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2023.06.06

【小学生の睡眠時間】の理想と平均は? 体への影響、睡眠時間を確保する方法

 

習い事や宿題など、何かと忙しい小学生。昔と比べて、子どもたちの睡眠時間が短くなっていると感じる方も多いようです。そこで本記事では、文部科学省・厚生労働省の資料をもとに小学生の平均睡眠時間や年齢別の理想的睡眠時間から身長への影響、睡眠時間を確保する方法を紹介します。

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「小学生の睡眠時間」、平均はどれくらい?

子どもたちは小学校へ通い出すと、生活のリズムが変わります。宿題や習い事、学習塾など、学校が終わってからも予定が詰まっていることも少なくないでしょう。

保護者としては、子どもたちには勉強や習い事を頑張って欲しい一方で、しっかりと身体も休めて欲しいもの。子どもの健やかな成長のために、睡眠はとても大事です。では小学生は、どのくらいの睡眠時間をとっているのでしょうか? 

小学生の睡眠時間は?

スポーツ庁によってまとめられた、「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調」の中で、小学生の睡眠時間についての調査が行われています。小学生の対象は、全国の国公私立の小学5年生、約99万人。

その結果、最も多かった小学生の睡眠時間は8時間以上、9時間未満で、男子29.7%、女子30.8%。次に多かったのは、9時間以上、10時間未満で、男子27.0%、女子28.9%でした。

また10時間以上、睡眠をとっている小学生は男子10.0%、女子9.5%。この調査から、8時間以上の睡眠をとっている小学生の割合は、60%以上だということがわかります。

出典:スポーツ庁「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果

小学生 睡眠時間 平均 推奨

睡眠時間の推移

親世代が小学生の頃と比べて、現在の「小学生の睡眠時間が短くなっている?」と感じる方も多いようです。しかし、実は過去からみても小学生の睡眠時間に変化はあまりみられません。

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総務省『平成28年社会生活基本調査』による小学生(10~14歳)の平均睡眠時間をみていくと、平成8年(1996年)が518分、平成13年(2001年)が514分、平成18年(2006年)が516分、平成23年(2011年)515分、平成28年(2016年)510分。ほとんどが約8時間30分という結果です。

前述したスポーツ庁による令和4年「全国体力・運動能力、運動習慣等調」と比較しても、平均して8時間以上の睡眠をとっていることになります。

「寝る時間が遅い」「短くなっている」と感じる原因は?

上述した通り小学生高学年の睡眠時間は過去20年間ほど、大きな変化はありません。しかし、中には「子どもたちの寝る時間が遅く、睡眠時間が短くなっている」と感じている方も。

なぜそのように感じるのでしょうか。様々な調査結果から、近年9~10時間寝る子どもの割合が増加傾向にあり、反対に睡眠時間が8時間以下の子どもが減ってきているようであることが見えてきました。

しかし極端に睡眠時間が少ない子どもも一定数おり、その子どもたちが目立ってきているのではないかと推測されます。またインターネットやスマートフォンの普及により、寝る間際までそれらを触っている姿が目に付くことや、習い事で帰宅時間が遅くなることも「睡眠時間が短くなっている」と感じる原因に挙げられるでしょう。

「小学生の睡眠時間」の理想はどれくらい?

睡眠は子どもたちの心身の発達に重要な影響を及ぼします。理想とされる睡眠時間は年齢や発達とともに変化するもの。小学生(6~12歳)には8~10時間の睡眠時間が理想だとされています。一方で小学校に入るまでの3~6歳の子どもたちには10~11時間の睡眠が必要だとされています。

そのことから、低学年の間は10時間、高学年になると8時間の睡眠時間の確保を目安にするという考え方ができるでしょう。

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睡眠不足が身体に及ぼす影響とは?

◆学力にも影響する

睡眠不足は学力にも悪影響を及ぼすとされています。人は睡眠時、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」を繰り返しています。

学校や自宅で学習した内容を整理して脳に記憶させるはたらきをするのは「レム睡眠」時です。3歳以降になると、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」は90分サイクルになり、一晩で4~5回「レム睡眠」がやってくるのが理想。しかし睡眠時間が短くなると「レム睡眠」の回数が減り、記憶した内容が脳に定着しにくくなります。

また、平成15年、広島県教育委員会の報告書によると、8~9時間の睡眠時間をとっている子どもと、睡眠時間が5時間未満の子どもとでは、学力調査において国語と算数の点数に大きく差が出たという結果が報告されています。

◆肥満や生活習慣病になる可能性がある

子どもが慢性的な睡眠不足になると、肥満や生活習慣病になる確率が高くなることが示唆されています。それは成長ホルモンや自律神経が関わっているようです。睡眠時に分泌される成長ホルモンは夜間の脂肪分解に関係するため、睡眠不足が長く続くと、肥満になる可能性が高くなります。十分な睡眠がとれないと交感神経が優位に。

そうすると血圧や心拍数が上昇しやすくなり、インスリンの働きが悪くなる。そして血糖値が上がりやすくなり、脂肪が付きやすくなるというわけです。そのため睡眠不足は、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高める原因になってしまいます。

理想的な睡眠時間を確保するためにはどうしたらいい?

睡眠は身長など、子どもの心身の成長に大きな役割を担っています。身長が伸びるのは成長ホルモンの分泌によるもの。この成長ホルモンは睡眠時に分泌されるため、子どもの成長には十分な睡眠時間が欠かせません。理想的な睡眠時間を確保するためには、どのようにすれば良いのでしょう。

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1:保護者の生活サイクルを見直す

共働きの家庭も多く、どうしても食事や入浴などの時間が遅くなり就寝時間が遅れてしまうこともあるでしょう。小学生、とくに親と一緒に寝ることが多い低年齢の子どもにとって、保護者の生活サイクルが大きく影響します。できるだけ、親自身が早寝早起きの習慣をつける必要があるでしょう。

2:消灯時間を決める

睡眠を促すメラトニンというホルモンは、光が刺激になり分泌を阻害します。子どもは光の感受性が大人より高いため、光が睡眠の質に大きく影響します。部屋の明かりを消す時間を決め、決まった時間に就寝する習慣をつけるなど、自然と子どもが眠くなる環境を作るのも良いでしょう。

3:通信機器を寝室に持ち込まない

学年が上がると、スマートフォンやゲーム機器を持つ子どもが増えるでしょう。しかし、デジタル機器類は睡眠の妨げになるため、寝室には持ち込まないなどの工夫が必要です。また、スマートフォンやゲームを持たせていない場合でも、親のスマートフォンが悪影響を与えることも。そのため親自身も寝室にはスマートフォンやデジタル機器類を持ち込まないなどの習慣をつけると良いでしょう。

最後に

「子どもの睡眠時間が短い」と心配されている方は多いと思います。睡眠時間は子どもの成長や学力に影響するもの。年齢に合わせた十分な睡眠時間と、質の高い睡眠を確保したいところです。そのためには、子どもまたは親自身の生活リズムを見直すことが大切といえるでしょう。

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