画面越しでも近かった！アーティスト・七海ひろきさんのオンラインライブ〝熱血〟レポ

【目次】

ここで七海さんを直撃！

ここで七海さんを直撃！

とっても早く感じたライブ時間でした！セットリストのこだわりを教えてください。

七海さん：夏に行った『One-man LIVE773〝KINGDOM〟 ONLINE-SUMMER-』とはひと味違ったライブにしたいなと思い、アルバム『KINGDOM』の中でまだみなさんの前で歌ったことのない曲を入れ、構成しました。前半は秋にちなんだハロウィンと恋愛をテーマに、後半は気持ちが盛り上がるセットリストです。

まず、1曲目は、最初から歌と踊りで盛り上げていきたいと思って『Never too late』を選びました。2曲目から5曲目は、秋にちなんだセットリスト。2月に出演させていただい舞台『RED&BEAR』のテーマ曲をハロウィンっぽい雰囲気にしたり、恋愛の歌を入れたくて『花に嵐』や『もう一度…』を選曲しました。『片思いの君へ』は、今回渡すことのないラブレターを新たに自分で書き、歌の前に読ませてもらいました。歌詞に出てくる〝僕〟の気持ちがもっと伝わったらいいなと思い、こんな演出にしてみました。

ちなみに途中で休憩を入れたのは、前回、見てくださった方々に好評だったから。今回も入れてみましたが、いかがでしたか？

そして休憩後は、気持ちを一気に明るくしたいと思い『Trust』と『QQ』を選びました。後半にかけて、どんどん盛り上げたいなと『Ambition』『KINGDOM』の流れに。アンコールは、実は他の曲も候補に出たのですが、今の私のみなさんへのありがとうの気持ちを伝えたいなぁと思って『ありがとう』に。

秋って芸術の秋や食欲の秋などなど、いろいろな秋があるので全11曲の配信ライブを見てみなさんに〝なんだかお腹いっぱい、楽しかったー！〟と思ってもらえたらうれしいです！

オンラインライブと通常のライブ、意識的に変えているところや見せ方の違いはどんなところでしょう？

七海さん：オンラインライブではVJ（ビデオジョッキー）さんに参加してもらったり、グリーンバックを使った演出をしたりと、照明や映像、カメラワークにこだわりました。あと、なんといっても前回の『One-man LIVE773〝KINGDOM〟 ONLINE-SUMMER-』でご一緒させていただいたバンドのみなさんの演奏が最高にカッコよかった！今回、私はアーカイブを見たのですが、何度も見返したくなるところがあって目が足りませんでした。

実際のライブは、お客さまやスタッフ、会場全体の空気をみんなで感じて作る感覚があります。配信ライブは、画面の向こうの方を意識して歌ったり踊ったりしています。カメラの向こうを意識することで、自然と歌い方や動き方もそれに合ったものになっていきました。

なんとなく…撮影などで写真を撮っていただく時の感覚と似ているかもしれません。物理的に離れてはいるけど、だからこそより密に気持ちを届けたいなと思っていました。

もちろん空間と時間を同じくするライブも楽しいけれど、離れていても気持ちが届くような工夫が凝らされたオンラインライブは、今までとは違った楽しさがありますよね。特に七海さんの時空をも超えるキラキラな魅力は、画面を通り越してビームのように心に届きました。

「この配信ライブをやらせていただけて本当によかったです。ひとりでは作ることのできないオンラインライブでした。関わってくださった方、そしてなにより、見てくださった方、本当にありがとうございました！」（七海さん）

トキメキ、チャージされましたか？

撮影／上飯坂一　取材・文／淡路裕子　イラスト／春原弥生

アーティスト

七海ひろき

ななみひろき・1月16日生まれ、茨城県出身。2003年、89期生として宝塚歌劇団に入団。月組大劇場公演『花の宝塚風土記／シニョールドン･ファン』で初舞台を踏み、宙組へ配属。星組へ異動し、2017年にバウホール公演『燃ゆる風』で単独初主演。2019年、星組大劇場公演『霧深きエルベのほとり／ESTRELLAS』で惜しまれながら退団。その後は、俳優、声優、音楽活動など、枠にとらわれることなく様々なフィールドで活躍を続けている。

イラストレーター

春原弥生

すのはらやよい／1980年生まれ、長野県出身。薄毛の夫タカ氏と共に姉弟2人の子育て中。『かわいく、わかりやすく、庶民的』をモットーにコミックエッセイ、レポ、マンガなどを手掛ける。楽しくわかりやすい表現法に定評があり、活躍の場はエンタメから語学、ビジネス、実用までと幅広い。著書に『宝塚語辞典』『ふたりの薄毛物語』等、共著に『マンガでわかる! 1時間でハングルが読めるようになる本』などがある。Twitterアカウント＠suno_yayoi