誤用しがちな「清濁併せ呑む」とはどんな意味? | Domani 誤用に注意!「清濁併せ呑む」とは善悪の区別なく受け入れること|使い方も解説

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2021.11.09

誤用しがちな「清濁併せ呑む」とはどんな意味?

「清濁併せ呑む」とは器が大きく、善悪の区別なく受け入れることを指します。職場や親戚付き合いなどで、清いものしか受け入れたくないと意固地になっていると、うまくいかない場面もあるのです。この記事では、「清濁併せ呑む」の正しい意味や使い方、類語や対義語を紹介します。

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「清濁併せ呑む」とは善悪の区別なく受け入れること

【清濁併せ呑む:せいだくあわせのむ】
心が広く、善でも悪でも分け隔てなく受け入れる。度量の大きいことのたとえ。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

清濁併せ呑む

清濁併せ呑むの読み方は「せいだくあわせのむ」です。器が大きく、善悪関係なく受け入れることのたとえです。

正しいものや良いもの、綺麗なものだけを受け入れるのではなく、悪とされるものも公平に受け入れる、度量の大きさを表します。会話や文章の中で使えると、さりげなく知性を感じさせることができるかもしれません。

清濁併せ呑むということわざの由来は、清らかな流れも濁った流れも受け入れる大海です。語源は『史記』にある記述とされています。ここからは、清濁併せ呑むという言葉の由来と語源について解説します。

清流も濁流も受け入れる大海が由来

清濁併せ呑むの由来は、どんな水をも受け入れる海です。川の底が見えるほどの透明度を誇る清流も、泥川の濁流もありますが、海は水が綺麗か否かで選別することはありません。どんなに濁っている水でも受け入れます。

清濁併せ呑むという言葉は、このように清らかな水と濁った水を区別せずにすべてを受け入れる大海が由来となっています。情景をイメージしやすい、美しい表現です。

語源は『史記』にある記述

清濁併せ呑むの出典については諸説ありますが、中国の前漢時代の歴史書の『史記』であるとされています。『史記』の中に「法令は治の具にして制治清濁の源に非ず」という記述があります。

意味は「法令はあくまでも統治のためのものである。決して清濁を裁く物ではない」というもの。この文章が、清濁併せ呑むの語源であるという説が有力です。

「清濁併せ呑む」を使う際には誤用に注意

清濁併せ呑むを「善悪の両方を併せ持っている」という意味で使うのは間違いです。誤解に気づかず意味を捉えたり、使用することのないように注意しましょう。

清濁併せ呑む

ここからは、誤用例として見られる「清濁併せ持つ」や「酸いも甘いも噛み分ける」との違いを解説します。

「清濁併せ持つ」ではない

清濁併せ呑むは、清濁併せ持つという意味では使いません。最後の二文字が異なるだけですが、両者の意味は大きく異なります。

清濁併せ持つとは、その人物が善と悪の面を両方持っていることを意味します。それに対して、清濁併せ呑むとは善悪の区別なく公平に受け入れるという意味ですので、まったく違う言葉になります。誤用しないように注意しましょう。

「酸いも甘いも噛み分ける」という意味で使わない

酸いも甘いも噛み分けるの意味は、人生経験が豊富で人の心の機微や世間の事情に通じていることです。つまり、世の中の裏表問わずいろいろなことを経験してきて知っていること。

一方で清濁併せ呑むは、すべてを区別せず受け入れるという意味であり、本人が善悪を問わない経験をしているかは問いません。似ているようでいて、酸いも甘いも噛み分けるというニュアンスで使うと誤りになります。

リーダーや政治家の器を表現

清濁併せ呑むは、善悪別け隔てなく受け入れる度量の広さを褒める言葉です。そのため、リーダーや政治家など人の上に立つ人物に対して使う機会が多いはずです。

清濁併せ呑むことができる人は、自分の価値観や考え方にこだわらず、自分とは異なる意見も積極的に取り入れ、より良い答えを導き出します。さらに、課せられた大きな目標を達成するために、時として意に反することや理不尽に感じることも乗り越えるぶれない姿勢も持っています。このようなリーダーにふさわしい器の人物を、清濁併せ呑む人物と褒めることができます。

清濁併せ呑むを使った例文・会話例

清濁併せ呑むを使った例文・会話例は次のとおりです。

【例文】
・人の上に立つ人物には、清濁併せ呑む心が必要だ。
清濁併せ呑むことができてはじめて、その問題を解決できるようになるだろう。

【会話文】
「自分なりに事を進めてきたつもりだが、足並みが揃わない部下も少なくない。どうしたら良いだろうか」
「君の言っていることは正しいが、もう少し柔軟に、清濁併せ呑む姿勢が必要だと感じるよ」

「清濁併せ呑む」の類語・対義語

清濁併せ呑むの類語には、「来る者拒まず」や「懐が深い」などがあります。いずれも広い心をもち、多くのものを受け入れるといった意味です。対義語として挙げられるのは、善悪を分け悪を排除する「勧善懲悪」です。善悪の区別なく受け入れる清濁併せ呑むとは対象的な意味といえるでしょう。

清濁併せ呑む

ここからは、清濁併せ呑むの類語と対義語について、それぞれ解説していきます。

類語は「来る者拒まず」「懐が深い」など

清濁併せ呑むの類語には「来る者拒まず」、「懐が深い」など、器の大きさを表す言葉が多数あります。来る者拒まずとは、自分のところに来る人はどんな人でも受け入れること。そして、懐が深いとは、心が広く相手を受け入れるさまを表します。

清濁併せ呑むには「濁」というネガティブな要素も用いられているのに対し、いずれも触れていない点に注目しましょう。

対義語は善悪を分け悪を排除する「勧善懲悪」

清濁併せ呑むの対義語には、善を奨励して悪を懲らしめる勧善懲悪が挙げられます。正義を絶対的なものとして掲げる主人公が、誰が見ても悪人という人物を成敗するストーリーは、時代劇では定番でしょう。

善悪を分けて悪を排除するというスタンスは、善悪を区別せず公平に受け入れる「清濁併せ呑む」とは真逆にあるといえます。

「清濁併せ呑む」を正しく使って相手を褒めよう

清濁併せ呑む

清濁併せ呑むとは、器が大きく善悪問わずすべてのものを受け入れることを意味する言葉です。よくある間違いとして、清濁併せ持つの意味との混同が挙げられます。意味が異なるので、きちんと使い分けることが必要です。

清濁併せ呑むは肯定的な言葉であるため、器の大きいリーダーに対して褒め言葉として使うことができます。ぜひ覚えておきましょう。

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