【目次】
・加湿器の臭いの原因
・加湿器の臭いを取る方法
・加湿器の臭いを防ぐコツ
加湿器の臭いの原因
加湿器を付けたときに、水蒸気と一緒に嫌な臭いが出てきた経験はありませんか?加湿器の臭いはどうして発生してしまうのでしょうか。正しい対応をするために、まずはその原因について解説します。
・雑菌やカビの繁殖
加湿器を使ったときの湿っぽい臭いは、加湿器内で繁殖した雑菌やカビから発生していることがあります。加湿器は部屋の湿度を上げるために使用するもの。冬場など暖房で室温が高い場合は、雑菌とカビが好む環境になりやすいです。
加湿器の使用自体が雑菌とカビを生む原因につながるので、使わないときはタンクの水を捨てたり、こまめにパーツを掃除したりすれば、雑菌やカビの繁殖を抑えることができます。
・タバコ
タバコの煙から出るタールやアンモニアなどが加湿器のフィルターに付着することも、悪臭を発生させる原因です。特に空気清浄機と加湿器が一体型になっている場合、タバコの煙を積極的に吸い込むため臭いも発生しやすくなります。
タンクの手入れはもちろんのこと、フィルターもこまめな掃除が必須です。手入れをしていないと汚れもたまりやすく、雑菌やカビが発生しやすくなります。
加湿器の臭いを取る方法
加湿器の臭いが気になってタンクやフィルターを掃除しても、すでに悪臭が加湿器に定着している場合があります。根付いてしまった嫌な臭いを取るための方法をご紹介します。
・クエン酸を使って掃除
酸性の「クエン酸」は、臭いと頑固な水あか汚れの解消に役立ちます。しかし使用方法を間違えると、加湿器のパーツを傷つけることもあるため、掃除の手順を事前にきちんと確認しておきましょう。
【1】1Lのぬるま湯に対して、6gのクエン酸を溶かして水溶液にします。
【2】浴槽やシンクなどにクエン酸水をためて、パーツを入れて2~3時間ほど置きます (パーツに吹きかけて拭いて汚れを落とすよりも、漬け置きするのがおすすめ) 。
【3】頃合いになったら漬けていたパーツを取り出し、流水でよくすすぎます。もし汚れが残っていたら、ブラシなどで落とします。
【4】タンクを掃除する場合は、漬け置くよりも中に水溶液を入れて振り洗いをし、仕上げに水道水ですすぐやり方がおすすめです。
【5】きれいになったら、水分が残らないよう乾燥させてから取り付けます。
・重曹を使って掃除
食品でもある「重曹」は天然由来の素材のため、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。粉状のまま使うのではなく、水に溶いて「重曹水」を作るところからスタートです。
【1】 1Lの水に対して、60~70gの重曹を入れてかき混ぜ、火にかけて沸騰させます。
【2】作った重曹水を常温まで冷まし、適温になったら分解したフィルターやトレイなどのパーツをそのまま入れて、漬け置きします。
【3】1時間ほど置いたら重曹水から出し、2分くらいを目安に流水でよくすすぎ洗いをします。
【4】水分を十分に切り、乾燥させます。パーツを戻すときは乾いたことを確認してから付けましょう。
・台所用合成洗剤を使って掃除
クエン酸や重曹を常備していない場合は、「台所用合成洗剤」が加湿器の掃除に使えます。ただし加湿器の機種によっては合わないこともあるため、メーカーに問い合わせるか、公式サイトで確認してから使った方が安心です。台所用合成洗剤は粉状と液状がありますが、加湿器の掃除には強力なアルカリ性の粉状が適しています。
【1】30g程度の台所用洗剤を2~3Lの水に溶かします。
【2】外したパーツを漬け置きします。1時間が目安ですが、汚れの度合いによっては少し長めに置きましょう。
【3】漬け置き後、泡がなくなるまでよくすすぎます。
【4】汚れやぬめりが残っていないか確認し、仕上げに水気を取り乾燥させます。
加湿器の臭いを防ぐコツ
加湿器に一度臭いが付着してしまうと、掃除に結構な時間をかけなければなりません。普段の使用時から気を付けていれば、臭いを発生しにくくできます。悪臭に悩まずに済むコツをご紹介します。
・タンクの水は毎日交換する
加湿器の使用前に水を足し、使用後はスイッチを切るだけで中の水はそのまま、という使い方をしている人は多いのではないでしょうか。タンクの水を交換せずに継ぎ足しをしているとタンク内には使い古した水が残り続け、そのような古い水には殺菌やカビが繁殖しやすくなります。
加湿器を使用しないときは、スイッチを切るとともにタンクを取り出し水を捨て、できればさっと洗剤で洗って乾かしておくとよいでしょう。雑菌やカビをそのままにしておくと、汚れた蒸気を室内に放出してしまいます。
・水道水を使用する
浄水した水を使用したほうが室内によい影響を与えそうなイメージがありますが、加湿器にはミネラルウォーターや浄水器を通した水ではなく、必ず水道水を使用しましょう。ろ過された水は、実は雑菌を繁殖させる原因になります。
ミネラルウォーターは殺菌・加熱処理されており成分が調整されています。一方、水道水には塩素が含まれているため、タンク内に雑菌が繁殖するスピードが遅くなります。水は毎回取り換えるのを前提に、水道水を使用するようにしてください。
・使わないときは乾燥させる
水分が残って湿っぽい状態では、加湿器内部に雑菌やカビが繁殖しやすくなります。そのため加湿器を使わないときは、水を抜いてよく乾燥させましょう。
加湿器が必要な時期は限られています。乾燥が気にならなくなったら、しっかり水気を切ってから片付け、また使うときに新しい水を入れるといった適切な管理が大切です。少しのポイントに気を付けて使えば、加湿器から嫌な臭いが出にくくなります。
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