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「シェイクスピア」ってどんな人?
まずはシェイクスピアがどんな人だったのかを見ていきましょう。
シェイクスピアはイングランド出身の劇作家
ウィリアム・シェイクスピアは、イングランド出身の劇作家です。イギリスの歴史上もっとも知られている劇作家であると同時に、素晴らしい詩人でもありました。卓越した観察力により表現される数々の作品は、心理描写に優れており、もっとも優れた英文学の作家だといわれています。
また、シェイクスピアの著作は言語学的資料としても重要視されています。シェイクスピアが生きた時代のイギリスは、まだ英語が成り立っていなかったと考えられています。シェイクスピアは著作で多くの英単語や慣用句を使っていますが、これらはシェイクスピアが生み出したとされており、英語の成立を知る貴重な資料にもなっているのです。
シェイクスピアの作品とは
世界中で知られているシェイクスピアの作品は、いまなお多くの国の舞台で上演されています。映像化されているものも多数あり、大ヒットした作品も少なくありません。恋愛悲劇の代表作ともいわれる『ロミオとジュリエット』も、シェイクスピアの作品です。
シェイクスピアの作品には、人間としての魅力あふれるキャラクターがたくさん登場します。またセリフも印象に残るものが多く、悲劇から喜劇までそのジャンルの幅広さに脱帽することも。生死や出会いと別れ、愛憎など、普遍的なテーマで作品が描かれていることも、世界中のファンを魅了している要因といえるでしょう。
親子の関係を鋭く描く『リア王』は、シェイクスピアの四大悲劇のひとつとして多くの人に知られています。四大悲劇の中でもっとも有名なのが『ハムレット』。亡き父の亡霊に苦悩しながらも復讐を決意するハムレットの放った「生きていくか死ぬか、それが問題だ」というセリフは日本でも大変よく知られています。
四大悲劇には他にも、真実を見抜くことができなかったために悲しい結末を迎える『オセロー』、魔女の予言によって野心をかきたてられた将軍が次々と罪を犯していく姿を描いた『マクベス』があります。
喜劇では『ヴェニスの商人』や『夏の夜の夢』など、シェイクスピアの作品はまだまだあります。
シェイクスピアは俳優でもあった? その生涯とは
1564年生まれのシェイクスピアは、裕福な家庭で育ち、18歳になってから8歳年上のアン・ハサウェイと結婚しました。1590年頃に家族を郷里に残してロンドンへ行き、俳優業を経て、劇作を始めたといわれていますが、詳しい記録は残っていません。
1594年頃から1610年頃まで、シェイクスピアは、自己の属す劇団のために戯曲を作っていました。その後は、生活の拠点を故郷に移しています。華々しい成功を収めたシェイクスピアですが、実子である長男が早世し、深い悲しみにくれるという経験もしたようです。
シェイクスピアの名言を紹介
シェイクスピアの作品に登場する名言を抜粋し、紹介します。
1:恋に関する名言
恋する者は、自分にできる以上の事をしてみせると誓うもの(作品:『トロイラスとクレシダ』)
恋する人の特徴を見事にとらえた名言です。恋をすると、自分磨きをしたくなりますが、無理が続くと自分を偽ることにもなりがち。等身大の自分に自信を持って恋愛する大切さを説いているように感じます。
愛は目で見るのではなく、心で見るんだ。だからこそ羽の生えたキューピットは盲目に描かれているんだ(作品:『夏の夜の夢』)
目に見えるものには、お金や地位などがありますが、それで判断しても本当の愛かどうかはわかりません。自分が愛している相手の部分はどこなのかを問う、鋭い名言です。
2:希望に関する名言
どんなに長くとも夜は必ず明ける(作品:『マクベス』)
つらいことや悲しいことほど、永遠に続くように感じがちですが、いつか必ず終わりが来ます。それを夜にたとえて表現している、この名言は、どんなときでも希望を持とうと思わせてくれる力があります。
不幸を直す薬は、希望より他にはありません(作品:『尺には尺を』)
不幸な状況から抜け出すには、小さくてもいいから希望を持つことだ、という意味の名言です。どんなにつらくても、希望の種を探し続けることで、また笑顔で過ごせる時間がきっと来るはず。そう考えること自体が、不幸から抜け出すきっかけになりそうです。
3:人生に関する「名言」
運命は星が決めるのではない、我々の思いが決めるのだ(作品:『ジュリアス・シーザー』)
自分で人生を切り開こうと思うからこそ、運命は良い方向に変わると気づかせてくれる名言です。そう信じることができて初めて、行動や気持ちが変わるのかもしれません。
この世は舞台であり、人は皆役者なのだ(作品:『お気に召すまま』)
人生は確かに舞台に似ている。そう思うと、人生という舞台で、自分がどんな脚本でどんな役を演じたいと思うのかを想像するのもよいでしょう。自分の人生の主役は、自分自身だけであり、舞台の上演は一回限り。素敵な物語を描いていきたくなる言葉です。
4:生きるうえで大切なことに関する「名言」
輝くもの、必ずしも金ならず(作品:『ヴェニスの商人』)
お金があると、できることが増え、人生を豊かに過ごすことができます。しかし、お金だけが大切というわけではありません。本当に欲しいのはお金ではなく別のものだったということも多々。自分にとって、何が輝く大切なものなのか、改めて考えたくなる言葉です。
外観というものは、一番ひどい偽りであるかもしれない。世間というものはいつも虚飾にあざむかれる(作品:『ヴェニスの商人』)
多くの人は、美しい人やものに惹かれます。その美しさに目を奪われてしまい、真実を見誤ってしまったという悲劇は、この世に数えきれないくらいあるでしょう。外観と同じくらい内面を磨くことと、見る目を養うことの大切さを教えてくれる名言です。
最後に
シェイクスピアは、イングランド出身の劇作家です。シェイクスピアが生み出した数々の作品は今も愛され続け、世界各地の舞台で上演されています。鋭い観察力で優れた作品を生み出したシェイクスピアは、作品の中で多くの「名言」を残しました。
人生のあらゆるシーンで役立つシェイクスピアの名言は、まだまだあります。ぜひシェイクスピアの作品に触れてみてください。
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