Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE雑学

2022.03.08

誤用注意!【臍を噛む】は「くやしがる」という意味ではない!? 正しい意味は!?

「臍を噛む」とはすでにどうにもならないことを後悔するという意味の言葉です。臍はへそのことで、自分で自分のへそを噛むことはできないことから、春秋時代の中国でこの言葉が生まれました。本記事では臍を噛むという言葉の由来や例文、類義語をご紹介します。

Tags:

「臍を噛む」とは既に終わったことを後悔する意味

臍を噛む」とはどうにもならなくなったことを後悔するという意味です。「臍を噛む」の「噛む」は「噬む」とも表記されます。意味は同じで、デジタル大辞泉では後者の表記が使われています。「噛む」も「噬む」も読み方は一緒で「かむ」です。

臍を噛む

【臍を噬む:ほぞをかむ】
後悔する。すでにどうにもならなくなったことを悔やむ。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

臍とはへそのことです。「臍を噛む」という言葉では「ほぞ」と読みますが、一般的には「へそ」と読みます。自分で自分のへそを噛むことはできないことから、この言葉が生まれました。

もともとは中国の故事が語源です。詳細は次の文章で説明しましょう。

「臍を噛む」の由来は中国の故事「春秋左氏伝」

「臍を噛む」の由来は中国の故事「春秋左氏伝」です。「春秋左氏伝」は孔子が編纂したとされている歴史書『春秋』の注釈をまとめた書物で、紀元前700年頃から450年の魯国の歴史が描かれています。この「春秋左氏伝」の中の逸話が語源で、その内容は以下です。

鄧の国を訪れた楚の文王に対して、鄧の国の鄧侯は篤くもてなしましたが、鄧侯の賢臣が「今、文王を討たなければ、いつか臍を噛むことになります」と進言しました。しかし鄧侯はその進言を聞き入れず、のちに鄧の国は文王によって滅亡してしまいます。

この逸話がもとになり、「あとになって後悔してもどうにもならない」という意味で、「臍を噛む」という言葉が広まりました。

「臍を噛む」の使い方と例文

ここでは「臍を噛む」の使い方と例文をご紹介します。よくある間違った使い方は「くやしがる」という意味での使用です。「あとになってどんなに悔やんでもしょうがない」というのが正しい意味です。

臍を噛む

【例文】
・保守的な経営を続けてきたツケが回ってきて、倒産の危機を迎えているため、ライバル会社の社長は【臍を噛んで】います。
・A君は酔っ払うといつも「あのときなぜ彼女に告白しなかったのだろう」と【臍を噛んで】います。

臍という漢字を使った語句3

臍という漢字は「ほぞ」「へそ」と読み、人間の体のへそを表す言葉です。臍は体の中心部にあるため、本心や決心というニュアンスで使われることもあります。臍という漢字を使った語句はたくさんありますが、主なものは以下の3つです。

臍を噛む

・臍(ほぞ)を固める
・臍(ほぞ)落ち
・臍(へそ)を曲げる

それぞれの言葉の意味と使い方を解説しましょう。

1.臍(ほぞ)を固める

「臍を固める」とは決心を固める、覚悟を固めるという意味です。

【例文】
・彼はリーダーに指名されたことによって、社運をかけたプロジェクトに全力を投入すると【臍を固めました】。
・後輩のA君は転職するかどうかずっとまよっていましたが、相手の会社から熱心な誘いを受けて【臍を固めた】ようです。
・自分の将来がかかっているため、海外留学するかこのまま研究室に残るか、【臍を固める】のは簡単ではありません。

2.臍(ほぞ)落ち

「臍落ち」とはへその緒が落ちることです。また「果実が熟して実が落ちること」「期が熟すること」「納得すること」などの意味があります。3つ目の意味が、「腑に落ちる」に近いといえるでしょう。

【例文】
そろそろ【臍落ち】したのではないかと判断したので、事業を拡大することにしました。
・これまで部長が何を考えているのか、よくわかりませんでしたが、昨夜のミーティングで詳細を説明していただき、【臍落ち】いたしました。

3.臍(へそ)を曲げる

「臍を曲げる」とは機嫌を悪くして、意固地になるという意味です。この場合は臍を「へそ」と読みます。日常でもよく使われる言葉なので、おなじみでしょう。

【例文】
・残業が長引いてしまって約束の時間に大幅に遅れたために、彼女はすっかり【臍を曲げて】しまっていてなかなか機嫌を直してくれませんでした。
取引先の営業部長はいったん【臍を曲げる】と大変ですので、メンツを立てるように気を使っていただけると幸いです。

「臍を噛む」の類義語3

「臍を噛む」という言葉には、前述した語源を考えると「後悔しないように気をつけよう」という教訓のニュアンスが含まれていると考えられます。

二階から目薬

「臍を噛む」のいくつかの類義語をチェックして、ニュアンスの違いなどを確認してみましょう。

【類語1】後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)

「後悔先に立たず」は「やってしまったことはあとになって悔やんでもしょうがない」という意味です。「ことを行う前には熟慮することが必要である」という教訓の意味を含んでいます。

【例文】
【後悔先に立たず】だから、しっかり準備して社内の昇進試験にのぞんでくれたまえ。
・【後悔先に立たず】とはよくいったもので、私の軽率な行動でお客様にご迷惑をおかけしたことは悔やんでも悔やみきれません。

【類語2】切歯扼腕(せっしやくわん)

「切歯扼腕」とはとても悔しがっているさまを表す言葉です。切歯は歯ぎしり、扼腕は自分の手でもう一方の自分の手首をつかむことで、中国の「史記」が語源になっています。読み方は「せっしやくわん」です。「臍を噛む」ほど、教訓のニュアンスはありません。

【例文】
・得意先の発注をライバル会社に取られて、営業のA君は【切歯扼腕】していました。
・あの日、【切歯扼腕】した経験が今日の自分を築いています。

【類語3】後の祭り(あとのまつり)

後の祭り」は、祭りの後に山車を出すように、手遅れであること、無駄なことを表す言葉です。

【例文】
・ろくに練習しなったのだから、相手チームに大差をつけられて、どんなに悔しがっても【後の祭り】です。
・電車が遅れて、プレゼンに遅刻したとからといって、豪雨を恨んでも【後の祭り】でしょう

まとめ

「臍を噛む」はどうにもならなくなったことを悔やむという意味です。臍がへそであることがわかれば、イメージをつかむことができるでしょう。

臍を噛む

中国の故事「春秋左氏伝」が語源となっていて、やるべきときにやるべきことをやらないと、後悔するという逸話から生まれた言葉です。意味を間違って使って臍を噛んでしまわないよう正しく使ってください。

こちらの記事もおすすめ!

「後のまつり」とは? 意味や使い方を例文で紹介! 類語・英語表現も
【後悔、先に立たず】は過去と未来両方に使える言葉!類義語と対義語も押さえておこう

写真・イラスト/(C) shutterstock.com

Domaniオンラインサロンへのご入会はこちら

Read Moreおすすめの関連記事