ずりばいってなに?
「ずりばい」の意味について解説します。生後初期の成長過程についても、併せて理解しておきましょう。
赤ちゃんがうつ伏せで進むこと
うつ伏せの状態から自分で体を持ち上げられるまで成長した赤ちゃんが、腕・上半身・足の裏などを使って前の方向に進むことを、ずりばいといいます。体を引きずるようにして這う動作であることから、「引きずる」の「ずる(擦る)」と「這う」を組み合わせてできたとされている言葉です。
ずりばいを始めると、赤ちゃんは自らの意思により、いろんな方向に移動できるようになります。ずりばいを始めるまではその場から自分で移動できなかった赤ちゃんが、ずりばいでゆっくりと場所を移す姿は、見た目もかわいらしく、つい応援したくなるものです。
ハイハイまでのステップは?
赤ちゃんが初めて全身を動かし始める時期は、首がすわり寝返りを始める頃です。一般的には、生後3カ月ごろに首がすわり始め、生後5カ月前後には寝返りを始めるようになります。生後5~6カ月ごろになると、お座りができるようになります。お座りとは、座った状態を取らされたときに、支えなしで座っていられることです。
お座りは、歩けるようになるために欠かせないステップです。支えなしでお座りができるようになって初めて、腰と足を使用した移動が可能になります。両手と両足で体を持ち上げ、重心をコントロールしながら手足を動かせるようになれば、ハイハイが始まります。ここまでの流れにおいて、多くの赤ちゃんがずりばいを始める時期は、お座り期の前後です。
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ずりばいが大切なのはなぜ?
赤ちゃんの成長において、ずりばいは大事なステップだと言われます。具体的にどのような影響があるのかを解説します。
機能が発達する
ずりばいは、全身のさまざまな部分を使った動作です。特に、上半身の筋肉を動かすことにより、首・肩・腕の筋肉や、握力・体幹を鍛えることにつながります。
手や指への物理的な刺激が増えるため、お座りのステップ以降に、物をつかんだりつまんだりする動作の感覚がつかみやすくなるとされています。
下半身を本格的に動かす練習にもなるため、ハイハイへ移行する一歩前です。腹筋・背筋など、腰周りの筋肉も鍛えられます。また、全身の運動を繰り返すことにより、血の巡りがよくなり、心肺機能が高まります。同時に、肺や胸腺などの発達にもよい影響を与えていきます。