こんにちは、editor_kaoです。
みなさんは普段、ブランドバッグを使ってますか? 以前は、洋服はリーズナブルに抑える分、バッグに予算をかけて、コーディネート全体をクラスアップするのが、おしゃれの常套手段でしたが、今はそれだけでもないような。人気のブランドバッグも、“ディオール”の『ブックトート』とか、暑かった時期は“ロエベ”のバスケットシリーズとか、ちょっとカジュアルな雰囲気のものが目を引きます。
高いけど手に入れたい……悔しいけど、それがブランドバッグ
はっきり言っちゃいますけど、ブランドバッグって高いじゃないですか。ものによっては数十万円もしますし、おしゃれに興味のない人だったら、まったくもって理解に苦しむ価格帯。確かに「荷物を入れる」だけだったら、紙袋でもいいわけで。でも、決してそれだけじゃない魅力(というより、もはや魔力!?)があるのが、ブランドバッグという存在なわけで。実際に手にした瞬間のワクワクだったり、身につけて鏡に映った自分の姿が、いつもよりイケて見えたり……。これだけは、いくら時代が移り変わろうとも、受け継がれていく伝統芸(!)のような気がします。
そして私が常々思っているのは、せっかく思いきって買うわけですから、ブランドバッグこそ、周囲に流されない選択をするのが素敵、ということです。ときどき、爆発的にヒットするデザインって登場しますが、わっと飛びつく前に(飛びつきたくなるけど)、それが本当に、自分のファッションテイストやライフスタイルに合うのか、少し立ち止まる勇気って必要だと思います。いわゆる“一生もの”といわれるものも同様。長くファッションエディターをしていますが、“一生ものバッグ”なんて、この世に存在しないです(キッパリ!)。これはバッグが悪いわけではなく、人生ってどう変化するか、だれにもわからないじゃないですか。年月を重ねるごとに、自分の気持ちが変わることだってありますし。だからそのバッグが、その人にとって一生ものかどうかは、未知でしかありません。
どんなに流行っていても、自分に合わないなら選ばない
少し前、知り合いに、とあるブランドのバッグを買おうかどうか相談されたことがありました。聞いてみると、予算とバッグのサイズの折り合いがつかないとのこと。そこでもうワンサイズ小さいものにしようか迷っているという話だったのですが、私は断固反対! いくら予算内とはいえ、普段の荷物が入らないバッグを買っても、絶対に使わなくなってしまう。だったらいっそ諦めるか、頑張って欲しいサイズを買うかの2択だと。もちろん限度はありますが、高い買い物こそ、妥協しないほうが、最終的には後悔がないと思うんです(ちなみにその人は、欲しいサイズのバッグを選んで、うれしそうにしていました)。
同じように、いくらヒットしているバッグでも、自分の普段の着こなしに合わないようなら、それも結局持たなくなってしまうから、選ばないほうが賢明。その反対に、あまり街で見かけないけど、自分のワードローブに合うデザインだと思うなら、それはアリだと思います。ブランドバッグって、それなりに主張が強いので、着こなしに合わないと浮いてしまうんです。バッグと身につけている人がちぐはぐなんて最悪。「服に着られる」という表現がありますが、それでいうと「バッグに持たされる」でしょうか。いい大人がそれでは、なんだか悲しいですよね。ブランドのバッグこそ、ちゃんとこなせていることが、とても大切なんです。
ちなみに私は、ファッションエディターを名乗っている割に、ブランドのバッグはもっていないほうだと思います。仕事柄、毎シーズン多くの新作を見過ぎていることもあり、撮影が終わるころには、すでに使ったような気持ちに……(笑)。でも、いくつかはあるんですよ。“ロエベ”の『アマソナ』とか、“ジルサンダー”の『J-Vision』とか。何年も前に手に入れたものですが、汚れを恐れて稼働率は低くとも、ずっとお気に入りです。このふたつはかなり形が似ていて、どうやら私に必要なブランドバッグは、容量がしっかりあるスクエア型。ジップを開けるとガバッと開いて、中身が取り出しやすい、実用性重視のセレクトです。
高いお買い物は、自分を見つめ直すいいチャンス
あと、もうひとつ知っておいたほうがいいことがあって、ブランドのバッグって、名品といわれるものですら、案外あっさりモデルチェンジしちゃうことが(汗)。「本当に欲しい!」と思ったら、あまり期間を置かずに、手に入れたほうがいいかと。服を買うときよりも、かなり真剣に悩むのが、ブランドのバッグ。自分が「おしゃれで大切にしていることってっなんだろう?」と、向き合える機会でもあるので、おおいに迷うのが正しいと思います。ぜひ、楽しいお買い物ライフを!
【今日のひと手間】
ずっとイヤーカフに憧れているのですが、何も引っかからない、へなちょこ耳(涙)。朝家を出て、編集部に到着したときには、すでに耳から消えていたこともありました(再び涙)。そこで考えたのが、イヤリングをイヤーカフにする方法。これなら、耳から外れるということもありません。そしてこちら、なんと100均で見つけたもの! いいお買い物できました〜。
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ