Contents
「寄り添う」の意味とは?
まずは言葉の持つ意味について再確認してみましょう。
より‐そ・う〔‐そふ〕【寄(り)添う】
[動ワ五(ハ四)]もたれかかるように、そばへ寄る。
(小学館『デジタル大辞泉』より)
岩波書店『広辞苑』では「ぴったりとそばへ寄る」と記されています。物理的な行動としてだけでなく、心や気持ちが近づく表現など、使用できるシーンは多岐にわたりそうです。例文や類語、人物の特徴をおさえて、言葉の理解を深めていきましょう。
「寄り添う」の使い方を例文でチェック
どのような場面で「寄り添う」という言葉が使えるのか、具体的な例文をみながら再確認してみましょう。
川のほとりに恋人たちが等間隔で「寄り添って」座っている。
恋人や夫婦など、仲の良い二人が手を繋いだり、肩を組みながら寄り添っている姿。ただ座っていると表現するよりも、距離が近く親密な感じが伝わりますね。
おばあちゃんに「寄り添って」横断歩道を渡る。
歩行が困難なご老人を介添するようなイメージ。身体的な「寄り添う」の場合、誰かを助けるようなシーンにも使用できます。
生徒一人一人に「寄り添える」先生になりたい。
誰かに「寄り添う」ということは、誰かのことを分かってあげるという意味もあります。この例文では、生徒(子どもたち)それぞれの個性や気持ちを汲み取り、理解してあげられる先生になりたい、というように解釈できます。
ペットを亡くした彼女の悲しみに、一晩中「寄り添った」。
悲しみなど、相手が抱える感情に共感して支えるという意味にも「寄り添う」は使えます。ただ、同じ感情でも嬉しさに「寄り添う」という使い方はあまりされないようです。
高熱でうなされる息子に「寄り添い」、長い夜を超えた。
発熱した子どもに、一晩中ぴったり付き添って看病する様子。精神的にも物理的にも、献身的に支える表現としても使用できます。
「人に寄り添う」ことができる人の特徴とは?
例文から具体的なシーンがイメージできたでしょうか。さて、「人に寄り添うことができる人」と聞いて、みなさんの周りに思い浮かぶ人がいますか?女性約100人にリサーチしてみました。
【質問】周囲に「人に寄り添う」ことができる人はいますか?
・いる…50.4%
・いない…49.6%
※アンケートは30~49歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数121名。
「いる」と答えた人は50.4%でした。みなさんのコメントやエピソードもご紹介します。
【体験談】人に寄り添うことができる人だと思った理由は?
・仕事で困っているときに「私がその立場でもこう思う」などと優しく話をきいてくれた(40代・広島県)
・仕事中にいつも周りをよく見て、助けることができる人。すごいなと尊敬している(40代・奈良県)
・グループLINEで一人を攻撃する険悪なムードになったとき、言葉を選んで丁寧に話す人がいたから(40代・大阪府)
・悩みなどを否定せず聞き、共感した上で今後どうしたらいいかなど、自分がうっすら考えていたことを的確に言葉にしてくれる人がいる。 (40代・千葉県)
続いては、どのような特徴の人物が「人に寄り添う」ことができるかを具体的にまとめてみます。
相手を思いやる気持ちを持っている
「人に寄り添う」ことができるということは、自身のことだけでなく、他者への思いやりを持てる人物。ただ対象者が、自身にとって特別な存在である場合にだけ「寄り添う」ことができる場合もあります。
共感できる心の余裕がある
相手を思いやることができるというのは、すなわち他者の状況を想像ができて、さらに共感できる本人の余裕も必要でしょう。自分のことでいっぱいいっぱいの場合、たとえ相手の状況が想像ができたとしても「寄り添う」という一歩踏み込んだ行動まで至ることができません。