こんにちは、editor_kaoです。
前回のコラム【vol.74無理をしないおしゃれが、結局いちばん心地いい】で、秋冬の展示会回りの話をしましたが、新作をたくさん見ているうちに、珍しくお買い物欲がムクムクとわきまして。そういえば最近の私は、何かの必要に迫られて服を買ってばかり。着倒したカットソーを買い直したり、仕事でショップをリサーチしたり……。ときには、シンプルに自分が着たいなと思うものを買おうと、ある日の仕事帰りに、ショッピングビルに寄ることにしたんです。
素直に着たくなった服を、試着しまくり!
この日は、ある程度予算のことは考えず、素直に好きと感じたものを選ぶと決めていました。ファッションエディターでありながら、そういった感覚を忘れていたことを反省したからというのもあります。最先端のトレンドを追うほうでもないですし、基本的なワードローブはそろっているので、毎日の着こなしに困ることもほとんどありませんが、そもそもそれがよくないのでは、と思ったんです。エラそうにDomaniの連載で、ファッションについてあれやこれやを述べているくせに、自分自身はその中心から外れてはいないか、もうちょっと今っぽい服にそでを通す楽しさを、取り戻したほうがよいのでは……。と、ただのお買い物欲だったのに、いつのまにか謎の使命感が乗っかり、財布のひもはゆるゆるに。当初はすそがすぼまった、新しいシルエットのパンツが目的だったのですが、それにこだわらず、気になるブランドはひと通り巡り、着てみたいアイテムをどんどん試着しました。
いやーーーーー、楽しかった!!!!!
トライ&エラーを繰り返して、新しい出合いも
ここだけの話、「試着」という行為がものすごく面倒で、それを理由にお買い物をあきらめることも多々あるのですが、この日の私は違います。“花柄のジャンプスーツ”という冒険アイテムに惹かれて、試着したらあまりのパジャマっぽさに愕然としながらも、まさか自分が選ぶとは思ってもみなかった “ベロアジャージーのセットアップ”の着心地のよさを気に入ってしまうなど、予想外の出合いにワクワクしました。購入予定だった、すそすぼまりパンツも無事に体に合うものを発見。それなりの投資をすれば、シルエットはきちんとしているけど、はいていてストレスがないものが選べるのだなぁと、改めて感心しました。どれも形はベーシックなので、奇をてらったデザインではないけれど、身につけていると気分がいいです。
あ、余談ですが、ずっと気になっていた“カーブデニム”もトライしてみました。身長156㎝の私には無縁かなと思っていたけど、そんなことはなく。想像よりもシルエットがラフすぎず、でも気の利いた印象があって、人気があるのがわかります。この日はさすがに見送りましたが、またどこかの機会で、買いに行ってしまうかもしれません。
シーンにとらわれず、好きという気持ちで服を選ぶ
久しぶりに、ストレートに服選びに向き合ったことで、おしゃれへの高揚感が再燃しました。ちょっと散財はしたけれど(とほ)、選んだアイテムはどれも気に入っていますし、積極的に着ようと思っています。きっと元は取れる!はず!
仕事やシチュエーションに合わせて選ぶ服もあるけれど、単純に好きという気持ちで選んだ服を着ていると、一日がハッピーに過ごせます。デザインが派手とか、値段が高い、といったことではなく、たとえシンプルなTシャツでも、すごく好きだったらそれでOK。そういった素直な気持ちの向こう側に、おしゃれの原点ってあるものなんですよね。
【今日のひと手間】
実はお買い物したのは、服だけではありません。イソップの香水「マラケッシュ インテンスパルファム」はこれで2本目。クローブやカルダモンのスパイシーな香りが、湿度の高い夏に、気分をすっきりさせてくれるんです。おすすめ!
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ
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