産後は夫が近づくのすら嫌悪感が!
前回のお話▶︎「自分の感情を出せない結婚生活は地獄でした」
アラフォーで結婚したはいいものの、共感力ゼロで弱音を吐いても寄り添ってくれない、モラハラ気味の夫に嫌悪感を抱き始めた多恵さん。
多恵さん:結婚1年で妊娠したのですが、妊娠中のホルモンの変化もあって、夫のことが生理的に無理になり、近寄るのもイヤ。元々立ち会い出産の予定だったけど、「こいつが分娩室にいたらがんばれねぇ」と思ったので、「入ってこないで」と伝え、分娩中は病室の外で待っていてもらいました。「この人にはこういう姿は見せられないな」と、動物的な直感で察していたんでしょうね。
それまで多恵さんが付き合っていたのは、夫のように年上の男性ばかり。
多恵さん:自分を見守ってくれるとか、成長させてくれるとか、そういう人が好きだったんです。だけど実際子供を産んだら、そこが裏目に出た感じ。男性脳だから、育児で大変なとき寄り添ってもらいたいのに「大変だね」とも言ってくれないし、「この人といてもくつろげないな」と。私はもっと、同じ目線で見て欲しかったんですよね。
気持ちが離れれば身体も当然離れる。
多恵さんが夫とセックスをしたくなくなるのも自然な流れで、そこから息子が2歳になるまで、一度もセックスをせずに過ごしたのです。
思いがけないレスの解消にひと筋の希望が
多恵さん:息子が2歳になって、奄美大島に家族旅行に行ったんです。そのときに旅先で久しぶりに夫と関係を持って、「やっぱり夫婦にとってセックスって大事だな」と思いました。
そこから2か月くらいは夫婦生活が復活。レスで悩む人は多いけれど、案外ちょっとしたことがきっかけでセックスを再開することもあるのですね。多恵さんの場合は、産後のホルモンバランスの変化もあったのかもしれません。
セックスがあったほうがお互い優しい気持ちになれて潤うのが夫婦関係ですが、セックスだけでは成り立たないというのもまた事実。セックスが戻って来て一瞬は「やり直せるかも」という希望が湧いたのですが、程なくして多恵さんが夫に抱く不満は再び大きくなり始めるのです。
ここから、多恵さんの夫への気持ちが完全に「無」になった出来事は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。