3:「旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました」
企業からの年賀状でよく見かけるフレーズで、くだけた言い方に直すと、「昨年はお世話になり、ありがとうございました」という意味です。
「旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました」は、企業の年賀状の定型文として頻繁に使われています。
類語にはどのようなものがある?
「ご愛顧」の類語にはどのようなものがあるかもチェックしておきましょう。類語を理解すると、「ご愛顧」の使い方をより一層理解できるようになるでしょう。
1:ご贔屓
「ご贔屓」は「ごひいき」と読み、気に入った人を特に引き立てること、後援することを意味します。「贔屓」を使った言葉には、「贔屓筋」「えこひいき(依怙贔屓)」などがあります。
2:ご高配
「ご高配」は「ごこうはい」と読み、相手を敬い、その心配りを指します。「平素は格別のご高配にあずかり厚く御礼申し上げます」というのも、ビジネスシーンではお決まりのフレーズです。
3:お引き立て
「お引き立て」は、力を添えて助けることです。「これからも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いいたします」というように使われます。
「愛顧」は基本的に社内に人に対しては使いませんが、「引き立て」は場合によっては社内でも使えます。例えば、「彼は会長の引き立てで、出世することができた」というのはその一例です。
英語表現とは?
「ご愛顧」の英語表現はどのようなものがあるのでしょうか。英語にも「patronage」という、「贔屓」「引き立て」「後援」という意味の単語があります。
「愛顧」の持つ「注文に対する感謝」「サービスの利用に対する感謝」という意味の英語表現もあわせてご紹介します。
・「We thank you for always giving us your patronage.」
(いつもご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます)
・「Thank you for your continuous business.」
(日頃のご愛顧、誠にありがとうございます)
・「We look forward to your continued business.」
(今後ともご愛顧のほどお願い申し上げます)
最後に
耳にするだけではなく、自分でもスマートに使いこなせるようになりたい「ご愛顧」という言葉。普段は比較的フレンドリーな関係の取引先でも、年始の挨拶などのかしこまった場でこの「ご愛顧」という言葉使えると、ピリッと場が引き締まり、常識ある印象を持たれること間違いなしです。
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