いとこや甥・姪など親戚にはあげる?
親戚がたくさんいる人は、どの範囲までお年玉をあげればよいのかも悩みます。多くの場合、甥や姪は実家に帰ったときに会う機会があり、非常に身近な存在です。自分の兄弟姉妹と話し合い、お互いの子供にお年玉を渡すのが一般的です。
甥や姪以外の親戚の子供については、付き合いの深さで変わります。滅多に合わない「いとこ」や「いとこ」の子供にまであげる必要はありませんが、お正月に親戚一同が集まる家の場合は、子供の人数分のお年玉が必要になることもあります。
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お年玉のマナーと注意点
お年玉の渡し方にもマナーがあります。知らずに渡すと相手を不快にさせることもあるので注意しましょう。

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ポチ袋に入れて渡す
お年玉を渡す際は、お金を裸で渡さず「ポチ袋」に入れるのがマナーです。ポチ袋は紙でできた小さな祝儀袋で、表に相手の名前、裏に自分の名前を書いて渡します。
名前を書いておくことで、渡し間違いを防ぐことができます。また、管理できない年齢の子どものお年玉を親が預かる場合も、誰からいただいたお年玉なのかわからなくなる心配もありません。
ポチ袋はお正月が近付くとコンビニエンスストアや文具店、スーパーマーケットや100円ショップなど様々な場所で販売されますので、好みのものを選びましょう。
ポチ袋がない場合も、裸で渡すのはマナー違反です。手持ちの封筒や紙、ティッシュなどに包んで渡しましょう。この際、ポチ袋がないことに対するお詫びの言葉も添えると良いでしょう。
縁起の良くない数字を避ける
お年玉で渡す際は、「忌み数」を避けるようにしましょう。日本では「死」を連想させる「4」や、「苦」につながる「9」が縁起が悪いとされています。
中国の陰陽思想の影響から「3」「5」「7」などの奇数は奇数は縁起の良い「陽数」だと考えられています。ただし、偶数でも末広がりの「8」は縁起が良い数字ですので、お年玉に使っても問題ありません。
お金はきれいなものを渡す
お年玉には新札を用意すると良いでしょう。年の初めにふさわしく、「あなたのために準備をしておきました」という気持ちを込めることができるためです。
新札が用意できない場合は、手持ちの紙幣や硬貨の中でできるだけきれいなものを選んで渡すようにしましょう。
お札や硬貨の向きに気を付ける
お札や硬貨には表と裏があります。
お札は肖像画が描かれているほうが表です。ポチ袋にお札を入れる際は折りたたむ必要があるでしょうから、開いた時に表が見えるように折りたたみましょう。「4」は忌み数のため、四つ折りは避けて、三つ折りにするのがマナーです。左から折りたたみ、右側が上になるようにしてポチ袋に入れます。この時、肖像画の頭が上にくるようにして入れましょう。お札が複数枚ある場合は、まず重ねてから折りたたむと良いでしょう。
「2千円札」に限り、人物が裏面です。表面に沖縄県の守礼門、裏面に紫式部が描かれていますので、「人=表」と覚える場合は注意しましょう。
硬貨は製造年が入っているほうが裏側です。取り出した際に表が見えると良いですが、硬貨の場合はポチ袋をひっくり返して出すお子さんが多いでしょうから、表裏を気にしすぎる必要はありません。
目上の人の子供に注意
本来お年玉は、目上の人から目下の人に渡すものです。このため上司や先輩など、目上の人の子供にお年玉として金銭を渡す行為は失礼にあたる場合があります。
喪中の場合は言葉を変えて
自分や先方が喪中のときは、どうすればよいのでしょうか。本来は喪中にお年玉をやり取りするべきではないという考え方もありますが、楽しみにしている子供をがっかりさせるのもかわいそうに感じるかもしれません。
喪中の場合はシンプルなポチ袋に「文具代」「図書代」などと書いて渡せば問題ありません。中に入れるお札は通常と同じように、できるだけ新札を用意しましょう。言葉を変えるだけで中身はお年玉と変わらないようにしてあげれば、親も子供も喜んでくれるはずです。
お年玉のお返しはいらない
お年玉をいただいてお返しが必要か迷う場合もあると思いますが、基本的にお返しは必要ありません。
相手に子供がいる場合はこちらからもお年玉を渡すことでお返しになりますが、上司など目上の人のお子さんに渡したい場合は、失礼に当たらないように事前に相談するようにしましょう。
本人にお返しをしたい場合は、現金をお返しするのはマナー違反です。必ず品物を選び、「お年賀」などお年玉のお返し以外の名目をつけてお渡しすると良いでしょう。
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