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「寄り添う」の意味とは?
まずは言葉の持つ意味について再確認してみましょう。
より‐そ・う〔‐そふ〕【寄(り)添う】
[動ワ五(ハ四)]もたれかかるように、そばへ寄る。
(小学館デジタル大辞泉より)
「広辞苑」では「ぴったりとそばへ寄る」と記されています。物理的な行動としてだけでなく、心や気持ちが近づく表現など、使用できるシーンは多岐にわたりそうです。例文や類語、人物の特徴をおさえて、言葉の理解を深めていきましょう。
「寄り添う」の使い方を例文でチェック
どのような場面で「寄り添う」という言葉が使えるのか、具体的な例文をみながら再確認してみましょう。
1:川のほとりに恋人たちが等間隔で「寄り添って」座っている。
恋人や夫婦など、仲の良い二人が手を繋いだり、肩を組みながら寄り添っている姿。ただ座っていると表現するよりも、距離が近く親密な感じが伝わりますね。
2:おばあちゃんに「寄り添って」横断歩道を渡る。
歩行が困難なご老人を介添するようなイメージ。身体的な「寄り添う」の場合、誰かを助けるようなシーンにも使用できます。
3:生徒一人一人に「寄り添える」先生になりたい。
誰かに「寄り添う」ということは、誰かのことを分かってあげるという意味もあります。この例文では、生徒(子どもたち)それぞれの個性や気持ちを汲み取り、理解してあげられる先生になりたい、というように解釈できます。
4:ペットを亡くした彼女の悲しみに、一晩中「寄り添った」。
悲しみなど、相手が抱える感情に共感して支えるという意味にも「寄り添う」は使えます。ただ、同じ感情でも嬉しさに「寄り添う」という使い方はあまりされないようです。
5: 高熱でうなされる息子に「寄り添い」、長い夜を超えた。
発熱した子どもに、一晩中ぴったり付き添って看病する様子。4にも似ていますが、精神的にも物理的にも、献身的に支える表現としても使用できます。
「人に寄り添う」ことができる人の特徴とは?
例文から具体的なシーンがイメージできたでしょうか? 続いてどのような特徴の人物が「人に寄り添う」ことができるかを具体的にまとめてみます。
1:相手を思いやる気持ちを持っている
「人に寄り添う」ことができるということは、自身のことだけでなく、他者への思いやりを持っている人物。ただ対象者が、自身にとって特別な存在である場合にだけ「寄り添う」ことができる場合もあります。
2:共感できる心の余裕がある
相手を思いやることができるというのは、すなわち他者の状況に付いて想像ができて、尚且つ共感できる本人の余裕も必要でしょう。自分のことでいっぱいいっぱいの場合、たとえ相手の状況が想像ができたとしても「寄り添う」という一歩踏み込んだ行動まで至ることができません。
3:経験から優しさを知っている
過去の経験から、自分が誰かに「寄り添って」もらって嬉しかったり救われたなど、人の優しさに触れたことがある人は自身も「人に寄り添う」ことが、躊躇なくできるのかもしれません。