「すれ違い」の意味とは?
夫婦間のすれ違いは、価値観の相違と共に、離婚原因のひとつとしてよく耳にする事柄です。それだけに、すれ違いの原因をしっかりと理解して、避けられるように対策をとりたいもの。また、すれ違いは夫婦間だけではなく、恋人同士や友人、同僚、上司・部下の間で起こることも。どのような環境、人間関係の中でも、あまり起こってほしくない現象です。
そもそも「すれ違い」とは、どのようなことなのでしょうか。まずは言葉の意味から詳しく見ていきましょう。
「すれ違い」にはいくつかの意味があります。人と人とが交差する物理的な「すれ違い」のほか、時間や場所のちょっとしたズレによって、会えるはずの人と会えないことも「すれ違い」と言います。加えて、お互い意図していないのに、相手との気持ちが離れてしまうことも「すれ違い」と表現します。恋人や夫婦間では、相手に本心が伝わらず、徐々にお互いの気持ちに距離が生じて結果的に離れてしまうということも。また、ビジネスにおいても、話が噛み合わないこと、論点が食い違うこと、お互いの主張がうまく一致しないことを、「話がすれ違う」と言います。
「すれ違いざま」の意味とは?
「すれ違い」という言葉を使ったものに、「すれ違いざま」という言葉があります。「すれ違いざま」には、「ちょうどすれ違うその時」、「すれ違った瞬間」という意味があります。使い方の例としては、「すれ違いざまにドキッとする」や、最近では「すれ違いざまに、わざと女性にぶつかる」という男性もいるようです。
「すれ違い」の類語・言い換え表現にはどんなものがある?
「すれ違い」の類語には、どのようなものがあるのでしょうか。ここまでで説明したように、すれ違いにはいくつかの意味があります。したがって、類語や言い換え表現もそれぞれの意味によって異なってきます。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
ボタンの掛け違い
「対処の方法を誤り、そのことが原因であとから不都合が生じたり、双方の間で食い違いが生じたりすること」という意味です。男女の「すれ違い」の意味でも使われますが、ビジネスの場でも使われる言葉です。
行き違い
物理的な「すれ違い」の場合に使える類語です。時間や場所のズレによって、会えるはずの人と会えないという意味で使えます。「傘を持って駅まで迎えにいったのに、行き違いになったようだ」というような使い方ができるでしょう。
齟齬
読み方は「そご」。「物事がうまくかみ合わないこと」、「食い違うこと」を意味し、「齟齬がある」「齟齬が生じる」という使い方をします。ビジネスシーンでは、「聞いていた内容とこの資料には齟齬がある」などと使われ、2つのものが食い違っていることを表します。
食い違い
「物事や意見などがうまく一致しないこと」を意味します。
なぜすれ違いは起きる? 原因と対策
なぜすれ違いは起こるのでしょうか。できれば避けたい心のすれ違いの、原因と対策を考えてみましょう。
夫婦の場合
夫婦のすれ違いの原因はさまざま。生活リズムや価値観の違いも、すれ違いが生じる原因のひとつです。これら以外で大きな原因とされるのは、コミュニケーション不足です。心当たりがある人も多いのではないでしょうか。また、お互いを尊重する気持ちや感謝の気持ちの欠如も、大きな原因と言えるでしょう。
カップルの場合
恋人同士では、忙しくて会えない場合や、LINEやメールの返信がない場合にもすれ違いが生じます。仕事が忙しくて会えない時や連絡できない時、「きっと理解してくれているだろう」と、雑な対応になっていませんか? 忙しくて連絡ができない時にも、言葉にして「今は忙しい時期だから」と伝えておくことで、すれ違いが防げるでしょう。