むくみ防止
予防医療/栄養コンサルタントの細川モモさんによれば、塩分の摂りすぎで起こるむくみには、バナナなどのカリウムを豊富に含む食品がおすすめだそう。
「背景に腎臓機能の低下などが隠れている場合もありますので、軽く見ることはできませんが、食事面の要因ではナトリウムの過剰摂取があげられます。外食や加工食品は腐敗防止と旨味アップのために、どうしても塩分が濃くなりがち。
現代女性の1日の摂取エネルギーは終戦直後以下で、ほとんどの栄養素がマイナス状態なのですが、塩分だけは例外です。塩分対策に有効なのは、体内の過剰な塩分を体外に排出するカリウムをとることです。働く女性のカリウムの不足率は51%、ふたりにひとりというデータもあります(※1)。
原因は、カリウムを豊富に含む海藻・野菜・果物の摂取不足。メニューでは塩分をチェックしつつ、トマトジュース・豆乳・グレープフルーツジュース・ドライイチヂク・ドライバナナ・アーモンドなどでカリウムを摂取することがおすすめです。ただし、過剰な塩分を尿で排出するため、こまめにお手洗いに行くことも大切です」
※1「「Will Conscious Marunouchi「まるのうち保健室」調査」Copyright© 2015 三菱地所株式会社・一般社団法人ラフデリAll Rights Reserved. 」
バナナを体のためにもっと効果的に食べる方法
熟成させると栄養価がアップ
黄色いままのバナナよりも、シュガースポットという黒い点が出てきた状態のバナナのほうが健康効果が期待できます。
黒いバナナには豊富なポリフェノールの強い抗酸化作用による、アンチエイジング効果や生活習慣病の予防効果が。さらにはIL-12による免疫力強化、リン脂質による胃潰瘍抑制効果なども期待できます。
シュガースポットがポツポツ出てきた頃が甘味が強くなり食べ頃となるので、おいしく食べるためにも少し時間を置いてから食べたほうがよいでしょう。
朝食に食べると睡眠の質が上がる
内科医の山下あきこ先生によると、人は朝太陽の光を浴びることでセロトニンを分泌し、入眠後はじめ90分の深い睡眠に導かれるのだそう。
このセロトニンはトリプトファンから作られ、トリプトファンは体内では生成できないので、朝起きたら太陽を浴びることがすすめられているのですが、実は食べ物から摂取することもできるのだとか。
例えばバナナ。バナナにはトリプトファンが含まれています。
ただし、トリプトファンが睡眠ホルモンであるメラトニンに合成されるまでには時間がかかるそう。そのためトリプトファンを含むバナナは、朝食べるのが有効なんだとか。
お菓子代わりに食べるとぽっこりお腹解消に
管理栄養士・健康運動指導士の小島美和子さんによると、栄養価の高いバナナは、忙しくてランチが遅くなってしまうような日の、エネルギー補給におすすめだと言います。
「朝食後、15時まで何も食べないと、エネルギーは完全に底をつきます。ランチが遅くなりそうなことがわかっている日は、バナナや野菜ジュースなど補食を用意して昼くらいにつまんでおくこと。スナック菓子などで紛らわすのは、栄養不足&血糖値が上がりすぎてお腹ぽっこりの原因に」(小島さん)
※初出:Domani2018年7月号『お腹がひっこむ! 「食べ方」講座』より
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