【目次】
・「ご愛顧」の意味や読み方とは?
・使い方を例文でチェック
・類語にはどのようなものがある?
・英語表現とは?
・最後に
「ご愛顧」の意味や読み方とは?

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・意味と読み方
「ご愛顧」は「ごあいこ」と読みます。「愛する」と「顧みる(かえりみる)」という意味の漢字で成り立ち、商人や芸人、あるいは目下の者をひいきにし、目をかけて、ひき立てることを意味します。現在では商人や芸人に限らず、ビジネス上でも使われるフレーズです。
・ビジネス等で使う時の注意点
「ご愛顧」はひいきにしてもらう側が、相手に感謝の気持ちを表す文章として使われます。ビジネスの場では、注文・支払いをしてくれる相手、商品やサービスを利用してくれる相手に対して使うのが一般的です。
「愛顧」は自分を主語として「愛顧する」「ご愛顧している」のような使い方はできませんので注意しましょう。
使い方を例文でチェック
耳にすることはあっても、いざ自分で使うとなると自信のない「ご愛顧」という言葉。具体的な使い方を例文でチェックして、実際に使えるように慣れておきましょう。

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1:「引き続きご愛顧ください」
これまで注文をいただいていた取引先に使えるフレーズです。「今までどおり、注文(購入)してください」という内容の意味です。
2:「今後ともご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」
上の1とほぼ同じ内容ですが、「ご愛顧」の後に、「目上の人からもらう・いただく」という意味の「賜る」という言葉を加えた、丁寧な表現です。
「今後も注文(購入)してください」ということを伝えたい時、そのまま言うとダイレクトすぎますよね。そんな時、「今後ともご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」と言い換えると、品良く伝えることができます。
3:「旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました」
企業からの年賀状でよく見かけるフレーズで、くだけた言い方に直すと、「昨年はお世話になり、ありがとうございました」という意味です。
「旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました」は、企業の年賀状の定型文として頻繁に使われています。
類語にはどのようなものがある?
「ご愛顧」の類語にはどのようなものがあるかもチェックしておきましょう。類語を理解すると、「ご愛顧」の使い方をより一層理解できるようになるでしょう。

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1:ご贔屓
「ご贔屓」は「ごひいき」と読み、気に入った人を特に引き立てること、後援することを意味します。「贔屓」を使った言葉には、「贔屓筋」「えこひいき(依怙贔屓)」などがあります。
2:ご高配
「ご高配」は「ごこうはい」と読み、相手を敬い、その心配りを指します。「平素は格別のご高配にあずかり厚く御礼申し上げます」というのも、ビジネスシーンではお決まりのフレーズです。
3:お引き立て
「お引き立て」は、力を添えて助けることです。「これからも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いいたします」というように使われます。
「愛顧」は基本的に社内に人に対しては使いませんが、「引き立て」は場合によっては社内でも使えます。例えば、「彼は会長の引き立てで、出世することができた」というのはその一例です。
英語表現とは?
「ご愛顧」の英語表現はどのようなものがあるのでしょうか。英語にも「patronage」という、「贔屓」「引き立て」「後援」という意味の単語があります。

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「愛顧」の持つ「注文に対する感謝」「サービスの利用に対する感謝」という意味の英語表現もあわせてご紹介します。
・「We thank you for always giving us your patronage.」
(いつもご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます)
・「Thank you for your continuous business.」
(日頃のご愛顧、誠にありがとうございます)
・「We look forward to your continued business.」
(今後ともご愛顧のほどお願い申し上げます)
最後に

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耳にするだけではなく、自分でもスマートに使いこなせるようになりたい「ご愛顧」という言葉。普段は比較的フレンドリーな関係の取引先でも、年始の挨拶などのかしこまった場でこの「ご愛顧」という言葉使えると、ピリッと場が引き締まり、常識ある印象を持たれること間違いなしです。
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