芸能生活40周年。振り返ってみると、とにかく「楽しかった」!
写真をもっと見る──日々お忙しく過ごしていると思いますが、そんな毎日をご機嫌に過ごす秘訣とは?
ドラマや映画の撮影が3本も4本も重なっている時は本当に忙しくて時間がなくなってしまいますね。そんな時も、子供達と過ごす時間は大きな癒しになっているので、できるだけその時間を取ろうと心がけています。
体調面では、しっかり湯船に浸かってリラックスすることとか…そうそう、最近健康診断の結果で鉄分が足りないと判明したんですよ。それでサプリメントで補っていたのですが、今年9月の誕生日に事務所のマネージャーさんたちが(鉄分補給におすすめの)南部鉄器をプレゼントしてくれて。それでお茶を淹れて水筒で持ち歩いて、仕事の合間とかに飲んだり。私の体を気遣ってプレゼントを選んでくれたということも含めて、ほっこりするなと思っています。
──お仕事と子育てを両立するポイントはなんだと思いますか?
〝適当にする〟ということじゃないですかね。完璧を求めても、不可能なことって多いと思います。「完璧にできなくても仕方がない」と考えて、たとえば1日にやるべきことを減らすとか。全部その日のうちにやろうと思うと、キャパオーバーになって精神的にも辛くなってしまうかもしれませんよね。もう今日はこれとこれやれたらオッケー!あとはまた明日やればいいかっていう感じで〝適当〟に。私も夕飯作りたくないなっていう日は、お惣菜を買ってきたり、デリバリーをしたりしています。
──安達さんは2023年で芸能活動40周年を迎えました。振り返ってみて、いかがですか?
そんなに長くやっている感じもしていないというか。2歳から仕事しているので、最初の頃は記憶も曖昧ではあるんですが、相対的にはすごく楽しかったと思います。40年もやっていると辛いことや大変なこともあったんでしょうけど、あんまり覚えていないんですよね(笑)。とにかく一言で言うと「楽しかった」です!
──辛いことはあまり引き摺らないタイプなのでしょうか。
そうなんだと思います。過去のことはどんどん忘れていくというか…時々、「それ忘れちゃダメでしょ」ってことも忘れちゃうんですよ。夫 に「ここの店行ったね」とか「この映画観たね」とか言われても、「そうだったっけ? 違う人と行ったんじゃない?」と返してしまったり…実際のところはちゃんと私なんですけど(笑)。きっと無意識にかなりのことを忘れていっていますね。
──30代40代を経て、変わったことはありますか?
自由になりましたね。服やメイクもそうですし、お芝居に関してもそうです。「こうじゃなきゃいけない」とか、自分への縛りがどんどんなくなっていって。やりたいことをできている感覚があります。
だんだん人生も折り返し地点の年齢になってきて、一度きりの人生なんだから、自分がしたいと思うことをして、幸せを追い求めながら生きていいと、思うようになりました。このマインドになったのは40代になった頃くらいですね。がむしゃらに、というよりは楽しむことに集中していってもいいのかなと思っています。
──では、この先10年後20年後の目標はありますか?
お仕事の面では、「演劇」を追求したい気持ちが強くなっていて、30代の後半ごろから、年に1本ほど舞台に出演させてもらっています。それまでは映像のお仕事をやりたい気持ちが強かったのですが、今は演劇をもっと知っていきたい、やってみたいと思っています。
ファッションに関しては、すごく派手なおばあちゃんになりたい! 将来、いいおばあちゃん役ができるように、「おばさん」の時期を味のある俳優として充実させていけたらいいな。
──安達さんの10年後、20年後にも期待が高まります。最後に、安達さんと同じ「働くママ」たちにメッセージをいただけますか。
「完璧にできるママが素敵なママ」ってつい思いがちですし、私もそうありたい、と思うことはもちろんあります。でも、やっぱりなんでも完璧に…というのは無理がありますよね。じゃあどうやって手を抜こうか?と考えた時、仕事で手を抜くことは絶対に許されないじゃないですか。だからこそ、プライベートな部分でちょっとずつサボっていいと思うんです。
仕事も家事もちゃんと、なんてそんな超人みたいなことはなかなかできないです(笑)。おおらかに過ごせるように手を抜けるところは抜いて。がんばりすぎずに自分に少し甘くなると、楽なのかなって思っています。完璧を目指してキチキチしすぎるよりも、ママがおおらかでいるほうが、子供もきっとうれしいはず!
▶安達さん出演のZOZOTOWN WEBCM動画&おしゃれでおトクな「ZOZOKIDS」はこちら
シャツ/ブラウス:nano・universe
スカート:apart by lowrys
ブーツ:STUDIOUS
イヤリング:CANAL JEAN
(すべてZOZOTOWN)
俳優
安達祐実
東京都出身。雑誌モデルとして2歳で芸能界デビュー。子役として活躍し、94年の日本テレビ系ドラマ『家なき子』で本格的にブレイク。2023年に芸能生活40周年を迎え、幅広い役をこなす実力派俳優としてドラマ、映画、舞台など多岐にわたって活躍している。アパレルブランド「虜 Torico」のプロデュースなど、マルチに活動中。
撮影/黒石あみ スタイリスト/杉本知香 ヘア&メイク/NAYA 取材・文/徳永留依子
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