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LIFESTYLE インタビュー

2024.03.01

高田健太、借金に差し押さえ。それでも「人生は楽しい」と言えるその理由

 

「夢を追いかけた末に待っていたのは、6600万円の借金だった」帯にこんなセンセーショナルな言葉が綴られた高田健太さん初の著書「日本人が韓国に渡ってK-POPアイドルになった話。」に関して、出版への思いや人との付き合い方などさまざまなお話をうかがいました。健太さんのセルカと共にお届けします。

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高田健太の「第一章」が詰まった自叙伝

高田健太さんが久しぶりにDomaniにカムバック! 子供時代、下積み時代、世界中から注目を集めたオーディション、デビュー、解散、再デビュー、裁判、借金…アイドル・高田健太が経験した経験が本人の言葉で綴られた本書。発売前から大きな話題を集めていましたが、本をすでに読んだ方はどう感じたでしょうか。健太さんの思いやこれからのことについてお話しいただきました。写真は健太さんによるセルフィーにてお届けします。

— 書籍出版おめでとうざいます。アイドルになる前から今までのことをめちゃくちゃ赤裸々に語られていますが、なんでここまで隠さず書籍に収めようと思われたんですか

ありがとうございます。正直、かなり悩みました。どうしよう、どこまで伝えるべきなんだろうと悩んでいたんですが、アイドルとして経験したすべてのことが、今のためにあったなって思わせてくれたんです。今までの経験ひとつひとつがあったから、今このエピソードが書けているんだって思えたから、隠さず伝えるべきなんじゃないかなと。なぜかというと、結局、僕のこの気持ちを100%表現しない限り、僕が伝えたいことは伝わらない。僕、本当に嘘が嫌いなんです。ステージとかでも嘘はつきたくない。だから本を書いていきながら、赤裸々になっていきました。

— 人と人との関係性がたくさん語られているんですが、健太さんが人との交わりをするにあたって大事にしていることってどんなことですか

本にも書いていますが、今も自分の直感を大事にしています。もちろん仕事ですから、たとえば一緒に何か仕事しなくちゃいけない人がいたりする場合もあります。といっても、今はそういったことはほぼないですが。でも、ちょっと…と思った自分の感覚を大事にして、それを信じてあげています。あと、初対面の方だとしたらまずは僕がオープンマインドに「自分はこういう人間です」としっかり伝えるようにしています。「自分にはこういう過去があって、こういう人生歩んでて」と先に伝えることによって、相手の心の扉も開いてくれるかな、僕が先に開いた分…って。相手の方が僕のことを嫌だと感じたら、嫌で結構ですと思ってるんです。そう割り切るようになってからすごく楽になりました。嘘が嫌いなんですね、やっぱり。

振り返る男性

— どうしてもこの人合わないって絶対どうしても人だからいるじゃないですか。その場合は?

そういう方もときには現れますよね。この人ちょっと無理だってなった場合は、仕事の関係の人だとしたら、基本的には(相手に対して)いい人を演じるんじゃなく、そのままの僕の姿でいるようにしています。むやみやたらに取り繕ったり、いい人のふりをしたりとかするのって僕は違うんじゃないかなって思ってるんです。嫌だと思うから、合わないと思うからこそ、ありのままの自分でいたい。別にその人のことが嫌だとしても話しかけられたら、きちんと対応する。そこだけしっかりしてれば逆にそれ以上もそれ以下もないのかもしれません。すごくフラットに接していますね。そうすれば相手から恨まれたりもしないですし、かといって別にそこでそれ以上の関係にもならない。だから余計なことは考えません。とにかくフラットに、それに尽きます。

— でも、人ってなんとなく人は嫌われたくないみたいな意識をどこかにもっているじゃないですか。そうなったときに健太さんはどうされるんですか

ありますよね。僕もそうでした。でも「去る者追わず来るもの拒まず」まさにこのことわざの通りです。すごくいい生き方だと思うんです、あの言葉通りにするって。でも本質的にできる人はあまりいなくて、このことわざ通りであるためには、フラットでベースがしっかりしていないと。だからこそ「自分を信じる。今を一生懸命生きるからこそ、来てくれたらウェルカム。去っていくならさようなら」という自分でありたいなと僕は思います。

 

ピースをした微笑む男性

— 健太さんは本当に大人ですよね。本当に色々な経験をされてきた中で、書籍で「人生が面白い」と書かれていましたが、そう言えるのはどうしてですか

面白いって言える理由…なんか、いやだって面白いじゃないですか僕の人生。なんかもう面白いなって思っちゃうんですよね心から。「え? こんなこと起きる?」みたいなことが起きてきたので。振り返れば、子供の頃からいろいろあった家庭で育ったので、あれやこれやとビッグイベント的に何かが起きるわけです。親の離婚もそのひとつ。そんないろいろがあったからこそ、自分の感情云々よりもそのとき起こったことに自分の身を流れに任せるみたいな感じでしか生きてこれなかった。それがコンプレックスのときもあったんですが、結果的に身を任せていたからこそ、今ここに辿り着いたんだと思えています。一方で深く考えすぎる自分もいるんですが、でも深く釘を打ちすぎると動けないじゃないですか。だからある程度深く考えても、それ以降は波に乗れるというか、流れに乗るという風に生きてきました。結果、「面白い」って思える余裕ができたんじゃないかなと思いますね。あとやっぱり、経験を積めば積むほどその面白さ、面白く生きるベースみたいなのをどんどんどんどん確実なものになっていますね。

— 本当に紆余曲折あった中でしなやかになっていったんですね

裁判もそうです。「裁判に負けたわけじゃないけれど、6600万の借金ができた」これって、すごいことじゃないですか。「そして差し押さえられました」みたいなことが起きるってすごい面白いじゃないですか(笑)。

— いや面白くはないです!大変です!

そうですね(笑)。そうだった(笑)

— 健太さんに何度か取材させていただいた中で、コンディションがすごく下がっている時期もあったと思うんですけど、本当に心を壊していたことがあったというのが全くわからなかったんです。健太さんは会うたびにいつも明るくて、いつもポジティブで、こちらがいつもエネルギーをもらっていましたので。以前インタビューで「僕が弱い自分を隠していたからかもしれないですね。自分でもわからないところで、自分は強い、自分は明るいと鎧を作っていましたから」とおっしゃっていましたが、今も〝明るい鎧〟みたいものなのを纏っていらっしゃると思われますか

前にも僕が明るくてポジティブだっておっしゃってくださいましたよね。鎧を被ってませんっていったら嘘になるかもしれません。そういったときも今ももちろんあります。でも、それって誰もが鎧は被っているんじゃないですかね。その鎧があるからこそ僕は今この活動をずっと今も続けられると思うんです。その鎧のおかげで本当の自分を守れるところもあるから。でも、昔は本当の自分がわからないくらい分厚かったんですその鎧が。ただ、今はその鎧が少し薄くなっていて、ファッション感覚というかなんていうんでしょう、おしゃれで着こなしている感じです。「悲しいときも明るくいなきゃ」っていうことが昔の僕ならそれが負の感じでしたが、今はそれをファッション感覚で軽くまとってるんです。先程の話の「人生は面白い」とちょっと繋がるところがあるかもしれません。

— 確かに誰もが色々なことがありながらも外に対しては明るい鎧を纏っていることはあるかもしれませんね

それでも僕を歩かせてくれたのはファンの皆さんです。これは心からの思いです! 嘘じゃないです! 今日インタビュー前にイベントがあったんですが、イベントでファンの皆さんに会ってエネルギーをもらう。これまでこういったファンの皆さんとのコミュニケーションがあったからいつでも僕は歩き続けられたんです。本当に辛かった時期も、サイン会やステージに立っているときは全て忘れられていたんです。だからすごく皆さんに感謝しています。そして感謝の思いが時を重ねるごとに大きくなっています。

— 2024年の高田健太のHOT TOPICを教えてください

まだどこにも言っていないHOT TOPICですね? 水面下で色々動いているっていうのはあって、それは本当にまだ未確定なものが多すぎて言えないことばっかりです。今年1年は僕の芸能人生・第1章の集大成という感じがします。今年は僕が29歳から30歳になる歳。アイドルとしてデビューして7年って節目の年じゃないですか(編集部注:韓国では事務所との契約が7年が基準なことが多い)。僕の人生の第1章はここで一回終わり。きれいな第1章の終わりを作れる1年だと僕は思っています。今までやってきたアイドル活動、アート活動を総合的に人間・高田健太を表現する1年です。言えないことが多すぎてすごく曖昧なんですけど、そういう意味でビッグイベントが超盛り沢山ですよ!とだけお伝えしておきます。

— 楽しみにしています。アイドル・高田健太として今年はどんなことをしたいですか

それはもう、新曲とコンサートです。もう何年間もできていないことだから、もう早く新曲を出したいしコンサートがしたい。さっきの話にも繋がりますが、ステージに立つことによってファンの皆さんから本当にたくさんのエネルギーをもらえるからこそ絶対にやりたいんです。そしてステージ上でたくさんの表現をお見せしたいです。今回は本という形で表現をしたから、次はやっぱり歌手としてステージ上での表現ができることを第一に考えています。

— 期待していますね!

その時はまたぜひ!

— では、次は人間・高田健太として今年どうありたいですか

30代に向けた今年節目の年。でも変に数字にとらわれすぎて、力みすぎちゃうように生きるんじゃなく、今年の干支・辰のようにスイスイ軽く昇っていけるような1年にしたいです。30代を充実したものにすべく今年は飛ぶ準備をする1年ですね。人間・高田健太として30歳、そして芸能人生第2章スタートするにあっての準備の年にしたいから、僕の目標は「力まない」。そもそもが力んじゃう性格なのでなるべく力まないように自分に言い聞かせています。

あと今年の個人的な目標が「ひとつひとつの所作に気持ちを込める」なんです。どんなことでそうですが、ありがとうって言ったときに、言葉として言えていても、そのひとつひとつのありがとうに気持ちが込められていてるかなと考えたら、込められてないかもしれないと思ったんです。だから所作や言葉のひとつひとつに気持ちを込めることが、繰り返しになりますが今を生きていることに繋がる気がしているんです。今のこの感情を伝え、気持ちをこめて何かをやっていくっていくことで、結果的に未来のいい自分を作ってくれる。だから所作に気持ちを込めていきます!

— ここまで多分たくさん色々な決断をしたり決断を迫られたりしてきたと思うんですけど、何かを決める上ですごく大切にしていることは?

直感。とにかく直感なんです。

— 直感で節目節目で決めてきて、「そうじゃなかった」と思ったことはありませんか

ないんですよ! 嘘とか意地を張ってるとかじゃなく、本当にないんです。「もう一回アイドルやりますか?」って聞かれたら、胸を張って「やりたい」って言えます。やりたいんですよ、心から。つらいことがたくさんあったにも関わらず…。でもそれは僕のアイドル人生に後悔がない、ひとつひとつの選択に後悔がなかったから自信をもって言えるんです。僕の人生に後悔はない。こう言えるのは自分を信じてきたからだと思うので、何かを決めなきゃいけないときはなるべく直感に従いますね。何か選択しなきゃいけないときっていろいろ考えますよね。考えるとき、偉人の言葉や知恵だったり、誰かの教えがあるから考える。たとえば「飲み物を飲みすぎるとトイレに行きたくなる」っていうのは小さい頃の親からの教えじゃないですか。今飲むべきか飲まないべきかって選択をするときに、飲んだらトイレに行きたくなると思うけど、そうなったらそのとき考えればいいやんって考えるのが直感。でもそれを教えに従おうってなるとそれはその教えてくれた人の人生だと思うんです。僕だけのオリジナルの人生を生きるために、僕のオリジナルな選択をする、それは直感でしかないからって僕は思うんです。トイレの例えがこの流れに適当だったかは1回置いておきましょう(笑)。

— ネガティブなところが本当に見えなくって何かに文句言ったりすることあるんですかって思うんですが…

文句は言います(笑)。今回日本に帰ってくるときに空港がすごく混んでてパスポート投げられたんです。だから喧嘩とかじゃなくて、「なんでですか、なんでそうするんですか」って言いました。

— それは文句じゃないですね

そうか、でも文句は言いますよ(笑)。

ピースをしてポーズをとる男性

— 最後に、本の中でもご家族のことに触れられていますが健太さんにとって家族とは

家族とは、僕にとっての家族とは…。一番難しい関係ですよね、家族って。全ての関係は目に見えないですが、家族とはこう…繋がってるなって思います。親で例えて言えば、人間。高田健太として産んでくれたわけで、過去を辿ればそのつながりはすごく長い歴史がある。だから家族っていうのは、僕の中ではその僕自身であり、家族一人一人も僕である。簡潔に伝えるのはすごく難しいんですが、僕自身であり僕自身だと考えられる関係。それが夫婦関係だとしてもそうじゃないですか? 結婚した経験はないんですけど、最近すごく考えることがあるんです、歳を重ねながら自分の将来はどうなっていくんだろうって。自分に家族ができるんだろうか、家族をつくりたいんだろうか。そのときに感じたのがここだったんです。「どれだけ自分がその人になれるか、そしてその人がどれだけ自分になるか」。だから「家族とは僕である」ですかね。

高田健太著書書影
日本人が韓国に渡ってK-POPアイドルになった話。

KADOKAWA刊 高田健太著 1,650円 (本体1,500円+税)
デビューまでの道のりや韓国エンタメ界での活動を通して経験したこと、K-POPアイドルを目指す人へのメッセージなど、K-POPが世界的人気を得た今だからこそ伝えたいことを余すことなく綴られた一冊。日本での下積み時代やK-POPアイドルを目指すことになったきっかけ、韓国に渡ってからの苦労、韓国エンタメ界のリアルなどが当事者の目線で語られています。

著者

高田健太

2017年に韓国で放送されたサバイバル番組「PRODUCE 101 Season2」に唯一の日本人練習生として出演し、話題を呼ぶ。番組終了後にファンの間でデビューを望む声が高まったメンバーが集結して「JBJ」を結成し、デビューを果たした。その後も継続してグローバルな活躍を続け、現在は「KENTA・SANGGYUN」として活動中。また、アート活動も精力的に行っており、2021年には個展「MADE in KENTA」を日韓で開催した。

※高田健太の高は正式には「はしごだか」になります。

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