Summary
- 嫉妬は、自分よりも格下だと思っている相手が「自分より優れたものを持っている」と感じた場合に起こる
- 嫉妬深い人には承認欲求が強く見栄を張りやすい・価値基準が他人にある・劣等感が強いなどの特徴がある
- 嫉妬深い性格を直すには、まず自分が嫉妬していることを自覚し、他人と比較するクセをやめてみよう
そもそも「嫉妬」とはどういう意味?
まずは「嫉妬」という言葉の意味を確認してみましょう。
しっ‐と【嫉妬】
[名](スル)
1. 自分よりすぐれている人をうらやみねたむこと。「他人の出世を—する」
2. 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと。やきもち。悋気(りんき)。「夫の浮気相手に—する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
嫉妬とは「羨ましい」「妬ましい」という気持ち
『消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法』(すばる舎刊)の著者で心理カウンセラーの大嶋信頼先生によると、嫉妬とは「他人が自分よりもよい境遇で羨ましい」や「自分の好きな人が、ほかの人に気持ちがむいて悔しい」などの、恨み・憎みの気持ちを言うそう。
こういった嫉妬の感情は、その醜さから自分でも認めにくいものですが、大嶋先生曰く「このような感情を抱くのは当たり前のこと」なのだとか。
「嫉妬の感情はあまりにも醜くて、なかなか直視できないものです。しかし、人間が嫉妬してしまうのは、トイレに行きたくなるのと同じくらい、当たり前のこと。なぜなら、嫉妬は、動物的な〝発作〟。だから、コントロールがなかなか難しいのです。」(大嶋先生)

嫉妬心が沸き起こるのには条件がある
大嶋先生が言うには、嫉妬心が沸き起こる条件があるのだとか。
「嫉妬するには、実は条件があります。それは、相手が自分より格下ということです。格下と思っている相手が、自分よりも優れたものをもっていると思うから、嫉妬が起こるのです。
普通の人は、優劣の錯覚という、自分は優れていると感じる機能が脳についているため、どこにいても〝自分は平均よりも上〟と思っています。特に、日本は、世界的にみても、中間層が多く、教育の場でも平等と教えられているので、〝自分は普通よりも上〟と思いがち。これがあるせいで嫉妬の発作を起こしやすくなっています。
逆にいうと、とびぬけて優れている人に対しては、嫉妬の発作はおきません。例えば、メジャーリーグで活躍したイチロー選手に嫉妬する人がほとんどいないのはこのためです。」(大嶋先生)

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嫉妬深い人に共通する特徴とは
ここまで「嫉妬」の意味について紹介しました。では嫉妬深い人とはどのような人の事を指すのでしょうか? 共通する特徴についても見ていきましょう。
プライドが高く見栄っ張り
嫉妬深い人は、負けず嫌いで自分を認めてほしいという気持ちが強く、見栄を張りやすい性格であることが多いよう。
心理カウンセラーの吉野麻衣子さん曰く
「『自分は相手より劣っていると認めたくない』『周囲から高く評価されたい』という承認欲求を強く持っており、自分が優勢を保とうとする心理的表れがそうさせていることがあります」(吉野さん)
のだそう。実は傷つきやすく、周囲から認められないことを恐れているがゆえに、嫉妬深くなる可能性も。

他人とのギャップを認められない
たとえば誰かがブランドバッグを持っていたとします。こんなとき「自分はブランド物は買えないし、持っていないから羨ましいなぁ」と感じる人は、他人とのギャップを認められていない人かもしれません。
そもそも自分にお気に入りのものがあれば、相手がどんなに高価な物を持っていても羨ましがる必要などないはずです。
価値基準が他人にあると、自分には何が必要なのかわからなくなってしまい、誰かを羨んだり嫉妬することが増えてしまいます。




