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【目次】
シューキーパーとはどんなもの?
シューキーパーは靴を長持ちさせるのに役立つアイテムです。使用することでどのような効果が得られるのか、シューキーパーの役割を紹介します。
靴の型崩れ防止、消臭・除湿効果
シューキーパーの主な役割は、「靴の型崩れ防止」「消臭」「除湿」効果です。
履いたあとの靴をそのまま置いておくと、シワや形が付いたまま変形したり、ひび割れたりすることがあります。また、足の汗によって靴の中に湿気が充満することで、雑菌やカビが繁殖して、臭いの原因になることもあります。これらをそのまま放置すれば、靴の寿命は短くなる一方です。
シューキーパーを入れておけば、靴に付いた履きジワを伸ばし型崩れを防ぎ、美しいフォルムを維持しやすくなります。シワが気にならない新品のうちから使用すると、シワを防止できるため、より靴を長持ちさせられるでしょう。
また、木製のシューキーパーなどを使用すれば「消臭・除湿効果」も得られます。より高い消臭効果を期待するならば、シダーウッドなど香りが強い素材を選ぶのがおすすめです。
シューキーパーはどう選ぶ?
シューキーパーにはさまざまなタイプの製品があります。選ぶ際のポイントを押さえて、自分に合った製品を選びましょう。
素材は「木製」「プラスチック製」
シューキーパーの素材には、大きく分けて「木製」と「プラスチック製」の2種類があります。
木製のシューキーパーは、ずっしりとした安定感と吸湿性が魅力です。靴の中に入れておくことで、木が持つ本来の性質により、湿気を吸い取り雑菌やカビの繁殖を防げます。ニスを塗っていないものだと、より吸湿性が高くなります。ブナやシダーなどの木から好みのものを選ぶことができ、見た目の高級感も楽しめるでしょう。
プラスチック製のシューキーパーは、軽くて持ち運びが可能です。旅行や出張先へも手軽に持っていけます。比較的安価に購入でき、気軽に使い始めることができるでしょう。木製のような吸湿性は期待できないため、場面に応じて使い分けるのがおすすめです。
構造は「スプリング式」「ネジ式」
シューキーパーの構造は、主に「スプリング式」と「ネジ式」の二つです。シューキーパーは、つま先とかかとのパーツがチューブでつながっており、チューブのタイプや構造によって特徴が異なります。
「スプリング式」のシューキーパーは、パーツが金属のチューブでつながっており、バネの力でしっかりとシワを伸ばせます。特に、シワが付きやすいつま先部分にテンションがかけられるので、シワやひび割れが予防しやすいでしょう。セットもしやすく手軽に使えますが、ずっと入れたままにしておくと靴が伸びてしまうので注意が必要です。
「ネジ式」のシューキーパーは、テンションのかかり具合を自分で調整できます。靴のやわらかさやタイプに応じて、テンションを強くしたり弱くしたりすることが可能です。過剰にテンションがかかって伸びてしまうことがないので、ローファーなどの革靴にも使えます。
チューブの本数にも着目
シューキーパーのつま先とかかとの部分をつなぐ「チューブの本数」によっても、合う靴は変わります。靴のデザインによって使い分けましょう。
基本的には、チューブが1本の「シングルチューブ」と2本の「ダブルチューブ」から選ぶことができます。「シングルチューブ」なら、やわらかい素材の靴や細身で華奢なデザインの靴に対応可能です。構造がシンプルで、比較的安く購入できます。
硬い素材の靴には「ダブルチューブ」のシューキーパーがぴったりです。2本のチューブによって、靴全体に安定してテンションを与えることができます。幅広の靴でもシワをしっかり伸ばすことができる点が特徴です。
「つま先の形状」は3種類
つま先の形状は、「縦割れタイプ」「斜め割れタイプ」「割れなしタイプ」の3種類があります。
「縦割れタイプ」はシューキーパーのつま先が二つに分かれており、左右にテンションをかけられます。靴のつま先のシワがしっかりと伸ばせるので、形を美しいままキープしやすいのが特徴です。ただし、甲の部分が凹むので十分に支えられなかったり、お手入れの際にクリームなどが塗りにくいと感じたりする場合があります。
「斜め割れタイプ」は、つま先から斜めに分かれており、甲と左右それぞれにテンションがかかります。つま先が長めで、甲全体を支えやすいタイプです。お手入れしやすくなりますが、重さがあり比較的価格が高い傾向にあります。
「割れなしタイプ」は、革靴とぴったり形状が一致するように作られた製品です。甲や幅が自分の履いている靴に一致するものを使うことで、効果を発揮します。形の合わない靴に使ってしまうと型崩れを起こすことがあるので、注意が必要です。
「靴のサイズ」に合っているか確認を
シューキーパーを購入するときは、履いている靴のサイズに合っているかどうかを確認します。靴より小さすぎるサイズのシューキーパーを選んでしまうと型崩れを防止する効果が得られず、大きいサイズを選びすぎるとテンションがかかりすぎで変形を起こしてしまうことがあるのです。
ちょうどよいサイズのシューキーパーが見つからない場合には、少しだけ小さめのサイズを選びましょう。靴が伸びてしまうのを防げます。
また、サイズは長さだけではなく、横幅やかかとの形状も合うものを選びます。普段履いている靴のサイズを把握しておき、ぴったりなサイズのシューキーパーを購入しましょう。
シューキーパーの適切な使い方
シューキーパーには正しい使い方があります。シューキーパーの効果を最大化できる、適切な使い方を紹介します。
入れ方とタイミング
シューキーパーを正しく使用することで、靴をより長持ちさせられます。
まずは「シューキーパーを入れたい靴」と、「その靴に合ったシューキーパー」を用意しましょう。靴に合っていないサイズや形状のものを選んでしまうと、逆効果です。必ず靴に合ったものを使用することが大切です。
≪シューキーパーの正しい入れ方≫
1. 靴のベロ部分を軽く持ち上げる
2. シューキーパーをやや寝かせてねじりながら入れる
3. つま先近くまで装着したら、かかと部分を靴本体に沈める
4. 先端部分が真ん中に来るまで、横から軽くたたく
5. 最後にもう一度強く押し込み、正しく収まっているかを確認する
かかとを入れ込む際には、シューキーパーが靴の履き口に当たって傷が付かないように注意が必要です。シューキーパーは少し外側に倒した状態で入れ込み、内側にねじるように差し込むようにしましょう。
雨の日に脱いだあとすぐの靴は湿気がこもってしまうので、新聞を入れて風通しのよいところで2〜3時間乾かしてからシューキーパーを入れます。
長時間入れておく場合の注意点
シューキーパーを入れっぱなしにしておくと、圧力が強すぎて靴が必要以上に伸びてしまったり、変形してしまったりすることがあります。
例えば、冬物のブーツを棚にしまう際など、長時間靴をお休みさせる際に入れるシューキーパーは、サイズが合っていてテンションの高くないものを選びます。また、雨で濡れたあとの靴にすぐシューキーパーを入れてしまうとカビや雑菌が繁殖してしまうため、乾燥した状態の靴に入れるのもポイントです。
長期間入れた状態の靴は、3カ月〜半年に一度はシューキーパーを外して陰干しするとよいです。
スニーカーにも活用しよう
シューキーパーは革靴だけでなく、スニーカーにも活用できます。特にレザーやエナメル素材のスニーカーなどは、履いたあとのシワや臭いが付きやすいものです。シューキーパーを使用することで、シワのばしや消臭効果が期待できます。革靴のように、長く愛用することができるでしょう。
使用する際には、革靴のときと同じくスニーカーのサイズに合うものを選び、スニーカーに長期間テンションがかかりすぎないよう注意します。
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木製のおすすめレディース用シューキーパー
木製のシューキーパーは安定感と消臭効果があり、しっかりとシワを伸ばせます。レディースの靴に使える、木製のシューキーパーを紹介します。
コロニル「アロマティックシダーシュートゥリー」
コロニルは1909年にドイツで創業して以来、現在では世界約100カ国以上で愛されています。環境先進国であるドイツならではの環境配慮がされており、化学的な成分をできる限り使わない製品展開が魅力です。
素材には、アロマティックシダー(芳香西洋杉)を使用しています。シワを伸ばすにはもちろん、靴の湿気を吸収し防臭効果があり、ほのかな天然木の香りが楽しめるでしょう。
レディースは22.5~23.0cmのSサイズと、23.5~25.0cmのMサイズから、自分の靴のサイズに合うものを選べます。
商品名:コロニル「アロマティックシダーシュートゥリー」
コルドヌリ・アングレーズ「シューツリー EM171S」
コルドヌリ・アングレーズの木製シューキーパーです。シューキーパーの素材には、天然のブナ材を使用しています。高級家具などにも使われる、割れなどが起こりにくく耐久性に優れた木材です。
つま先部分が上がっている「トゥスプリング」タイプのため、ヒールの高いパンプスなどにも適しています。木材の表面はワックス仕上げで滑らかな肌触りになっており、靴の内側も傷つきにくいでしょう。
商品名:コルドヌリ・アングレーズ「シューツリー EM171S」
コロンブス「レッドシダーシュートリー 女性用」
東京都台東区に本社を置く日本の老舗シューケアメーカーである「コロンブス」から発売されている、木製のシューキーパーです。素材には、アメリカ産のレッドシダーを使用しています。シダーウッドならではの消臭・吸湿効果で、靴に溜まった湿気や臭いを軽減してくれるでしょう。
幅が狭く華奢なデザインの靴にもフィットしやすい形状に作られており、女性用の靴にぴったりです。紐が付いているので取り出しやすく、使わない間は吊るして収納できます。
商品名:コロンブス「レッドシダーシュートリー 女性用」
無印良品「レッドシダーシューキーパー 23〜25cm用」
生活雑貨で人気の無印用品の、木製シューキーパーです。素材に使われているレッドシダーは、消臭や防虫効果がある木材として、欧米で古くから活用されています。
シューキーパーの甲の高さは、人の平均的な足に近い高さに作られています。靴に無理な負荷をかけず、履き心地のよい形へとシワを伸ばしてくれるでしょう。
商品名:無印良品「レッドシダーシューキーパー 23〜25cm用」
プラスチック製のおすすめシューキーパー
プラスチック製のシューキーパーは旅行先や出張先にも気軽に持ち運びやすく、軽さが魅力です。安価な商品も多いため、気軽にシューキーパーを試してみたいと考えている人にもよいでしょう。
M.モゥブレィ「シューズフォーマーレディス」
M.モゥブレィは、世界中にファンの多いシューケア用品を扱うブランドです。靴修理のプロや愛好家からも愛用されています。
シューキーパー自体のサイズ調整ができるため、靴に無理な負荷を与えることなくシワ伸ばしができるなど、機能性にも優れたアイテムです。プラスチック製で軽量なので、持ち運びにもよいでしょう。スニーカーから革靴まで、さまざまな形の靴に使用できます。
商品名:M.モゥブレィ「シューズフォーマーレディス」
コロンブス「抗菌キーパー女性用」
ホワイトの色味で清潔感がある、コロンブスの女性用プラスチック製シューキーパーです。素材には抗菌剤のゼオミックが配合されており、雑菌の増殖を抑制する効果が期待できます。公的実験期間で安全性を実証された、人体に害を与えない素材です。
スプリング式なので、適度なテンションでシワをしっかりと伸ばします。バッグにも収まりやすく、宿泊先でも手軽に靴のケアができるでしょう。
商品名:コロンブス「抗菌キーパー女性用」
靴を長持ちさせるためのポイント
靴を長持ちさせるには、シューキーパーを使用するだけでなく、気を付けたい点がいくつかあります。シューキーパーの使用と合わせて、注意しましょう。
毎日同じ靴を履かない
人の足は1日でコップ1杯もの汗をかきます。そのため、1日履いた靴は足の汗を吸って湿った状態です。特に、革靴は乾くまでに時間がかかり、完全に乾くまでにはおよそ半日〜1日を要します。同じ靴を連日履いてしまうと、湿った状態の靴をさらに湿らせることになり、臭いや型崩れの原因になってしまうのです。毎日同じ靴を履かないように心がけ、1日履いた靴は1~2日ほど休ませるようにしましょう。
また、靴を履くときには靴下やストッキングを必ず履くようにして、汗が直接靴に染み込まないようにすることも、靴を長持ちさせるために重要です。
こまめに靴の手入れをする
靴はこまめにお手入れするようにしましょう。普段から、ホコリをブラシで小まめに落としたり、付着している汚れを見つけたら軽く拭いたりするなどケアしてあげると長持ちします。
革靴の場合には、お手入れの際に使用するクリームをしっかり拭き取ることも大切です。革を保湿し、汚れを取るために使うクリームですが、靴に残ったままになると、ダメージの原因になります。
靴は最低でも月に一度を目安にお手入れをするようにしましょう。ブラシや布で軽く汚れを落としてから、クリーナーで拭き上げます。
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