1回で使えて2回目からは必需品になる
Apple Watchを使い始めて約1か月半。お出かけのときはもちろん、デスクワーク中もずっとつけていて、こんな生活にもすっかり慣れました。最終回は、ワーキング女子の日常で使える機能をざざざっとご紹介します。
役立ち機能1/Walletのアプリはやっぱり便利!
使い始めはいろいろ試してみたりもしましたが、毎日よく使うアプリは、だいたい絞られてきます。その代表が、おさいふの代わりになってくれているPayPayとApple Payです。
PayPayもApple Payも、指一本の操作で簡単に支払いできてしまうので、お会計のときにお財布やスマホを取り出すのさえ、今では面倒に感じてしまうほど。それに、Walletに入れたカードは、通常のクレジットカードと違い、いわゆる「カード番号」をこの中に保持しておらず、よって番号が漏れるということがなく(暗号化されている)、不正利用の防止にもなるのだそうです。
そのWalletに、出張時は飛行機のeチケットも入れてみました。
この画面を下にスクロールすると、2次元バーコードが出てきて、これだけで飛行機に乗るところまでできました。旅行や出張こそ両手に荷物が多いわけで、腕を少し伸ばすだけで通過できるeチケットは、一度やってしまえば、便利すぎてもう後戻りできなくなります。
役立ち機能2/意外と使える「シアターモード」
大事な商談中や会議中にApple Watchの画面が明るくなったりお知らせが点灯するのは、他人から見たら気になる存在かもしれません。そこで使えるのが「シアターモード」という顔がふたつ重なってるマーク。たいていのマークはiPhoneと同じですが、これは初めて見るマークです。シアターモードというだけあって、映画館や劇場などの暗い場所で、画面の明るさが邪魔にならないように、という目的のものですね。
これは、お芝居の取材のときの様子。「シアターモード」にしておけば、暗い会場で液晶が光ることもないし、同時に「消音モード」もオンになって、目の前のことに集中できます。それでも時間はきちんと動いているので、時計としての機能は使えます。
こういうときにiPhoneだったら「機内モード」を使いますよね(こちらの記事参照)。ペアリングしているiPhoneで「機内モード」オンにすれば、Apple Watchのほうも連動してオンになるとわかりました(ペアリングしているiPhoneで事前に設定が必要)。スマホも時計も、どちらも完全に通知をシャットダウンしたい場合は、便利です。
役立ち機能3/録音と文字起こしができるアプリは「未来の秘書」!
最後に、最近お試ししているアプリ「Just Press Record」をご紹介します。いくつか録音アプリがある中でこれを選んだのは、バックグラウンド録音ができること(これがないと、別の機能を使うと録音が止まってしまう)。Apple Watchで録音した音声はWatch上で再生(イヤホンでもスピーカーでも)できるほか、すぐにiPhoneにも同期されてバックアップが取れるし、さらに文字起こしをしてくれるのです!
左がApple Watchでの録音中。右がiPhoneでのその文字起こしをした例。
音声から文字起こしの精度については、きっと発展途上なのだと思いますが、ゆっくりしたしゃべりなら、まあまあ正確(ただし、句読点はない)。早いと聞き間違いは多くなりますが、テキスト保存して後から自分で修正できます。メモや議事録には、使えると思います。
また、Apple WatchとiPhoneどちらで録音しても、音声の質に差はなかったですが、いつも使っている取材用ICレコーダーの予備として使うなら、取材相手に威圧感のないApple Watchがさりげなくていい気がします。
とはいえ私はまだ取材では、ICレコーダーで録音したものを聞き直して文字起こししています。いつか、アプリの性能がよくなって漢字変換も上手になったら、その手間もなくなるのでしょうが…。もう少し先のことになりそうですね。
●Apple Watchについて
●アプリJust Press Record(有料/610円)
Apple Watchの使い始めから1か月半のレポートをお届けしてきましたが、こうしてみると、家にいる時間も、寝ている間も、ずっと腕についている、もはや体の一部。けれど何もしたくない休日は、腕から外して時間もメッセージも気にせず、ぼーっとすることもあります。いつもは運動不足やら何やらアラートをくれるApple Watchですが、外している日はすごく静かに、何も言わずじーっと見守ってくれてます。そんな姿を見ると、なんだかおとなしいペットみたい。Apple Watchを「有望な秘書」とか「小さいスマホ」 などと言う人はいますが、私にとっては「かわいい同居人」という感じでしょうか。常に存在の気配を感じさせるけど、邪魔にならない。どんどん愛着がわいてきてます。
南 ゆかり
フリーエディター・ライター。半年にわたって取材・執筆した書籍『真夏も雪の日もかき氷おかわり!』発売中! ほかに書籍『今の私は』(後藤真希・著)、Oggi誌面インタビュー連載「この人に今、これが聞きたい!」「お金に困らない女になる!」などなど。