■思考力を持つ存在としての人間
動物だけではなく、植物にも命があります。寿命が来たときやアクシデントが生じたときは、どんなに素晴らしい存在として認められていても、その生を終えなくてはいけません。
しかし、考えるかどうかという点では、人間と植物は異なります。葦は考えない存在ですが、人間は考える存在です。葦の中は空洞ですが、人間の中には思索が詰まっています。
■考えて出した答えがその人を表す
単に考えることが、人間を他の存在から際立たせているのではありません。考えて答えを出し、世界をより良くすることができることが人間を他とは異なる存在にしています。
また、考えることは人間の一部ですが、考えて出した答えもその人の一部です。パスカルは、人間の尊厳は思考の中にあり、よく考えることが大切だと述べています。単に考えるだけでなく、よく考えることを日々の生活の中で習慣にしていきましょう。
自分の意見を持つ「考える葦」になろう
人間は地球や宇宙というより大きな存在から見れば、か弱く小さな存在です。しかし、考えることで、大きな存在を凌ぐ存在になることができます。
また、人間として存在するだけでなく、考えて出した答えも存在の一部であり、私たちを他の存在とは異ならせるものです。発する言葉のすべてに「私」が含まれていることを意識することで、より深い思索ができるだけでなく、発言に責任を持てるようになるでしょう。
インターネットが発達した現代において、正解を見つけることは簡単です。しかし、検索で見つけた正解は、決して私たちの思索から生まれたものではありません。尊厳ある人間でいるためにも、自分で考え、自分の意見を持つことは大切といえるでしょう。
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