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LIFESTYLE雑学

2021.11.22

【今さら聞けない】「千秋楽」の語源知ってる?類義語・対義語も解説



「千秋楽」が相撲や歌舞伎、ミュージカルなどの最終日を指す言葉であるということはよく知られています。しかし、なぜ千秋楽というのかを考えたことはありますか?この記事では言葉の成り立ちや、言い換え、反対の意味をもつ言葉、正しい使い方を分かりやすく解説します。

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「千秋楽」の意味と「千穐楽」との違い

「千秋楽」とは、相撲や歌舞伎などの日本の伝統、ミュージカルや演劇に触れていると出会う言葉のひとつです。読み方は難しくないため、ご存じの方が多いかと思いますが「せんしゅうらく」です。

千秋楽

「千秋楽」の言葉の意味は下記のとおりです。

【千秋楽】せんしゅうらく
1.(「千穐楽」「千穐樂」「千龝樂」とも書く)芝居・相撲などの興行の最後の日。千歳楽。楽日。らく。
2. 物事の最後。終わり。

また千秋楽は「千穐楽」「千穐樂」「千龝樂」と表記されることもあります。それぞれに違いがあるかについても解説します。

「千秋楽」は「芝居や相撲の興行最終日」

「千秋楽」には、大きく分けて2つの意味があります。1つ目の意味は、芝居や相撲が執り行われる最終日を指して使われます。実際に劇場や競技場を訪れた際、またはニュースなどで耳にして馴染み深い人も多いでしょう。

2つ目の用法として、「千秋楽」はものごとの終わりや最後を表す言葉として使われます。千秋楽が、終わりや最後の意味で使われるようになったのは近世前期とされており、芝居や相撲の興行最終日を指す用法よりも、比較的新しい使われ方です。

「大千秋楽」の意味

千秋楽と共に「大千秋楽」という表現が使われることもあります。歌舞伎や演劇において、演者は演目を準備し、数カ月数年と各地を回りながら公演をします。

1つの演目が終えると、次の演技の稽古期間に入るため、長く演じてきた演目の最終日は演者にとっても観客にとっても、特別な日になりますよね。そこで演目を演じ終わる最終興行日を、千秋楽の中でも特別に「大千秋楽(おおせんしゅうらく)や「大楽(おおらく)」というようです。

千秋楽と千穐楽の意味は同じ

「千秋楽」の意味の部分でも触れましたが、千秋楽には「千穐楽」「千穐樂」「千龝樂」といった4通りの表記が可能です。読み方はすべて同じ「せんしゅうらく」です。「千秋楽」の書き換えとして、歌舞伎や相撲の最終日を指して利用できる言葉です。

しかし、「千秋楽」以外の表記では2つ目の用法である「ものごとの終わり」を意味しません。つまり「長い人生の千秋楽」の表現では、千秋楽を他の漢字に書き換えることができないため、注意しましょう。

「千秋楽」の語源は複数の説がある

言葉の成り立ちには由来があるものですが、なんと千秋楽には4つもの語源があるといわれています。

千秋楽

1.雅楽曲『千秋楽』
2.謡曲『高砂』
3.長い年月を意味する言葉「千秋」
4.「終」「落」の当て字

なかでも、1番の雅楽『千秋楽』と2番目の謡曲『高砂』の説が有力とされているようです。千秋楽の由来について学んでおきましょう。

【由来1】雅楽曲『千秋楽』

唐楽、盤渉(ばんしき)調の小曲に、『千秋楽』という雅楽曲があります。雅楽の演奏の最後の一曲として演奏されることが多かったのが『千秋楽』だったことから、ものごとの終わりや興行最終日を指して使われるようになった、というわけです。

あくまでも最後に演奏されることが多かったことに由来しており、必ず最後に『千秋楽』が演奏されていたわけではないようです。

【由来2】謡曲『高砂』

『高砂』は、お祝いなどめでたい席で披露される能曲です。千秋楽の由来とされている理由は、高砂の最終句に千秋楽を使った詩が登場するからです。

該当部分の句は「千秋楽は民を撫(な)で、万歳楽には命を延ぶ。相生(あいおい)の松風、颯々(さつさつ)の声ぞ楽しむ、颯々の声ぞ楽しむ」で、ここから現在の千秋楽の用法が定着していきました。

【由来3】長い年月を意味する言葉「千秋」

一日が千年にも感じられるほど待ち遠しいという意味の「千秋一日の想い」の表現にもあるように、「千秋」はとても長い年月を表します。「千秋」の意味は下記で確認しておきましょう。

【千秋】せんしゅう
1. 千年。千歳。また、非常に長い年月。「一日―の思い」
2. 「千秋万歳(ばんぜい)」の略。

「千秋一日」にはただの長い年月という意味ではなく、待ち遠しくて仕方ないというニュアンスが含まれています。「千秋楽」という言葉も、興行が何事もなく幕を閉じるのを待ち望んでいたという気持ちが込められた表現ともいえます。

【由来4】「終」「落」の当て字

千秋楽という言葉の、「秋」が「終」、「楽」が「落」とそれぞれリンクしていることから、当て字として千秋楽という言葉が生まれたとされる説です。

特に分かりやすいのが、「秋」と「終」の対比です。

秋は季節というイメージが強い言葉ですが、実は 「盛りを過ぎる、終わりに近づいていること」との意味も持っています。「天下の秋」や「人生の秋」と表現されることもあります。

「千秋楽」の類義語・対義語

芝居や稽古の最終日、ものごとの終わりを意味する「千秋楽」の類義語と対義語をまとめました。

千秋楽

【千秋楽の類義語】
「楽日」「楽」

【千秋楽の対義語】
「初回」「開幕」

特に「楽日」や「楽」といった表現は、千秋楽の略語としても普段から使用頻度が高い言葉です。知っておくと省略表現に出会った時にも、スムーズに理解できるはずでしょう。

最終日や終わりの反対の意味を持つ言葉として、「千秋楽」の対義語には「初回」や「開幕」が挙げられます。

類義語は「楽日」「楽」

「千秋楽」を省略した表現としては「楽日(らくび)」と「楽(らく)」があります。「落日」のように「らくじつ」と読むのは間違いであるため、注意しましょうね。

「楽日」も「楽」も「千秋楽」と同じ使い方をすれば問題ありません。「千秋楽」の前日、及び「千秋楽」の前の興行日を指して「前楽(まえらく)」と表現することもあります。

知っておくと、ミュージカルや歌舞伎の観劇仲間との会話でも活用できそうですね。

対義語は「初回」「開幕」

千秋楽と相対する意味を持つ言葉としては、初めての回を意味する「初回」や、舞台の幕が開いて芝居が始まることを意味する「開幕」などが挙げられます。どちらも何かが始まる最初の部分を指す言葉として使われます。

ものごとのはじめを表す「端緒」も、千秋楽の対義語といえるでしょう。また、相撲や歌舞伎に限っていえば、興行期間の折り返し地点を意味する「中日(なかび)」も千秋楽と対応して使われる表現です。

「千秋楽」の使い方・例文

「千秋楽」の正しい使い方を、例文を見ながら確認してみましょう。「千秋楽」は芝居や相撲の最終日を表す場合と、ものごとの最後を表す場合があります。

千秋楽

【例文】
・【千秋楽】公演には特別ゲストが登場予定で、チケット競争が激しくなるだろう。
・相撲の【千秋楽】はリアルタイムで見るのが我が家の恒例だ。
・人生の【千秋楽】を迎えた祖父の顔はとても穏やかだった。

「千秋楽」はいつもと違う特別な日になるかも

「千秋楽」は、歌舞伎や相撲の最終公演を意味する言葉で、現在ではミュージカルや舞台の最終日を指す際にも幅広く使われています。一方で「千秋楽」は、ものごとの終わりを表現する言葉でもあります。

千秋楽

千秋楽公演は、演者にとっても観客にとっても思いの詰まった特別な日になることが多いです。千秋楽には、いつもと違った演出やサプライズが期待できるかもしれませんね。

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(引用全て〈小学舘 デジタル大辞泉〉より)
写真・イラスト/(C)shutterstock.com

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