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「恩を仇で返す」とは?
「恩を仇で返す」という言葉について、まずは読み方と意味を解説します。基本的なことを学んだうえで、言葉の具体的な使い方や類語、対義語をチェックしていきましょう。
読み方と意味
「恩を仇で返す」は、「おんをあだでかえす」と読みます。意味は、与えてもらった恩に報いるどころか、害をもたらすということ。本来であれば「恩」には「恩」で返すべきところを、反対に「害」で返しているということです。
「恩を仇で返す」という状況が、道義的・常識的ではないということが、使われている漢字からも読み取ることができるでしょう。
【質問】周囲に「恩を仇で返す人」はいますか?
みなさんは、「恩を仇で返す」と聞いて、周囲に思い浮かぶ人ががいますか?女性約100人にリサーチしてみました。
・いる…10%
・いない…90%
※アンケートは30~49歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数120名。
少数ですが、周囲に恩を仇で返す人が「いる」と答えた人は10.0%いました。体験談やエピソードもご紹介します。
【体験談】その人を「恩を仇で返す人」だと思った理由は?
・採用担当なので、入社前でなく入社後も何かあれば相談にのったりしています。入社して間もなく辞めそうな人がいたので、親身になって話を聞き、本人も頑張りたいと言っていたので、信じていたらバックレて辞められたときにはさすがに落ち込みました(40代・神奈川県)
・仕事で可愛がっていた後輩がいたが、突然上司から代わりの引き継ぎの人を紹介され、辞めることを1週間前に聞かされた。本人からはひと言もなく有給消化へ(40代・神奈川県)
・日本舞踊の師匠にたくさんの稽古をつけてもらったにもかかわらず、しんどくなって舞台の予定をドタキャンしてしまう人(30代・神奈川県)
・実の姉。頼まれてお金を貸したのに返してこない。そのことを指摘したら逆切れして周りに私の悪口を言いまくった(40代・千葉県)
使い⽅を例⽂でチェック
言葉の意味をよりイメージしやすいように、「恩を仇で返す」の使い方を、例文を用いて確認していきます。
あの人は「恩を仇で返す」ような人間だ
一度「恩を仇で返す」ことを行うと、信頼を回復することは難しいでしょう。
良かれと思ってしたことが、「恩を仇で返す」ような結果になってしまった
恩に報いたいという気持ちや行いが裏目に出てしまい、意に反して「恩を仇で返す」結果となることもあります。
たとえ利益になったとしても、「恩を仇で返す」ようなことだけは、絶対にしてはいけない
ビジネスは、損得勘定なしでは成り立ちません。しかし、困っていた時に助けてくれた取引先を、一時の利益に目がくらんで裏切ることは道に外れます。また、業界内での悪い噂や評判は、あっという間に広まるもの。後々取り返しのつかないことにならないように気を付けたいものです。
「恩を仇で返す」人の特徴や行く末は?
一般的な感覚では、「恩」は「恩」で返すものですが、「恩を仇で返す」人も少なからず存在します。そのような人の特徴と、考えられる末路を見てみましょう。
特徴:恩を感じない
「恩を仇で返す」人は、そもそも「恩」を「恩」と思っていないケースも。相手がしてくれたことに対して、「当たり前」だと考えたり、「取るに足らない小さなこと」だと感じたりしている場合が多いようです。このような人は、感謝することも、恩を返そうとする気持ちもないのでしょう。
また、このような人は、口では「ありがとう」とはいうものの、「恩を受けた」と感じず、すぐに相手のしてくれたことを忘れてしまうことも。そのため、恩を受けた相手に何か害を与えたとしても、「恩を仇で返す」ということをしたという実感がなく、罪悪感がないのも特徴として挙げられます。
中には、「相手がしてくれたこと」はすぐに忘れてしまいますが、「相手がしてくれなかったこと」に関してはいつまでもネチネチと根に持つ人もいるので、あまり深く関わらないほうがよいかもしれません。
行く末…誰からも助けてもらえないことになりかねない
「恩を仇で返す」人は、誰かから助けてもらえることが少なくなるようです。「誰かから助けてもらったら、次は自分が助ける番」、「困った時はおたがいさま」という考えで成り立つ社会。受けた「恩」に感謝をせず害を与えるような人には、助けの手を差し伸べる人も減り、やがて人は離れてしまうのでしょう。
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「恩を仇で返す」の類語や言い換え表現をチェックしていきましょう。