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TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』大人気放送中! 声優・斉藤壮馬さん&八代 拓さんにインタビュー
仕事、家事、育児…毎日頑張っている皆さんに、日々の疲れが吹き飛ぶようなご褒美を! そんな想いから企画がスタートした、大人の男性声優の皆さんへのインタビュー連載『女は耳から恋をする』、略して〝耳恋〟。
▲WEB Domaniだけの限定カットとともにインタビューをお届けします。
今回のゲストは、現在放送中のTVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に出演している、こちらのおふたり! 緋村剣心役の斉藤壮馬さん(写真右)と、剣心の頼れる相棒・相楽左之助役の八代 拓さん(写真左)です。
アフレコ現場はどんな雰囲気? 斉藤さん&八代さんスペシャル対談
——原作漫画の連載スタートから約30年。実写映画やミュージカルなどの多彩なメディアミックスを経て、今も世界中で愛されている『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は、まさに不朽の名作。子どもの頃に、原作漫画を読んでいた、アニメを見ていた…という読者も多い作品です。
八代さん(以下、敬称略):僕らは、原作漫画ドンピシャな世代より少しだけ下の世代なんだよね。でも、姉世代が読んでいたこともあって、すごく身近な存在だった気がする。友達の家に行っても、当然のように本棚に置いてあったり。
斉藤さん(以下、敬称略):僕は、アニメから作品に触れて、原作も読んで…という流れだったかな。ビデオショップでVHSを借りて、アニメを見ていたことを覚えてる。近所の定食屋さんに原作コミックスが全巻揃っていて、そこでもよく読んでいたなぁ。作品でいうところの『赤べこ』的なお店です(笑)。
八代:名作だからこそ、当たり前のように身近にあったんだよね!
斉藤:昔からずっと知っている作品なんだけど、大人になった今触れるといろいろなことに気付かされるよね。「このシーン、このキャラクターはこんな気持ちで行動していたんだ…」とか、新たな発見がたくさんある。
八代:わかる! 絶体絶命のシーンで仲間を助ける剣心を「かっこいい!」と思うだけじゃなくて、敵や仲間に訥々と語りかける剣心の言葉にハッとさせられたり。昔も今も「剣心ってスゴイ!」と思うんだけど、スゴイと感じる観点はやっぱり違うよね。
斉藤:作品を読み返して収録にのぞんでいくなかで、ストーリーの面白さはもちろん、キャラクターたちの魅力や人間ドラマとしての奥深さに、改めて驚かされたなぁ。
——大人になり、そして声優になり…新たな視点とともに〝新作アニメのキャスト〟として携わっている『るろうに剣心』の世界。アフレコ現場はどんな雰囲気ですか?
八代:作品に対する〝好き〟の気持ちがあふれていて、「みんなでいい現場をつくっていこう!」という意志が感じられる場所ですね。それから、〝斉藤壮馬〟という存在が座長でいてくれることに安心感がある。なんていうんだろう…ピンチの場面でも剣心がやってくると安心する、みたいな。演技だけじゃなくて、雰囲気も含めて〝剣心がここにいる〟って思えるんだよね。
斉藤:ほんとに!? 「安心させよう」と考えたことはなかったけど、「その場にいる人が自分のパフォーマンスを出しやすい現場にしよう」という意識はもっているかな。まだまだ及びきっていないところも多いけど…いいパフォーマンスができて居心地がいい、そんな場所が理想的だと思うんだよね。
八代:安心感は、みんなが自然に感じ取っているものなんだと思う。性格や人柄だけじゃなく、芝居の質感からも! 自分自身が120%の演技をするだけじゃなくて、周囲の演技も120%に引き上げてくれるようなパワーを持っている。そんなところも、やっぱり壮馬は剣心にぴったりだなって感じるよ。
斉藤:僕はむしろ、拓をはじめとする〝チーム剣心〟のみんなに自分のパワーを引き出してもらっている感覚。いい緊張がありながら、伸び伸びと芝居ができる。そんな心地いいセリフの掛け合いができるメンバーとチームを組めていることがすごく嬉しい!
斉藤壮馬さんに質問! 忙しい毎日を上手に乗り切るために必要なことは?
——声優として、そしてアーティストとしても活躍。多忙な毎日かと思いますが、オンとオフのメリハリをつけるために大切にしていることを教えてください。
斉藤:作品や役に向き合う作業って際限がないんです。芝居の練習に終わりはないし、たとえば『るろうに剣心』であれば、幕末や明治の時代に起きていたことを調べはじめたら、それもまたキリがない。そんな職業柄もあってか、オンオフの切り替えは苦手。むしろ、みなさんに教えていただきたいくらい!(苦笑) だけど、自分に適宜ご褒美をあげることは大事だなと思っています。僕にとって一番のご褒美は、美味しいものを食べること。最近食べた〝ご褒美〟は、小さい頃から通っている地元のお寿司屋さんで食べたお寿司です。そのお店ではずっと「そうちゃん」と呼ばれていて、もはや孫のようなポジションなんですが(笑)、実家とはまた違う心地のよさがあります。
そんなふうに心安らぐ場所で、美味しいものを食べる。ときにそんなご褒美も上手に活用しながら自分を大切にすることは、まわりの人を大事にすることにもつながると思っています。心に余裕があれば、人により優しく接することができる。ちゃんとオフを取るって大切なことですよね。
八代 拓さんに質問! 働く上で大切にしていることは?
——声優として働いている上で、大事にしていることや〝マイルール〟があれば教えてください!
〝求められたい〟〝感謝〟〝応えたい〟、この3つの気持ちですね。声優は「使いたい」と思っていただけなければ、仕事がなくなってしまう職業。毎週のように、ときに毎日のようにオーディションを受けていると、終わりのない就職活動がずっと続いているみたいな感覚になるんです。だから「この役は八代さんでお願いします」と、自分の声や演技を求めていただけたときの嬉しさといったら! 感謝の気持ちが強いからこそ、しっかりと演技で応えたいと思うし、その演技で「八代 拓とまた仕事がしたい」と求めてもらいたい。3つの気持ちをずっとループさせながら声優として働いている気がします。
求められないとき、選ばれないときも当然あります。声優活動を始めたころはオーディションの機会すらいただけない時期も続きました。だけど、どんな状況であっても落ち込んでいても仕方ない。〝求められる人〟って、目線が上を向いている人だと思うんです。だから、落ち込むときはとことん落ち込んで、すぐに切り替える! これもひとつのマイルールかもしれません。
TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』大好評放送中!
©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会
フジテレビ〝ノイタミナ〟ほかにて、毎週木曜24時55分〜放送中。また、Prime Videoをはじめとした各種オンデマンドでの配信も!※放送情報は、予告なく変更になる可能性があります。
声優
斉藤壮馬
さいとう・そうま/4月22日、山梨県生まれ。『ハイキュー!!』山口 忠役、『アイドリッシュセブン』九条 天役など、数多くの人気作品で活躍。シンガーソングライターとしても活動するほか、昨年は文芸誌で小説を発表するなど、多彩な才能を発揮。
声優
八代 拓
やしろ・たく/1月6日、岩手県生まれ。最近の主な出演作品は『ポケットモンスター』フリード役、『アンデッドガール・マーダーファルス』真打津軽役など。今秋より、斧田 駿役を演じる『め組の大吾 救国のオレンジ』が放送予定。
撮影/谷口 巧(Pygmy Company) スタイリスト/本田雄己(斉藤さん分)、ホカリキュウ(八代さん分) ヘア&メイク/紀本静香(斉藤さん分)、sayu.(ECLAT/八代さん分) 構成/旧井菜月
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