離婚から3年。元夫とセフレに
40歳になったばかりの春香さん(仮名)は、6歳年上の夫と3年前に離婚。ひとり息子の親権は春香さんがとり、シングルワーキングマザーとして育てています。離婚した夫とは離婚後、2年を過ぎたあたりから友人のような関係がスタートし、時間の経過とともに会う頻度が増えて、気づけば「セフレ」になってしまっていたと話します。
「セフレが欲しかったわけでもないし、恋愛相手に困っていたわけでもないんですけど、離婚をしたときに私は元夫への未練があったまま別れているんです。だから元夫と飲み友だちに戻れたときには嬉しかったし、誘われるがままにホテルに行くようになってしまいました」
当初、春香さんは元夫との関係を“よりを戻すための段階”だと認識していたとのこと。子どももいるので、そのうちにまた籍を入れて夫婦に戻るんじゃないかと期待をしていたと言います。
「ところが関係をもち始めて少し経ってから、すでに元夫が既婚者になっていることを知りました。まだ新しい奥様との間に子どもはいないそうですが、そんな状況でなぜ私と定期的に関係をもち続けるのか、わけがわからなくなってしまいました」
結婚当時よりも「いい関係」という皮肉。諦めたくても諦められない
春香さんは、今の元夫との関係性を「皮肉なことに、結婚当時よりもいい関係になっている」と話します。
「本当は今すぐに元夫と会うのはやめて、子どものことだけを事務的に連絡する仲にならないといけないと思っています。だけど、結婚していたときよりも今のほうが元夫と私はいい関係を築けていて、一緒にいることが楽しいし居心地もいいんです。だからなかなか元夫との縁を切れなくて…」
元夫の現状を春香さんが探ってみると、元夫は現在の妻との結婚を後悔している様子があり、できれば元夫も自分とよりを戻したがっているように見えることから、今の状態は不倫だと理解しつつも関係を切れずにいるのだそうです。
「元夫は新しい奥様と結婚しておそらく1年くらいです。これからあちらに子どもができればまた状況は大きく変わるかもしれませんが、今の状況ならこちらに子どもがいるので、できれば元夫には離婚をしてもらって、私たちと家族に戻ってもらいたいと考えています。今後どうなるのかはわかりませんが、私の心情的に今すぐに元夫を切ることが難しい以上は、流れに任せながらもうしばらく、元夫のそばにいたいなと思っています」
過去に夫婦関係にあったと言っても、すでに離婚が成立し、さらに元夫が再婚をしているとなれば、このまま関係を続けることは「不倫」です。さまざまな事情が交錯しているケースではありますが、不倫である限りは現状を続けるべきではないのは言うまでもありません。しかし感情はときに複雑で、理屈どおりに進まないときもあるでしょう。今回のケースでは、どこか早い段階で元夫と腹を割った話し合いをし、曖昧な関係性を整理する必要があるかもしれません。
取材・文/並木まき