや世の中のことをよく分かっていることを意味する言葉です。
そのため、無粋という言葉は遊び心や洒落たところが無く面白みに欠けた人や、人の心に鈍感な人に対して使われることが多いです。どうすれば人に好ましく思われるか、相手を喜ばせることができるかをちゃんと理解できていないということなのです。
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不粋、野暮との違い
同じく粋ではないさまを表す言葉として、「不粋」と「野暮」があげられます。「不粋」については「無粋」の漢字違いであり、意味にも大きな差はありません。「野暮」も同様に、人の心の機敏を読み取れない人に対して使われます。「無粋」との大きな違いは、恋愛関係に対して使われる傾向があるかどうかです。
もともと粋という言葉は、男女関係の理解を意識したニュアンスを含んでいます。そのため無粋は「恋心を分かっていない」という意味で使われることも多いようです。これに対して、野暮は「その場の空気が読めていない」という意味で幅広く使うことができます。
無粋な人に共通する特徴
無粋という言葉について理解できたところで、次は具体的にどんな人に対して使われることがあるかを知っておきましょう。無粋な人に共通している特徴として代表的なものを4つ紹介します。自分自身の普段の言動を振り返り、以下に当てはまっていないかチェックしてみましょう。心当たりがある場合は、ひそかに周囲から「無粋な人だ」と思われているかもしれません。
思ったことをそのまま口にする
無粋な人は、後先考えずに自分が思ったことをそのまま口に出してしまう傾向があります。人の気持ちを察することができないため、自分の言葉に対して相手がどう思うかを想像することができないのです。本人は自覚も悪気もなく言葉にしていることが多いのですが、だからこそ周りの人からは無粋な人だと認定されてしまいがちです。何気ない一言が相手を不快にさせ、いらぬトラブルを引き起こすこともしばしばあります。
相手を無視して、自分の考えを押し付ける
相手の気持ちを想像することができないあまり、自分の考えばかりを押し付けるところも無粋な人の特徴です。本人は親切のつもりでやっていても、かえってありがた迷惑となっていることがあります。たとえば、片思いをしている人を見つけたら「無理やり好きな人とくっつけようとする」などは、無粋な人の典型的な行動です。自分の気持ちよりも相手の都合や心情を優先しようという考えに欠けているのです。
さらに、人によっては自分の親切に対して「感謝や見返り」を求めてくる場合もあります。「ここまでやったのだからありがたく思え」という考えは、相手にとっては押し付けがましさ以外の何物でもありません。
屁理屈ばかり並べる
無粋な人は、よく屁理屈を並べる傾向があります。基本的に相手の気持ちよりも自分の気持ちや考えを優先してしまうため、自分を正当化する主張をしてしまうのです。
自分の意見だけでなく、見聞きした情報をいかにもそれらしく持ち出して、さも正論らしく主張します。相手の言い分を聞き入れない言動に、相手がうんざりしてしまうことも。自分の正しさを証明することにやっきになってしまい、気が付いたら周りの空気を悪くしていたり、孤立していたりすることもあります。何かとすぐに人のせいにしてしまう傾向もあり、徐々に人が離れていってしまうのです。
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友達がいない
無粋な人は周囲の人から好感を持たれにくく、友だちが少ない傾向にあります。相手の気持ちを考えながらコミュニケーションをとるということが苦手であるため、相手を不快にさせ、人間関係を悪化させてしまうのです。相手が嫌がることをしたり、冗談の通じない発言をしたりする人と一緒にいようと思う人はいません。さらに、無粋な人は自分から人間関係を改善しよう、人と仲よくしようと考えることが少なく、ますます孤立を深めていきます。
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無粋な人は心の中でどう感じている?
無粋な人が普段どのような言動をとるのかについて分かると、今度はどんな気持ちがそのような無粋な振る舞いをさせているのかが気になるのではないでしょうか。
ここでは、無粋な人の心に隠されている感情について紹介します。周りにいる無粋な人に心当たりがある人は、気持ちと行動理由を理解するために役立ちます。自分自身が無粋だという自覚がある人は、自分の心情に当てはまっていないかチェックしてみましょう。