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LIFESTYLE 私の生き方

2023.08.19

大木優紀さん「夫は変化が苦手で私は変化が好きなタイプ。老後の夫婦の過ごし方にひと悶着ありそうです(笑)」

 

女には3つの顔、3つの時間がある…。連載「女の時間割。」では、子どもをもち働く女性の“時間の使い方”を軸に、ひとりの女性の中の女・妻・母としての顔を掘り下げます。

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休みの日は夫がコーチ、息子は選手として参加しているフラッグフットボールの応援にサポートに駆けつけるという大木優紀さん。大木さんにとっての「妻時間」について語っていただきました。

大木さんの「女の時間割。」
Vol.1「女」時間〜ひとりの女性として仕事に向き合う時間〜 
Vol.2「妻」時間〜妻として夫に向き合う時間〜 ←この記事
Vol.3「母」時間〜母として子どもに向き合う時間〜 
スピンオフトーク 

大木優紀さん
株式会社令和トラベル 執行役員、
海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』PR・42歳

大木さんの「妻」時間をClose up 6:45@Entrance
夫と息子が出場するフラッグフットボールの試合の応援に出発

「フラッグフットボールという、アメフトのジュニア版みたいなスポーツがあるのですが、パパたちがコーチをして、ママたちがそのサポートをする、地域のチームに家族で参加しています。アメフト経験者の夫はヘッドコーチのようなポジションで、息子は選手。試合のときにはママたちがスコアを付けたり分析用の撮影をしたりと分担しながらサポートしています。夫も毎週早朝から大変だと思うので、しっかり支えられればと思っています」

大木優紀さん 全身

「妻」時間 大木さんのとある休日

この連載では“ある日の時間割”についてアンケートに回答してもらい、撮影シーンを構成しています。大木さんの「妻」時間を紹介します。

6:15 起床、朝食
6:45 夫と息子が出場するフラッグフットボールの試合の応援に出発
12:00 帰宅、昼食
13:00 息子の勉強をサポート
15:00 家族で外出
18:00 家族で外食
20:00 帰宅、入浴
21:00  子どもたちの就寝後、自由時間、片付けしながらドラマを見たり
22:00 就寝

気づけば夫が“名もなき家事”の手助けをしてくれていた

29歳でご主人と結婚して今年で結婚生活13年になる大木さん。子どもの教育に関して夫婦ふたりで情報を集めたり、フラッグフットボールを通じて父と息子の時間を大切に育むなど、これまでもご主人の育児参加のベースはあった。そこへ大木さんの転職をきっかけに“名もなき家事”の担当バランスについても、さらなる変化があったと明かす。

「私が転職して1日の時間配分が変わって以降、家庭内の事務作業が滞るようになったんです。いわゆる“名もなき家事”と呼ばれる部分への手がまわらなくなりました。たとえば子どもの習いごとまわりの対応や、学校で必要な学用品を期日までに揃えられなかったりしてしまう。すると夫が自然と手助けしてくれるようになったのです。それまで “手伝ってもらっていた”立場から、今度は“一緒に担う”関係性に。頼んで変わってもらったのではなく、自発的に変わってくれたのは、おそらく夫の中でも“お互いがやるべきものだ”と考えが変わったからではないかと思います。私の不在時の家事や育児、洗濯やゴミ捨てなども夫がワンオペで対応してくれて、本当にありがたいなと思っています。

コロナ禍でリモートワークが日常になったことも、変化を後押しした要因かもしれません。夫が夜の会食に出かけなくなり、“じゃあここは僕がやろう”と自然に移行していった感じです。私の感覚では以前は8:2だったのが、今は6:4くらいに変化したんじゃないかと思います。本人に聞いたらきっと、自分のほうが割合の多い“3:7”くらいに答えると思いますが(笑)、でも今とってもいい感じなので、夫には感謝しています。

視点を逆にしてみると、私自身が“家事も育児もきちんと完璧にやること”を手放したような気もします。頑張って家事をしていた以前と比べて、今は家の中が多少散らかっているかもしれません。私が把握できていない部分で提出物の遅れがあるかもしれません。そうして自分の限界を超えてしまった部分のこぼれを、今は夫がそっと拾ってくれている。自分に完璧を求めなくなったら、私自身もストレスやプレッシャーから開放されて気持ちが楽になって、多少だめな部分があってもおおらかに生きたほうがいいと思うようになりました。

一方で、夫も父親にしかできないことを地道に続けてくれています。フラッグフットボールチームで息子と一緒に、練習や試合を重ねているのです。夫はスポーツを軸に生きてきた人なので、チームスポーツの大切さや成長体験を息子にも学ばせたいのだと思います。ふたりを横から見ていると、父と息子であれだけ濃密な時間を過ごした記憶というのは、きっと一生残るんじゃないかと思うほど。チームでは自分の息子にだけ厳しいんですよ(笑)。ミスすると大きな声で名前を呼びつけたりして、ほかのお母さんが“ああっ、○○くんが怒られちゃう!”と心配をしてくれるほど(笑)。息子はまだ精神的にも幼いので、夫といい経験をたくさんしてくれたらと思っています。

息子と夫が練習に出ているときには、私と娘で買いものに出かけてのんびり過ごすこともあります。そこも夫婦のバランスがとれているなと思っています」

大木優紀さん バストショット

将来は夫婦ふたりで海外旅行を楽しみたいのに…

「そんな夫と私の共通の関心事は、子どもたちの教育です。親のエゴだとは思うのですが、教育ってどこか夢があるじゃないですか。かつて上の子の小学校進学や習いごとについて検討していた時期などは、公立の学校から私立やインターナショナルスクール、塾や習いごとのお教室まで、ふたりで見学に歩いたんですね。説明会まで含めたら20校以上。各校のプレゼンを見て“面白いね”ともはや趣味レベルのハマり方をしました。4年くらいたった今の私たちの結論は、“子どもの教育って面白いくらい理想どおりにはならないものだね”と(笑)。

お稽古の教室でも塾でも学校でも、見学に行くといちばんいい例を見せて“お子さんはこんなふうになりますよ”と夢を見せてくれるじゃないですか。私たちも“そうか、ここのお教室に通わせさえすれば、こんなに完璧になるのか”と期待をもってしまう。後日甘くはない現実を知ることになるのですが(苦笑)、いろいろな学校や塾やお教室を見て夫婦で納得したうえで進学や習いごとを選べたこと自体は、とても良かったと思っています。ふたりで“すごい、天才児になっちゃうんじゃない?”とワクワクしましたが、子どもたちの気持ちもあるでしょうし、親の期待なんて知ったことではないですよね。その部分は今では我が家の笑い話になっています」

ご夫婦で味わい深い共通体験を重ねている大木さんに、おふたりの将来のビジョンや計画をたずねてみると、意外にもまさかの答えが返ってきた。

「これは決してネガティブなトーンではなく、私たちふたりでごく気軽に話していることなのですが…、私たち夫婦は今、非常にいい関係にあるけれど、じゃあ子どもが巣立ったあとってどうなるんだろうという話しをしたとき、私はとにかく旅行好きなので老後はふたりで海外旅行を楽しみまくりたいんですよ。一方で、私が仕事にまでしている海外旅行に、夫はまったく興味がないんです。なんと将来一緒に楽しめる趣味がない。ここにうちの夫婦の大きな課題がありまして、これはひと悶着あるかもしれません(笑)。

夫はとにかくあと数年はフラッグフットボールのコーチとして息子と一緒に頑張りたいという話は聞いています。でも夫婦ふたりで楽しめるものがないから、老後はそれぞれの趣味に向かって気持ちもバラバラになってしまうのか。それとも夫は私を自由にさせてくれて、私は母や友達と旅行を楽しんで、帰ってくる場所として夫がいてくれるのか。“実際にはどちらに転ぶんだろう。そのときになってみないとわからないね”と話しています。

じゃあ、そんな夫が好きなものは何かと言うと、彼はすごく野球が好きで試合がある日はずっとテレビで野球観戦しているんです。私は野球には興味がないから、一緒に見るのは申し訳ないけどしんどくて(笑)。でも夫だって本当は“一緒に野球にハマって観戦してくれたらいいのに”と思っているかもしれません。この先、この件がどういう形になっていくのか、正直なところわかりません。夫は変化が好きじゃない人で、私は変化が好きな人なんですよ。ふたりともゴルフはやりますので、将来はゴルフをしたりおしゃべりしたり、そんな感じでいくのでしょうか。夫婦というのは本当に面白いなと思っています」


大木さんご夫婦のエピソードを楽しくうかがっていたら、まさかの思いがけない展開に驚きの取材班。思わずこの先の展開も気になってしまいました。次回Vol.3では、大木さんの「母」時間をお届けします。ご期待ください!

Profile

大木優紀

おおき・ゆうき/1980年、東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部を経て、2003年4月にアナウンサーとしてテレビ朝日に入社。『GET SPORTS』『やじうまテレビ!』『くりぃむナントカ』などを担当する。29歳で結婚。32歳で長女、35歳で長男を出産。2度の産休・育休を経て、復職後の2018年よりABEMA内のニュースチャンネル『けやきヒルズ』、翌2019年からテレビ朝日の報道・情報番組の『スーパーJチャンネル』を担当。2021年末に同社を退社し、2022年1月に41歳で海外旅行代理店の令和トラベルに異業種転職。海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』の広報PRを担当、noteやインスタグラム、TikTokなどのSNSを用いて精力的な情報発信を開始する。2023年4月に同社の執行役員に就任。現在小学4年生の長女と2年生の長男をもつ2児の母としても奮闘中。趣味はスキー、ダイビング。全国通訳案内士、PADIスキューバダイビング免許も所持している。
X(旧Twitter)▶︎@Yuuki_Ohki
Instagram ▶︎@yuuki_ohki
note▶︎「大木優紀 / 令和トラベル」

撮影/眞板由起 スタイリスト/磯部青子 ヘア&メーク/荻山夏海 構成/谷畑まゆみ

ブラウス¥20,900(マルティニーク〈martinique LUMINE YOKOHAMA〉)、ブレス¥13,200(ete)、ポシェット¥6,820 (SOÉJU 〈ソージュ〉)、カーディガン・デニム・ピアス・トートバッグ(スタイリスト私物)

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