参与の意味と類義語
参与には、「事業や計画などにかかわること」「行政事務に参加させる際の職名」「王政復古の大号令発布の際に置かれた官職」の3つの意味があります。使い方によって動詞や名詞に変化するため、意味に合わせた使い方を理解しましょう。
また、参与の類義語である、「関与」と「参画」についても解説します。意味と併せてチェックしましょう。
■参与の意味は事業にかかわること
参与には、以下の3つの意味があります。
・意味1:事業・計画などにかかわること。また、その相談を受けること。
・意味2:学識経験者を行政事務に参加させる際の職名。
・意味3:慶応3年12月9日(1868年1月3日)、王政復古の大号令発布の際に置かれた官職。
総裁・議定とともに三職の一つ。明治2年(1869年)廃止。
出典:weblio辞典|参与
意味1で使用する場合は、「参与する」のように動詞で表現することが一般的です。参加に似た意味を持つ言葉ともいえます。
意味2は「内閣参与」のように使用され、役職名として現代でも使用されます。意味3は明治2年に廃止された官職のため、現在は使われていません。
■参与の類義語
動詞として使用する参与には、「関与」「参画」といった類義語があります。関与とは、何かに関係していること広く言い表す言葉です。参与よりも使用範囲が広いため、日常的にも頻繁に使用されます。
参画とは、事業などの計画に参加することを指す言葉で、参与により近い意味を持つ類義語です。「参加」よりも積極的に関わっている場合は、参画を使用します。
参与の使い方と例文
参与の3つの意味のうち、「動詞としての参与」「役職としての参与」の2つが一般的に使用されています。以下に例文をご紹介しましょう。
【動詞としての参与の例文】
・新規事業計画に参与することになった
・有識者として、開発プロジェクトに参与するように打診された
動詞としての参与は、責任ある立場で事業や計画にかかわる場合に使用します。
【役職としての参与の例文】
・部長が参与となって、会合に出席する
・参与になるためには、実力をつけておく必要がある
役職としての参与は、部長や課長といった役職と同じように使用します。
役職における参与の意味
役職における参与とは、会社の上層部を補佐する役割を持つ役職のことです。現役時代に実力が認められ、定年退職後も会社に残ってほしいと思ってもらえる人材がなれる役職でもあります。
参与の位置づけは会社によって異なるものの、常務や本部長クラスと同じ位置づけになることが一般的です。また参与と混同しやすい役職に、参事と顧問があります。ここでは、役職における参与の意味や位置づけ、混同しやすい役職との違いを確認しましょう。
■参与とはトップの補佐
役職としての参与とは、会社の業務に関して監督や管理を行う役職のことです。一般的には、どこかの部署に所属することはなく、部下も持っていません。
今まで培った経験やノウハウを活かして客観的なアドバイスをしたり、経営の補助を行ったりと、さまざまなサポートを行うことが多いでしょう。
つまり参与になれる人とは、現役の間にある程度の役職まで昇っていて、かつ「定年後も会社に残ってほしい」と思われる実力を身に付けている人だと言えるでしょう。
■一般的な序列
参与の位置づけは会社の決まりによって異なるため、一概にはいえません。一般的には、常務や本部長クラスの位置づけとなり、役職待遇となることが多いでしょう。
ただし前述のとおり、参与は部下を持たないなど、他の役職とは異なる点があります。また会計参与は公認会計士などの資格が必要となり、客観的に会社の経営を監視する役割がある役職です。