モヤっとした悩みはひとりで抱えず、手放していくことがカギ!
子どもが成長していく中で、子育ての悩みも次から次へとやってきます。特に正解のない悩みや、出口が見えない悩みは、どんどんと蓄積されストレスが溜まる一方。次々とやってくる悩みに対して、どう処理していけば良いのか吉田さんに伺いました。
悩み1:しつけ
「〝しつけ〟の悩みはどの時代にも存在しますが、【やりすぎないこと】がキーワードになると思います。親は〝大人になっても恥ずかしくない態度やマナーを子どものうちから身に着けさせる〟をモットーにしつけをしがちです。しかしこれが危険で、親子関係に悪影響が出ることもしばしば見かけます。もし大人同様の態度・マナーが完璧な子どもがいたら、違和感を持つと思いませんか? そう考えると、肩の力を抜いて、徐々にできれば大丈夫と、ストレスを少し手放せると思います。また、しつけに大切なのは親の言動。子どもは親の様子をちゃんと見てるので、お手本となるよう心がけたいですね」
悩み2:将来の不安
「流れが早く、先の見通しがつかない今。子どもの将来、家庭の将来を考えると、出口のないトンネルを歩いているように思えてしまうこともあるかもしれません。不安をいくつも抱えてしまうと身動きができなくなってしまいます。そんな時は以下のふたつを実践してみてください。
●専門家・プロに頼る
例えば、教育のことであれば学校の先生やスクールカウンセラー。お金のことであればファイナンシャルプランナーや保険会社など、その専門家に話を聞いてもらってみてください。相談するのが面倒だと感じるかもしれませんが、一歩踏み出すことが肝心です。時間がない時は、身近なママ友と話をするだけでも、悩みの共有ができ不安が和らぎます。
●楽観力を身につける
〝不安はあるけど、どうにかなるだろう〟と思う力=楽観力が大切です。この楽観力、日本人は弱いと言われています。どこまで心配しても、クリアにすることは不可能。であれば、〝きっとなんとかなる、大丈夫〟と気持ちを切り替えた方が、心もスッと楽になると思います」
悩み3:時間がない
「特に相談を受けるのが、〝子どもと過ごす時間が少ない〟ということ。共働き世帯が多くなり、家事や毎日のやるべきことをこなしていくと、どうしても子どもの時間が削られてしまうと感じるようです。こんな時は、優先順位の見直しをしてみてください。優先すべきことは【親子の関係性を育むこと】です。時間や気持ちに余裕がなく、ついガミガミ言ってしまいがちですが、それは後回しにしてみてください。親子でホッと出来る時間を優先的に取りましょう。例えば、帰ってきたらギュッと抱きしめる時間を作る、温かい飲み物を一緒に飲むなどの時間が確保されるだけで、子どもとの時間が少ないと感じられることがなくなると思います。たまにはガミガミを後回しにしてみませんか?」
最後に…
「悩みのない子育てなんてありません。どのパパもママも子どものために一生懸命だと思います。不安や悩みで暗い顔をしていると、子どもにも伝染してしまいます。ぜひ、悩みは抱え込まず、少しでもポジティブな毎日を過ごしてくださいね」
画像/(C)Shutterstock.com
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らしく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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