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「素直になる」とは自分を正直に表現すること
「素直になる」とは、自分自身を正直に表現することです。気持ちを取り繕ったり嘘を言ったりするのではなく、本音で自分の意見を語り、嬉しいときには嬉しさ、悲しいときには悲しさを示します。
素直になることは簡単なようでいて、その実、簡単なことではありません。他人に対して自分の気持ちを正直に伝えることが怖いと感じたり、自分自身でも自分の本当の気持ちに気付いていなかったりすることもあります。
■素直になるとわがままは同じ意味ではない
素直になることとわがままは同じではありません。例えば「あなたがいないと寂しい」といえば素直な印象があり、相手も「早めに時間を作って遊びに行こう」と考えます。
しかし「一緒に出かけるって言ったよね?予定空けて待ってるんだけど!」というのはどうでしょうか。相手の都合をまったく考えていないので、素直な印象というよりはわがままだと受け取られる可能性があります。
相手に自分の素直な気持ちを伝えるときは、相手の立場や都合も考えてから話すようにしましょう。自分の感情だけを押し付けると、素直というよりはわがままだと受け取られてしまいます。
素直になることができない3つの原因
素直になることは、自分を相手にさらけ出すことです。相手に自分の弱みを見せることにもなるので、より気持ちの奥深くで理解し合えるようになるでしょう。
しかし、素直になることが難しいと考える人も少なくありません。素直になることができない理由としては次の3つが挙げられるでしょう。
1.素直になって傷ついたことがあるから
2.相手からどう思われるかが気になるから
3.本当の自分を見せるのが怖いから
1.素直になって傷ついたことがあるから
「この人なら自分の素直な気持ちを伝えられる」と思って素直になったのに、からかわれたり軽くあしらわれたりした経験がある場合は、素直になるのは嫌だと感じるかもしれません。
例えば親友だと思って「〇君が好きなの」と気持ちを打ち明けたら、翌日みんなに「〇君が好きなんだってね!」とからかわれたとします。素直な気持ちを伝えるのは怖い、もう二度と誰も信じないと感じても不思議はないでしょう。
しかし、このような経験のすべてが、周囲の裏切りによるとは限りません。過去を変えることはできませんが、過去を振り返って違う角度から見ることで、真実が見えてくることもあります。
例えば、あなたが親友に気持ちを打ち明けるよりも前に、親友の秘密をバラしたり悪意なく意地悪な行為をしてしまったりしていたならどうでしょうか。親友はつらい気持ちを抱え、あなたの秘密をバラすという行為に出た可能性があります。
2.相手からどう思われるかが気になるから
相手からどう思われるかが気になり、本心を伝えられないという人もいます。例えば「歌手の〇〇さんが好き」と思っていても、「趣味が悪いって思われないだろうか」と不安になり、親友にすら言えないこともあるでしょう。
相手からどう思われるかが過剰に気になる人は、相手に合わせてばかりで自分というものを持てない傾向にあります。自分が好きか嫌いかよりも、相手がどう思うかを優先する習慣がついてしまい、徐々に自分の本当の気持ちすらわからなくなってしまうかもしれません。
3.本当の自分を見せるのが怖いから
素直になるということは、本当の自分の姿を見せるということです。自分自身に自信がない場合や、自分の本心を自己嫌悪している場合などには、他人に自分の本当の姿を見せるのは怖いと感じるかもしれません。
場合によっては、本当の自分をさらけ出すことはとても勇気のあることです。勇気を持てず、本心を出せないまま大人になってしまう人もいるでしょう。
素直になる5つの方法
素直な気持ちを出していないと、他人と深い関係を築きにくくなることがあります。「いつまで経っても本音で話してくれない。もしかしたら私のことは好きではないのかな」と、友人が離れていくことにもなりかねません。
素直になるための方法を覚え、より魅力的な人になりませんか? 次の5つの方法を実践することで、素直になることの恐怖感が薄れることもあります。
1.自分に自信を持つ
2.相手に対しての思いやりを持つ
3.感謝を言葉で表現する
4.弱みを隠さない
5.アドバイスを受け入れる
1.自分に自信を持つ
自分に自信を持てるようになれば、本当の自分を表現することが怖くなくなります。例えば「趣味が悪いっていわれたらどうしよう」と思って好きなアーティストの話をできなかった人でも、自分に自信を持てばたとえ相手が「趣味が悪いね」と反応したとしても「そう?私は好きだけど」と受け流すことができるでしょう。
また、自分に自信を持てば「本心を表現したところで誰かに嫌われることはない」と確信を持つことができます。たとえ嫌われたとしても「それはそれで良い」と思えるようになり、ためらいなく自分を表現できるようになるでしょう。
2.相手に対しての思いやりを持つ
相手に対して思いやりの気持ちを持っていれば、あなたがどんな発言をしようと善意がベースにあるため、相手を傷つけることはないと自信を持つことができます。
たとえ相手が誤解をしてあなたに不快感を抱いたとしても、あなたが相手に思いやりを持っているという事実さえあれば「違うよ!」と自信を持って反論できるでしょう。
また、思いやりの気持ちがあれば、あなたの発言も柔らかなものとなり、周囲の人々を傷つける可能性が減ります。「誤解を受けそうで素直になるのが怖い」と感じている人は、まずは思いやりの気持ちを持つことから改善していきましょう。
3.感謝を言葉で表現する
素直な気持ちを伝えることが難しいと感じる人は、まずは感謝の言葉を伝えることから始めてみましょう。誰かが自分にとって嬉しいことをしてくれたときは「ありがとう」、自分の行動が良くなかったかなと反省したときは「ごめんなさい」と言葉にして伝えます。
感謝や謝罪の気持ちを素直に表現することで、徐々に素直な気持ちを伝えることに抵抗を覚えなくなるでしょう。心からの気持ちを伝える習慣を身につければ、本音で話せる友人も増えます。
4.弱みを隠さない
自分の弱みを見せないために、素直になれない人もいます。しかし、弱みを見せないということは決して良いことではありません。弱みを見せることで心が近づき、本音で話せる関係を築くことができるためです。
また、弱みを見せることで、相手に親しみやすさを持ってもらえるかもしれません。交流を広げ友人を増やすためにも、弱みを見せることに対して過度に恐怖心を持たないようにしましょう。