冷蔵庫の下敷きは必要?不要?
冷蔵庫の下敷きを使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、代表的なものを紹介します。キッチンに置いてある冷蔵庫の様子を具体的にイメージしながらチェックしてみましょう。
家を傷つけないためには必要
冷蔵庫の下敷きを使う大きな理由の一つは、床が傷つくのを防くためです。冷蔵庫は空の状態でも重さがあるうえ、食材を入れて使います。普通に置いて使っているだけでも、かなりの負担を床に与えている状態なのです。
キッチンの床は、硬い素材のフローリングとクッションフロア素材が多いですが、どちらもダメージを受けるのは変わりありません。キッチンの床を守るためにも、下敷きは必要といえます。
冷蔵庫の下敷きが必要な理由
冷蔵庫の下敷きを敷くメリットや理由をより詳しく紹介していきます。下敷きは、安全対策や振動予防と、幅広い点で活躍してくれるアイテムです。今使っていない人も、ぜひ検討してみましょう。
汚れや水漏れ対策
冷蔵庫が水漏れを起こすことは、決して珍しくありません。冷蔵庫の下は、頻繁に掃除しづらい場所のため、水滴が落ちていたとしても気が付かないこともあります。水漏れが続くことにより床が腐食してしまうこともあるでしょう。
また、ホコリやゴミ、カビなどと水が混ざって床に貼り付いてしまうと、あとで気が付いたときに掃除で取り除くのは大変です。下敷きを敷いておくことで、水漏れや汚れから床を守ってくれます。
振動の対策で防音効果
冷蔵庫からは、常にモーター音や振動が響いています。庫内を冷やしたり、氷が作られていたりするためでもありますが、寝るときなど家が静かなときには、このモーター音がつい気になって眠れない…という人もいるでしょう。
また、自分の家だけではなく、マンションなどの集合住宅に住んでいる場合には、隣や階下の家にも壁や床を伝って響いている可能性があります。下敷きは、そのような振動音を吸収してくれるのです。下敷きを敷くだけで、気になる音の響きを軽減できるため、音が気になる人にはおすすめです。
床のへこみや傷を予防
冷蔵庫をそのまま置いていることで、直接床に負担が掛かり、床がへこんだり傷ついたりしてしまいます。クッションフロアはもちろん、堅くて丈夫な印象のあるフローリングでも、同じようにへこみや傷のリスクがあります。
新築に住んでいる場合は、できるだけ傷つけず住みたいものです。また、賃貸住宅ならば、傷つき方によっては退去時に原状回復費用を請求される心配もあるでしょう。このようなリスクは、下敷きを敷くことで避けることができます。
地震時の移動や転倒を予防
重量がある冷蔵庫は、地震のときの転倒が懸念されます。そのような場合は、すべり防止効果のある下敷きを敷いておくと、地震による冷蔵庫のすべりや転倒のリスクを減らすことができます。
また、そもそも床がへこんでしまっていると、冷蔵庫の重心がずれている状態で設置していることになります。重心がずれていることで、さらに冷蔵庫が倒れやすい状況になっており、危険度が増しているのです。下敷きを敷くことで、床がへこむこともなく、さらに地震時のリスクを軽減できます。
冷蔵庫に合った下敷きの選び方
今使っている冷蔵庫にぴったりの下敷きは、どのように選べばよいのでしょうか。気になる選び方のポイントをまとめたので、参考にしてみましょう。
冷蔵庫の重さに合わせて選ぶ
冷蔵庫の重さは、2ドア・3ドアタイプでもリットル数により30〜100kgまで幅があります。冷蔵庫の下敷きには耐荷重が定められているので、まずは自宅の冷蔵庫の重さを把握しましょう。
下敷きの大きさは、自分でカットできるタイプを選んでおくと便利です。冷蔵庫の真下の全体に敷くのではなく、足だけに敷くタイプの商品もあります。このタイプであれば、冷蔵庫のサイズを気にしなくてOKです。
冷蔵庫の奥行きと幅は容量によって変わるため、目安として以下を参考にしてみましょう。
・200lまで:Sサイズ(53×60cm)
・420lまで:Mサイズ(65×70cm)
・600lまで:Lサイズ(70×75cm)
床材の性質と材質で選ぶ
床材の性質と材質により、選ぶ下敷きも変わってきます。クッションフロアは柔らかく凹みやすので、下敷きとしては強度が高い素材が向いています。逆にフローリングの場合には、柔軟性があり、防水性の高い素材が最適です。
「ポリカーボネート」は伸縮性も強度もあり、冷蔵庫の下敷きとしてぴったりの素材です。透明度が高い点も人気を集めています。「ポリプロピレン」は耐熱性が高いプラスチックで、ポリカーボネートよりは劣りますが強度もあります。防水シートにも使われている素材で、フローリングにおすすめです。
冷蔵庫マットの定番となっている「ゴム」は、高い防水性と弾力性があります。全体に敷くタイプと足のみのタイプと、好みによって選べます。「コルク」は機能面で他の素材に劣るものの、インテリアにこだわりたい人には好まれる素材です。一般的に天然素材は腐りやすいといわれますが、コルクは比較的腐りにくく防虫効果も期待できます。お手入れで乾燥を保つのがポイントです。
下敷きの耐熱性で選ぶ
冷蔵庫の下は、モーターなどにより常に熱がこもっている状態です。冷蔵庫の下敷きを選ぶ際には、耐熱性が高い商品を選んでおくと安心できます。床暖房のあるキッチンであれば、耐熱性がより重要になります。
万が一、耐熱性が低い商品を使ってしまうと、いつの間にか下敷きが溶けており、知らないうちに床にくっ付いていた…などということも起こりかねません。付着した部分を取り除こうとしても、フローリングが剥げたり成分が染みていたりすることも考えられます。耐熱性は購入時にしっかりと吟味しておきましょう。
下敷きを選ぶ際の注意点
冷蔵庫の下敷きを選ぶ場合には、どのような点に注意するとよいのでしょうか。原則として、冷蔵庫の下敷き専用の商品を購入するのがおすすめですが、代用品を使う場合には、以下のリスクを踏まえておきましょう。
材質には注意
冷蔵庫の下敷きを選ぶ際は、材質に注意が必要です。クッション性があまりにも高いと、冷蔵庫が沈んでしまいます。下敷きの端が冷蔵庫の扉に当たってしまうと、扉の開閉が妨げられることもあるのです。
また、専用の下敷きを購入せず、リビング用のマットなどで代用すると、経年劣化により床に色移りすることも考えられます。マットそのものが床に貼り付いてしまうこともあるなど、材質に注意しないと逆に床を傷つける結果になりかねません。
ダンボールなどの代用はカビや害虫が心配
冷蔵庫の下敷きには、引越しの素材で余ったダンボールが便利だと思う人もいるかもしれません。しかし、ダンボールを代用するのは、衛生上の観点から避けた方が無難です。木綿・木材などの天然素材で作られたマットも冷蔵庫の下敷きには不向きです。
これらの素材は、ゴキブリをはじめとした虫や害虫のエサとなってしまうので、気が付かないうちに冷蔵庫の下が害虫の温床となってしまうことにもなりかねません。害虫は暗く湿った場所を好み、冷蔵庫下などは繁殖しやすい場所でもあるのです。
また、冷蔵庫の下から落ちてくる水が染み込んで、カビが生えてくる可能性もあります。冷蔵庫は食品を保存する場所なので、清潔に保つためにも代用品には注意しましょう。
冷蔵庫の下敷きのおすすめ3選
冷蔵庫の下敷きのおすすめ製品を3点紹介します。いずれもインテリアの邪魔をせず、比較的使いやすいものばかりなので、ぜひ選ぶ際の参考にしてみましょう。全体に敷くタイプと、足の部分に使うタイプがあります。
ポリカーボネート製「Hirano 冷蔵庫 マット」
冷蔵庫の下敷きの定番といえる、ポリカーボネートを使った商品です。ハンマーで叩いても壊れない耐久性があるため、冷蔵庫の重量でも安心して使えます。最大荷重は450kgで、冷蔵庫をいっぱいにしても壊れる心配がありません。
付属のシリコン製すべり止めシールは、万が一地震が起きても動いたり転倒したりすることを防ぎます。耐熱温度は120℃で、床暖房の上の使用も可能です。
透過率85〜90%と透明度が高いため、敷いていてもインテリアを邪魔せずに使用できるのもポイントです。
商品名:Hirano 冷蔵庫 マット フローリング 500Lクラス Mサイズ
サイズが豊富「アイリスオーヤマ 冷蔵庫マット」
200l以下から600l以上まで7段階のサイズが展開されており、自宅の冷蔵庫にぴったりの大きさを選べる冷蔵庫マットです。ポリカーボネート製の頑丈なマットなので、600l以上の冷蔵庫にも安心して使えます。
約2mmとしっかりとした厚みがあり、フローリングでもクッションフロアでも使える万能性もうれしいところです。耐熱温度は120℃で、床暖房の上でも変形せず安心して使えます。
透明性の高いマットですが、一般的なプラスチックのような紫外線による劣化や経年変化がないため長く使用できるでしょう。
商品名:アイリスオーヤマ 冷蔵庫マット
キャスターで乗せやすい「タツフト キズ凹み防止ゴムマット」
冷蔵庫の足の部分に使えるゴムマットです。設置面が小さいため、インテリアの邪魔になりにくいでしょう。足をのせる面には坂が付いており、冷蔵庫のキャスターを使って設置がしやすいのがポイントです。
しっかりと安定感のあるゴム製で、傷やへこみから床をしっかりと保護してくれます。地震の際にはすべり止めの役割も果たします。
商品名:タツフト キズ凹み防止ゴムマット