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「自己承認欲求」の読み方と意味は?
「自己承認欲求」が強いというと、よくないイメージを持つ人もいるかもしれません。実際のところはどうなのか、一緒に見ていきましょう。本記事では、言葉の意味や自己承認欲求の強い人の特徴などを紹介します。
読み方と意味
まずは、「承認欲求」が何を指すか調べてみました。
【承認欲求】
読み方:しょうにんよっきゅう
他人から肯定的な評価を受けたい、否定的な評価をされたくない、自分を価値のある存在だと思いたい、という欲求。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「承認欲求」は、アメリカの心理学者であるマズローの理論に登場する言葉。誰もが持つ本能的な欲求であるとされています。
承認欲求のひとつが「他者承認欲求」です。こちらは、他人から承認されることを欲する心理のこと。「みんなに認められたい」「他人に褒められたい」「他人や社会に受け入れてもらいたい」と望むことを言います。
一方、「自己承認欲求」とは、自分が自分を承認したいと欲すること。「自分を好きになりたい」「自分を認めたい」「自分を受け入れたい」と望むことを指します。基準が自分の中にあるので、周囲からの評価では納得ができないということもあります。
自己顕示欲との違いは?
「自己承認欲求」と似ている言葉に、「自己顕示欲」があります。「自己顕示」とは「じこけんじ」と読み、自分の存在を必要以上に他人にアピールすることの意。他人に対して、自分を強くアピールしたい、他よりも目立ちたいと望むことを指します。「自己承認欲求」とは意味合いが異なります。混同しないよう注意してくださいね。
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「自己承認欲求」が強い人の特徴とは?
「自己承認欲求」が強い人には、共通する特徴があるとされています。どのような特徴があるのでしょうか?
人の話に耳をかさない
「自己承認欲求」が強い人は、人の話や意見を聞こうとしない傾向がありえます。自分の中に絶対的な基準があり、それを満たすことにこだわるからです。たとえば、チームで作業をする際、周りの人が全員OKだとしても、自分がNOならそれを貫こうとするのです。
すぐに他人と比較する
「自己承認欲求」が強いと、自分が他人より勝っていると確認することで満足感を得ます。「自分は正しい」「自分は優れている」「自分は努力している」と感じるために、常に他人と自分を比較するでしょう。
仕事を人一倍頑張る
「出来ない自分」が許せないのも、「自己承認欲求」が強い人の特徴です。困難が続いても、何がなんでも乗り越えるという姿勢で挑みます。そのため、周りには「頑張り屋」と思われがち。しかし、本人は「出来ない自分」を受け入れることができず、極限まで頑張ってしまうのです。
他人からの同意を求めがち
「あなたもそう思うでしょ?」と、たびたび同意を求めてくる人がいたら、その人は「自己承認欲求」が強いのかもしれません。「自己承認欲求」が強いと、自分が正しいと確認するために他者に同意を求めます。
目立ちたがり屋」
チームのリーダーに立候補したり、常にグループの中心にいないと気が済まないタイプも、「自己承認欲求」が強い可能性が。人の上に立ち影響力を発揮することで、自分の存在価値を認めたいのかもしれませんね。
「自己承認欲求」が強くなるとどうなる?
「自己承認欲求」が強くなると、心理状態に影響すると言われています。「自己承認欲求」が強くなるとどうなるのか、見ていきましょう。
自分に自信が持てなくなる
「自己承認欲求」が高まると、自分に課すハードルが高くなりがち。そのため、自分を満たすことがどんどん難しくなり、フラストレーションがたまってしまいます。
その状態が続くと、「何をやっても自分はダメだ」とネガティブ思考に陥ってしまうことも。自己否定や自信喪失につながる可能性があります。
他人に依存することも
「自己承認欲求」が強いのに、自分で自分を満たせなくなると、その欲求は他人に向けられることがあります。他者に評価されることで「承認欲求」を満たそうとするのです。そうなると、評価の基準も他者に移行。「他者に評価されたい」と過剰に望み、他者への依存が強くなることがあります。
他者から敬遠されることも
「自分自身を認めるために、他者からの承認も必要」との強い思いがあると、周囲から鬱陶しがられたり、距離を置かれてしまうこともあるでしょう。他人は、必ずしも自分の要求を満たしてくれる存在ではないということを頭に入れておきたいですね。