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2021.07.16

「出来かねます」の正しい意味は? 4つの類語と言い換え表現も紹介

「出来かねます」は「できません」の丁寧な表現です。「できない」という意思を伝えたいときに活用できますが、使用時にはいくつかの注意点もあります。今回は、注意点や類語とともに「出来かねます」の正しい意味を解説します。例文もあわせて参考にしてください。

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「出来かねます」の意味とは?

「応じようとしてもできません」という意思を表したいときには「出来かねます」という言葉が適しています。断りの意思を伝えるとき、誤った表現をすると相手に対して失礼にあたる可能性もあります。まずは「出来かねます」の正しい意味を理解していきましょう。

出来かねます 意味

■「出来かねます」は「できません」の丁寧な表現

相手からの依頼に対し「できません」という気持ちを丁寧に伝えたいときには「出来かねます」を使用します。「できません」という言葉は、相手に唐突な印象を与える可能性もあるからです。

特に、ビジネスシーンでは、相手に不快感を与えない言い回しが求められます。プライベートでも、かしこまった場面では「出来かねます」の方が丁寧な印象を与えられます。シーンに応じて使い分けるよう心がけましょう。

■「かねる」は「しようとしてもできない」こと

「出来かねます」の「かねます」は、「兼ねる」という言葉に「ます」を付けた丁寧な表現です。「兼ねる」は「1つで2つ以上の動きをもつ」という意味があります。また「しようとしてもできない」ことを表す言葉です。

つまり「出来る」に「かねます」を組み合わせた「出来かねます」は、「しようとしてもできません」という意味を持つ言葉だといえます。決してやりたくないわけではなく、何らかの理由があって対応できないという気持ちを表しています。

■目上の人には「いたしかねます」が適切

「出来かねます」は、取引先や上司にも使用できる丁寧な表現です。ただし、相手により敬意を表したいときには「いたしかねます」が適しています。

「する」の謙譲語である「いたす」を用いる「いたしかねます」は、相手を敬う表現です。一方「出来る」には自分をへりくだり相手を敬う意味合いはありません。

相手との関係性や使用するシーンに合わせ、「出来かねます」「いたしかねます」を使い分けられるようにしましょう。

「出来かねます」4つの類語と言い換え表現

「出来かねます」には、「お断りせざるを得ません」「ご遠慮申し上げます」など4つの類語と言い換え表現があります。物事を断る場面では、相手に対して角が立たない言い回しが必要です。

出来かねます 意味

類語や言い換え表現を覚えておくと、シーンに合わせて正しい対応ができます。4つの表現の意味や使い方を確認していきましょう。

1.「お断りせざるを得ません」

「お断りせざるを得ません」には「残念だが断らないわけにはいかない」という意味があります。「せざるを得ない」は「そうしないわけにはいかない」という意味を持つ言葉です。

つまり「お断りせざるを得ません」はどうしても断らないといけない状況を表しています。「出来かねます」よりも、かしこまったニュアンスを持つ言葉です。相手に対し、断りの意思をより強く伝えることもできるでしょう。

・そのような理由があるのであれば、お断りせざるを得ません。
・ご要望は重々承知しておりますが、当社といたしましてはお断りせざるを得ません。

2.「ご遠慮申し上げます」

「ご遠慮申し上げます」は、「申し出はありがたいが、お断りします」という意思を伝える表現です。「遠慮」には、物事を辞退するという意味があります。「申し上げます」は「申し上げる」の丁寧な表現であり、相手に物を言うことをへりくだった言葉です。

ビジネスでは、相手からの誘いを断らなければならない場面もあります。そのようなときにも「ご遠慮申し上げます」は適しています。自分をへりくだった表現でもあるため、目上の人からの誘いを断りたいときにも使用できるフレーズです。

・大変ありがたいお誘いですが、当日は先約があるためご遠慮申し上げます。
・子どもの体調が悪くなってしまったため、本日の食事会はご遠慮申し上げます。
・私のようなものにもったいない話ではございすが、ご遠慮申し上げます。

3.「見送らせていただきたく存じます」

「見送らせていただきたく存じます」は「見送らせてほしい」と相手に伺いを立てる表現です。「見送らせてください」も丁寧な言葉ですが、ビジネスでは若干フランクな印象を与える可能性もあります。

「存じます」は「思います」の謙譲語であり、相手の立場を敬う言葉です。「今回は対応できないので断らせてほしい」と思うときには「見送らせていだくたく存じます」と相手を敬いながら断りの意思を伝えます。

・お声がけいただき申し訳ございませんが、この度は見送らせていただきたく存じます。
・大変ありがたいお話ではございますが、見送らせていただきたく存じます。
・日程が合わないため、見送らせていただきたく存じます。またお声がけください。

4.「お役に立てません」

「お役にたてません」は「依頼を受けられないため、相手の役にたつことはできない」という意思を表す言葉です。「出来かねます」のように「本当は引き受けたい」という気持ちを伝えるためには、前後に詳しい内容を付け加えましょう。相手に対し、より丁寧な気持ちを表現できます。

・誠に恐れ入りますが、当日は他のスケジュールも立て込んでおり、私ではお役に立てません。
・その件につきましては、担当が異なるためお役に立てません。
・当日は現地に行く予定がないため、お役に立てません。

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