同じ漢字を使う言語同士なのに…、なぜ?
日本語と中国語、簡単な言葉でも異なる漢字を使うものが実は少なくない! という話を、前回、私の小4のときの思い出話を交えながらご紹介しました。
そしてそれよりさらにトリッキーなのが、似たような行動に使われる似たような意味の漢字。
たとえばこの一文字、「走」なんかはその代表例。
中国語で「走 (Zǒu)」は「歩く」という意味
日本語でこの「走」という字を見れば、大半の人はそのまま「走る」という意味で捉えると思います。
しかし、実は中国語で「走」は「歩く」という意味。な、なんてややこしい…。
では、中国語で「走る」はどういうの? ということなのですが、「跑 (Pǎo)」という一文字を使います。
なので、たとえば、学校などでよくあるシーン。
廊下を走っている学生に先生が、「走らないで、歩きなさい!」というときには「不要跑, 用走的! (Bùyào pǎo, yòng zǒu de)」というような感じになります。
また、「走」には「行く」という意味もあり、たとえば「どうやって行くの?」と交通手段などを聞くときには「你要怎麼走 (Nǐ yào zěnme zǒu)?」となり、「歩いて行くよ」と答えるときには「用走的 (Yòng zǒu de)」と答えます。
そして他にも、「走」には「亡くなる」という意味もあります。「彼は亡くなりました」=「他走了 (Tā zǒu le)」。英語の表現「He is gone」というニュアンスに似ていますね。
中国語メモ:走 (Zǒu) = 歩く、行く、亡くなる など
次回も似たようなシーンで使われる異なる意味の意外な言葉をご紹介します。
【続】
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美容ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。