韓国ドラマ『愛の不時着』がいまだにブーム中!とにかく主人公のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)が頼りになって、かっこいい!男の中の男すぎると世界中の女性を虜にさせています。
▲『愛の不時着』は、パラグライディングの事故で、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の極秘ラブストーリー。
どうやって育てたら、あんなに素敵な惚れ惚れする男に育つの?と思う、ワーママも多いはず。
そこで、ベストセラー本『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』でおなじみの著者・黒川伊保子先生に取材。連載でお届けします。
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Q.どうしたら『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクのような、頼りがいのある逞しい男に育てることができますか?
頼られるから、頼りがいのある男になるのでは?
私は、息子を叱ったことがほとんどありません。頼りにするだけで、彼は、男らしく振舞ってくれましたから。
私は、息子が生まれたとき、「母も惚れるいい男になって」と告げました。以後、このテーマを、何度となく口にしました。
一人前の男として接してたから、離乳食だって「お口に合うかしら」なんて言いながら、差し出してたかな。彼がベビーチェアに座っているうちから、独り言のように「どうしよう」とか「どっちがいい?」とか聞いてましたね。彼は、ものごころついた時から、私から頼りにされているのを知っていたと思います。
保育園のとき、お友達を連れてきて、おもちゃを貸せなかった彼に、「男としてかっこ悪いよ」と言ったら、「お、すまない」と、潔く貸してくれました。靴が揃えられないのは「男としてかっこ悪い」、魚をきれいに食べられないのは「男としてかっこ悪い」、その一言で、彼は頑張ってくれましたね。上手くできたときは、「素敵ね」と褒めました。あるいは、感謝を。
「これしちゃダメ」「これしなきゃダメ」とは言ったことがなかったし、「よくできた」「えらいね」という褒め方もしたことがなかった。上から目線の口をきいたことがないのです。
そのため、彼は、幼いときから、まるで私の保護者のよう。保育園生の癖に、二人で歩くときは、自分が車道側を歩き、不用意に近づいてくる人がいると、盾になろうとしてました。中学生になったら、熱を出した私を、お姫さま抱っこで運んでくれました。
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リ・ジョンヒョクがどんどん逞しくなっていった理由
『愛の不時着』でも、北朝鮮に不時着してしまった韓国人のユン・セリ(ソン・イェジン)は、環境的にリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)を頼らざるを得ない状況が続きましたよね。
一歩間違えれば、死に至るかもしれないくらいの迷惑をさんざんかけているのに、頼れば頼るほど、愛が深くなり、逞しさを発揮していくリ・ジョンヒョクをみていると、頼りにされて、男は輝くのだなと思います。
まぁ、あれほど完璧な男性は、脳科学的には少しありえませんが…(笑)。あれだけ戦略力があるのなら、脳は、ぼうっとするタイプのはず。“ぱなし”(脱ぎっぱなし、食べっぱなしなど)ぐらいはするのでは。
でも北朝鮮というお国柄で持っている服の数も少ないだろうし、兵士だから、武器などをきちんと所定の場所に戻すよう訓練されているので、整理整頓もできるという設定で納得しておきましょう。
頼りにすれば、頼りがいのある男に育つ。簡単なことなのに、古来からの「女らしさ」が否定され、機械化によって「男の力仕事」が消えた現代では、案外難しいことなのかもしれません。せめて、母は頼りにしてあげたいものですね。
取材・文/宮原まりこ
黒川伊保子
㈱感性リサーチ代表取締役社長。1983年奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーに就職し、人工知能エンジニアを経て、2003年現職。「男女の脳」のとっさの使い方の違いを発見、その研究結果を元にした『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。他著書多数。
男脳、女脳の違いがわかる本書は、人がなぜわかりあえないのか、男女がどうしてすれ違ってしまうのかの人類最大の謎に迫ります。特に子育て中のワーママが読むと、わかりあえないコミュニケーションによるストレスの軽減になるのでおすすめです。