子どもから大人まで人気の紙粘土工作
紙粘土は「子どもの工作」というイメージがありますが、近年はアクセサリーやインテリア小物を作るハンドメイド素材としても人気です。自由度の高い紙粘土を使って、親子で工作を楽しみましょう。
紙粘土の基礎知識
紙粘土は、主原料である炭酸カルシウムやのりにパルプ材を混ぜ込んだ粘土です。成形してしばらくすると自然に固くなる性質があり、長く残したい作品作りに適しています。
また、こねやすく芯材などにもよくくっ付くこと、比較的ひび割れしにくいことなども紙粘土ならではの特徴です。粘土がしっかり乾いたあとは、削ったり色を付けたりといったアレンジを加えることもできます。
なお、紙粘土の種類は「軽量紙粘土」「重量紙粘土」に大別されます。同じ紙粘土でも、扱いやすさや仕上がり具合が異なる点には注意が必要です。
紙粘土の選び方
紙粘土を選ぶときは、作るものに合わせて「軽量紙粘土」「重量紙粘土」のどちらかを選びましょう。
まず軽量紙粘土は、やわらかい質感を持ち、子どもの力でも楽に成形できる粘土です。色を混ぜるなどのアレンジもしやすく、小さなアクセサリーや雑貨などを作るときにおすすめです。注意点としては、安定性が低く破損しやすいことが挙げられます。
一方、重量紙粘土は、重量があって成形に力を要する粘土です。芯材なしで使えるコシの強いものもあり、大きなオブジェやフィギュアなどを作るのに適しています。
重量紙粘土の注意点は、ひび割れしやすいことです。特に作品製作中の乾燥には注意が必要で、乾燥しないよう適宜水でぬらす必要があります。
親子で楽しめる紙粘土工作アイデア
成形や色づけが自由な紙粘土は、工作のバリエーションも豊富です。親子で一緒に紙粘土をこねて、手作りの楽しさを味わいましょう。
子どもにも簡単に作れる、紙粘土工作のアイデアを紹介します。
作ったあとも楽しい!「魚釣りのおもちゃ」
まずおすすめしたいのが、紙粘土で作る魚釣りのおもちゃです。赤や青のきれいな海の生き物を、親子で創造力を働かせながら作ります。たくさんできたら、魚釣りゲームをして遊びましょう。
【材料】
材料がそろったら、次の手順で作成していきましょう。まずは海の生き物の作り方です。
1. ピンポン玉一つ分くらいの紙粘土を取り出して軽くこねる
2. 好きな絵の具を紙粘土に混ぜてよくこねる
3. 好きな海の生き物に成形する
4. 海の生き物の上部にクリップを埋め込む(先端を5mm程度出す)
5. 顔を付けたり模様を描いたりする
紙粘土は長く置いておくと乾燥してしまいます。一つずつ着色・成形していくのがおすすめです。
海の生き物が完成したら、次は釣り竿を作ります。
1. 割った割り箸の真ん中辺りにセロハンテープでひもを付ける
2. ひもを前に垂らした状態で後ろからストローをかぶせていく
3. 割り箸が1cm程度出る位置でストローを止める(セロハンテープで固定してもOK)
4. ひもの先端に磁石を付ける
ストローが長すぎる場合は、あらかじめカットしておきましょう。マグネットは、クリップタイプだと紐に付けやすいのでおすすめです。
紙粘土が完全に乾いたら、親子で魚釣りをして遊びましょう。
LEDライトを入れた「オリジナルランプ」
紙粘土と空き容器を使えば、優しい光のオリジナルランプも作ることができます。基本的には容器を紙粘土で覆うだけなので、細かい作業が難しい小さな子どもの工作におすすめです。
【材料】
材料がそろったら、次の手順で作っていきましょう。
1. デザートカップの口部分に合わせて厚紙を切る
2. 紙粘土をデザートカップ全体に薄く広げる
伸ばし棒を使って、ある程度広げてからデザートカップにのせてもOK。
3. 紙粘土に模様を描いたり好きな形に切り取ったりする
4. カップをLEDライトにかぶせ、厚紙でふたをしたら完成
下にふたが付いているドーム型のデザートカップなら、厚紙を切る工程は不要です。紙粘土をそのままかぶせれば、ミニかまくらのようなかわいいランプが完成します。
もう少しアレンジしたい場合は、紙粘土に色絵の具を混ぜたり飾りを付けたりしてもすてきに仕上がります。ペットボトルを使うとまた違う趣のランプを作れるので、好きな材料で試してみましょう。さらに、ライトの色を変えると、温かみのある雰囲気やシャープな雰囲気などさまざまに演出することができます。
誤食に注意!本物そっくりの「お寿司」
子どもが大好きなお寿司も、紙粘土で楽しく再現が可能です。まず、軽くて扱いやすい軽量紙粘土でおいしそうなシャリを作ります。
【材料】
1. 紙粘土を俵型にまとめる
2. ストローを軽く押し当てる
ストローで凸凹を付けると、シャリの粒感が出せます。
ネタは紙粘土に色を混ぜて作ってもよいですし、身近にあるものを利用しても。例えばイクラのネタを作るなら、緩衝材のプチプチをオレンジに塗るとそれらしくなります。親子でアイデアを出し合って、好きなネタを再現してみましょう。
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初心者向けのおしゃれなインテリア小物
紙粘土があれば、おしゃれなインテリア小物を作るのも簡単です。かわいい工作は子どもに任せて、ママはシックでおしゃれな作品作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
初心者でも簡単に作れる、おしゃれなインテリア小物を紹介します。
植木鉢を紙粘土でリメイク
部屋にある植木鉢も、紙粘土で手を加えればガラッと雰囲気が変わります。
基本的な作業工程は、紙粘土を植木鉢の上に伸ばしていくだけです。難しい作業はないので、紙粘土初心者でも気軽に取り組めます。
「どんなデザインにしようか迷う…」という人は、SNSなどを見ると好みのアレンジが見つかるでしょう。
例えば、次のようなアレンジがおすすめです。
・紙粘土を編み込んで植木鉢に巻き付ける
・紙粘土を貼り付けてナチュラルカラーのペンキを塗る
・割り箸・ペンなどで模様を付ける
・紙粘土の上に絵を描く
・ウッドビーズを付ける
ビーズをくっ付けたり色を付けたりと、アレンジのバリエーションは無限です。部屋のカラーやテイストを考慮して、世界に一つの植木鉢を作りましょう。
シンプルなトレーもおしゃれに変身
家にあるシンプルなトレーは、紙粘土と装飾パーツでおしゃれにアレンジしましょう。例えば、以下のパーツは100円ショップでも手に入るので、コスパもよく手軽です。
・タイル
・シーグラス
まずタイルのアレンジでは、タイルを接着剤などでトレーにくっつけ、目地を紙粘土で埋めていきます。タイルの並べ方や色の組み合わせで雰囲気が変わるので、好みやインテリアにマッチする組み合わせを見つけましょう。
一方、シーグラスとは、砂浜で見つかるガラスの破片です。独特の光沢と色合いがおしゃれで、ハンドメイド素材として人気が高まっています。トレーに敷き詰めれば、ナチュラルで涼しげなアレンジに。タイルと同様に、隙間を紙粘土で埋めていきましょう。