【目次】
鑑賞するだけじゃなく、遊べる美術館「PLAY!」
夏休みのお出かけ。新型コロナウイルス感染症拡大防止のために行き先は制限されてしまうけれど、少しでもこどものストレスを解放させてあげたい!楽しませてあげたい!と願う親御さんも少なくないですよね。
東京・立川市にオープンした新街区「GREEN SPRINGS」(グリーンスプリングス)内にある複合文化施設「PLAY!」は、新しい遊びやワクワクするような体験を求めている親子にこそ訪れてほしい、新しい子連れスポット。
美術館「PLAY! MUSIUM」(2F)と、子どものための屋内遊び場「PLAY!PARK」(3F)と、2つのエリアから構成。(それぞれのエリアのチケットが必要ですが、当日の再入場も可能なので行き来しながら1日中遊べます)
2F「PLAY!MUSIUM」
「プレイ!ミュージアム」では、ユニークな視点で作家や作品を特集する企画展と、年間を通して著名な絵本作家を紹介する常設展の2つの展覧会を同時開催。絵やことば、映像や立体物を通じて自由に感じ、発見し、さまざまな体験ができることが魅力です。
現在は、NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当する人気クリエイティブ・ユニット”tupera tupera”の企画展「tupera tuperaのかおてん.」【会期2020年12月27日(火)まで】、常設展として「エリック・カール 遊ぶための本」【会期2021年3月28日(日)まで】を開催。
まず入場するとチケット代わりに渡されるのが、企画展「tupera tuperaのかおてん.」の「かおシール」と「かおルーペ」。
「かおシール」「カオルーペ」の絵柄は全部で8種類。どちらもどれがもらえるかはお楽しみで、大人も子どももチケット代わりに顔にシールを貼り「かおてん.」作品の一部となって鑑賞します。
どれを貼ろうか?どこに貼ろうか?と、好きなシールを顔に貼り盛り上がる子どもたち。
tupera tuperaのブレイク作「かおノート」や「こわめっこしましょ」など「かお」にちなんだ絵本原画や、新作のコマ撮り映像「かおつくリズム」、身近なものを顔に見立てて作った大きな顔が並ぶ「かお10(テン)」など、個性溢れる“かお”の世界が広がります。
ユニークな顔が並ぶ、tupera tuperaの新作「かお10(テン)」は、フォトスポットとしても人気。
子どもたちが夢中になっていたのが、「床田愉男(ゆかだゆかお)」との顔遊び。天井のミラーで確認しながら好きなパーツを置いて巨大なかおを作るというもの。子どもならではの感性が光る顔が楽しい。
見る角度により違った表情を見せる、迫力たっぷりの顔オブジェ。
こんなところにも顔! もちろん、感染予防の除菌も欠かさずに。
お次は常設展、エリック・カールのおもちゃのような絵本の世界へ
これまでの「エリック・カール」の展示は、絵本の物語と原画の展覧会が多く開催されてきましたが、今回は、絵本を「おもちゃ」に見立て立体的な展示で表現。
世界的なベストセラー絵本「はらぺこあおむし」のあおむしがリンゴをかじる場面のページのように穴がくりぬかれていて、子どもは思わず顔をのぞかせます。
大型の造作物や映像、エリックカールの独自のコラージュで描かれた美しい原画なども展示。
フォトスポットには、あおむしがひょっこり。
「未知との出会い」がテーマの屋内広場
3F「PLAY!PARK」
「PLAY!PARK」は、子どもたちが自由な発想で遊べる、新しい屋内広場。会場に入るとまず目に飛び込んでくるのが、「PLAY!PARK」のシンボル、直径22mの“大きなお皿”。お椀のような形のお皿はソファのように柔らかいので安心!お皿の縁を走ったり、滑ったり、寝転んだり、全力で身体を動かす子どもたちを、親はお皿の外から見守ります。
(土日祝には、広々とした空間で見て聴く生演奏やパフォーマンス「PLAY!LIVE」も開催)
3歳未満の小さな子どもは直径7mの“小さなお皿”で遊べます。
“小さなお皿”のすぐ横には、オムツ交換や授乳ができるユニークな形の小部屋が。こんな細やかな配慮が嬉しい。
“ファクトリー”では、アートやサイエンスを学ぶ日替わりのワークショップが開催。今日のワークショップのテーマは「しぜんのかんむり」。
落ち葉やまつぼっくり、木の実など、自然の素材を使ってかんむりを作ります。家庭では、なかなか準備することができない素材を使った工作に、子供たちも満足気。完成したかんむりは持ち帰りもできます。
こちらは、エリック・カールの絵本作りにならって、参加者が世界に一枚の色紙を作るワークショップ、“Let’s PLAY! PAPER!プロジェクト”。参加者は薄い紙や厚い紙、色画用紙などの様々な紙に、絵の具やクレヨン、スタンプ、ローラーなどを使っておもいおもいの模様やパターンを描き、オリジナルの色がみを制作。さらにその参加者たちの作品をベースにして、PLAY!に関わる様々なアーティストがコラージュ作品を制作する予定です。
ファクトリーやワークショップで作った作品は自由に“ギャラリー”に展示。子どもたちの個性が溢れる作品は眺めるだけでも楽しい。
手作りの楽器でリズム遊びや、グランドピアノなどが自由に弾けて、楽しく音楽に触れることができる“スタジオ”。
ふと時計を見ると“SAIKO”の時計。こんな小さな遊びが最高!
ほかにも、多摩美術大学の学生によるアニメーション上映や常時700冊の国内外の絵本が読める“ライブラリー”など、好きなエリアで遊べます。
作品の世界観をプレートで味わえる
お腹が空いたら「PLAY!CAFE」
「PLAY!CAFE」では、展覧会に関連したオリジナルのフード、スイーツ、ドリンクを提供。立川で有機栽培をおこなう鈴木農園の野菜などを使ったこだわりの食事や軽食メニューが味わえます。ドリンクの一部はテイクアウトも可能。
© tupera tupera
▲かおカレー(みどり)1,800円(税抜)
緑色の「かお」のカレーは甘口。ほうれん草ライスとバターチキンカレーの組みあわせ。
▲はらぺこあおむしのフルーツパフェ1,480円(税抜)
季節のフルーツ、レモンジュレ、生クリーム、アイスクリームとサクサク食感のクランブル。あおむしの顔はトマトケーキ。
新しい遊びや発見が盛りだくさんの「PLAY!」には、五感を刺激する仕掛けがいっぱい。子どもにつきそう親もきっと時間を忘れて楽しめるはずです♡
気になったら、しっかりと新型コロナの感染対策をしたうえで、訪れてみてください。
※会場では、新型コロナ対策のためいずれも少人数制とし、密集を避け、入館前の検温、飛沫・接触感染対策を行なっています。来館する前の準備として、マスクやアルコール消毒などの対策も忘れずにおこなってください。MUSEUMは、日付指定のファストパスチケットを事前にオンラインで購入しておくのもおすすめです。
DATA
「PLAY!PARK」
住所:東京都立川市緑町3−1 GREEN SPRINGS W3
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
※1日に3回(1枠に2時間・少人数の予約・入替制)
対象:0歳から12歳の子どもと保護者
定員:各回90名
入場料:プログラムことに異なる(詳細はPLAY!ウェブサイトでご覧ください)
DATA
「PLAY!MUSEUM」
住所:東京都立川市緑町3−1 GREEN SPRINGS W3
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:無休(展示の入替、年末年始をのぞく)
入場料(税込):一般1500円、大学生1000円、高校生800円、中・小学生500円
※未就学児無料
※障害者手帳をご提示の方とその介添人1名は半額
※「一般」料金で入場の方は、当日に限り、PLAY! PARKを200円引きで利用できます
文/Mio Nemoto