「紅」は「人気」、「黄」は「いかがわしい」、では「黒」は?
台湾でよく使われる「色」にまつわる話を、私の経験を交えながら前回と前々回ご紹介してきました。
「紅」、「黄」に続き、今回は会話の中でもよく使われる「黒* (Hēi)」について。(*台湾では黑の方が一般的)
中国語で「黒 (Hēi)」は「ブラック、成績や評判が悪い、闇の、よこしまな」という意味
読んで字の如く、中国語の「黒 (Hēi)」も主に「ブラック、闇の、よくない」という意味で使われます。
パッと思いつくところでは、
黑名單 (Hēi míng dān) → ブラックリスト
黑客 (Hēi kè) → ハッカー
黑社會/黑道 (Hēi shè huì/Hēi dào) → 反社会的勢力
黑市 (Hēi shì) → 闇市
黑心 (Hēi xīn) → 良心のない
などで、日本語の使われかたにもよく似ています。
少し異なる点といえば、台湾では会話の中で「他很黑 (Tā hěn hēi)」=「あの人すごくブラックなのよね」というような口語的使われかたをするところかもしれません。
シチュエーションにもよりますが、たとえばこれが会社での会話だった場合は、その人は欠勤が多かったり、社内で成績や評判がよくなかったりするという意味になります。
国によって色にはさまざまな意味があり、それを知った上で街中を見渡すとまた違った風景が見えてくるかもしれません。
【続】
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ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official