年齢別のお年玉の相場
お年玉をあげる際のポイントは、子供をがっかりさせず、かつ親同士が気を使わずに済む金額を包むということ。適正とされる金額は、子供の年齢や兄弟姉妹の人数、親しさなどによって変わります。
お年玉の相場を年齢別に見ていきましょう。
赤ちゃんや未就学児
小さな子供は、自分でお金を使うことはほとんどありません。お正月のプレゼント代わりに、500円玉や1000円札を包む程度はどうでしょうか。
小さなうちはお金を持たせたくないと考える家庭もあるため、現金は子供ではなく両親に渡す方が無難です。ただし年上のきょうだいがいる子供や、親戚の集まりなどでみんながお年玉をもらう場なら、両親の了解を得た上で本人に直接あげても問題ないでしょう。
また、お金の意味がわからない赤ちゃんには、現金よりも絵本やおもちゃをあげる方が相手の親にも喜ばれるかもしれません。
小学生
お小遣いをもらい始めたり、欲しいものが出てきたりして、お金に対する興味関心が高まる年頃です。小学生のお年玉の相場は、学年で変わります。
低学年はまだお金を上手に使えないので、未就学児より少し多めの1000~2000円くらいがちょうどよい金額。3年生以降は自分が欲しいものがはっきりしてきて、「お年玉でゲームソフトを買おう」などと具体的な使い途を決められることも多いと考えられます。学年にもよりますが、3000~5000円程度のまとまった金額を渡すのが一般的です。小学生同士の兄弟姉妹がいる場合は、不公平感が出ないように注意が必要です。
金額の差が大きいと下の子が不満を感じますし、同じ金額では上の子のプライドが傷つく可能性も。年齢×500円や学年×1000円などとお年玉の計算式を決めてあげると、お互いに納得してくれるでしょう。
中学生
中学生は友人と一緒に出かけたりおしゃれに目覚めたりして、自由に使えるお金が欲しくなることの多い年代です。お年玉の相場も5000~1万円と、小学生に比べてぐっと上がります。
渡す側としては負担が大きくなるため、本人との関係や兄弟姉妹とのバランスを考えて金額を調整しましょう。小学生や高校生の兄弟姉妹とは差をつけた方がよいですが、どちらも中学生なら同じ金額でも大丈夫です。
高校生
高校生も中学生と同じく、5000~1万円が一般的な相場とされています。ただし高校生にもなるとお金の使い途がさらに増え、アルバイトを始める子もいます。本人の金銭感覚やお金の使い方に対する親の考え方も、家庭によって差が出てくる時期です。
このため、相場にこだわり過ぎず、渡す側の判断で決めても差し支えないと言えます。1万円以上あげる場合は、現金1万円に5000円の図書カードを添えるなど、渡し方を工夫するのもアリです。
勉強や読書に役立つものなら相手の親も喜んでくれますし、「こんなに頂いては申し訳ない」と気を使わせることも減るはずです。
みんなどうしている?お年玉Q&A
お年玉には金額以外にも悩ましいポイントがいくつかあります。ほかの人はどうしているのか、気になる傾向を見ていきましょう。
いつまであげればよいの?大学生は?
お年玉を渡す側としては、いつまであげればよいのかがとても気になります。特に大学生は年齢的に大人と呼んでもおかしくないため、あげるかどうかは意見がわかれるところです。
少し古い調査ですが、足利銀行(栃木県)が2010年に自社社員ら400人を対象に実施した調査(回答率92.8%)では、「お年玉をあげたのはどの辺りまで」という質問に対し、「大学生・専門学生まで」との回答が35.1%で最多となっています。
「小学生まで」(20.8%)、「高校生まで」(17.9%)、「中学生まで」(11.5%)と続き、「社会人以上」との回答は14.7%となりました。この調査からは「学生」の間はお年玉の対象と捉え、就職を契機にお年玉をあげるのをやめている傾向があることがうかがえます。