話題のTVアニメ『うる星やつら』に出演。声優・神谷浩史さん＆宮野真守さんにインタビュー
仕事、家事、育児…毎日頑張っている女性の皆さんに、日々の疲れが吹き飛ぶようなご褒美を。そんな想いから企画がスタートした、大人の男性声優の皆さんへのインタビュー連載『女は耳から恋をする』、略して〝耳恋〟。今回のゲストは現在放送中のTVアニメ『うる星やつら』に出演している、声優の神谷浩史さんと宮野真守さんです！
『うる星やつら』が、令和に再びアニメ化される——そのニュースに衝撃をうけた人はきっと多いはず。漫画家・高橋留美子さんのデビュー連載『うる星やつら』を原作とし、社会現象にもなった〝伝説のアニメ〟が、完全新作として36年ぶりのTVアニメ化。地球〝最凶〟の高校生・諸星あたると、宇宙からやってきた〝鬼っ娘〟のラムが巻き起こす奇想天外なラブコメディは、個性的なキャラクターたちの存在とともに多くの人たちの記憶に残る、時代を超えた名作です。令和の新生『うる星やつら』で諸星あたるを演じているのは、神谷浩史さん。そして、あたるのライバルである大財閥の御曹司・面堂終太郎を演じているのは、宮野真守さん。人気・実力ともに現在の声優界を牽引するトップランナーふたりをはじめとした豪華なキャスティングも、今作の注目ポイントです。
▲Oggi12月号掲載カットを特別に公開！ 撮りおろしポートレートとともにインタビューをお届けします。
今回の〝耳恋〟では、そんなおふたりに新生『うる星やつら』の魅力を語っていただくことに！ また、今回の耳恋も姉妹メディア・Oggiとコラボレーション！ 現在発売中のOggi12月号でも、6Pにわたっておふたりのポートレート＆インタビューを掲載しています。WEB Domaniとはまた異なる写真や内容となっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
では、ここからは神谷さんと宮野さんの対談形式で『うる星やつら』トークをお楽しみください！
「誰かがやるくらいなら、絶対に自分がやりたいと思った」（神谷さん）
宮野さん（以下、敬称略）：「え!? 『うる星やつら』、もう一回やるの!?」って再アニメ化の話を聞いたとき、ビックリしましたよね。またアニメになるなんて、思いもしていなかったから。
神谷さん（以下、敬称略）：僕は「やめろやめろ！ やめとけ！」と思ってた。「どうやらTVアニメ化するらしい」と聞いたときはまだオーディションの話もなにもなくて、誰がやっても一定数の文句がでることは目に見えてるんだから絶対にやらないほうがいい、って。
宮野：でもその後、実際にオーディションの話がきて、どう思いました？
神谷：「これはもう俺がやるしかない！」って。
宮野：神谷さん、それかっこよすぎでしょ！(笑)
神谷：誰かがやるくらいなら、絶対に自分がやりたいと思った。だって、小学生の頃から（高橋）留美子先生の漫画が大好きでずっと読んできたから。もちろん『うる星やつら』も漫画を読み、アニメを観て、夢中になっていたわけで…。「このアニメに出たい！」って、こんなにも強い憧れを持って作品に向き合える機会が、この歳になってもまだ訪れるんだって感激した。オーディションの結果がきて、「あたるに決まりました」って言われたときは、そりゃもう嬉しかったですよ。マモちゃんはどんな感じだったの？
宮野：僕ね、オーディションの段階からめちゃくちゃ楽しかったんです。もともと〝答え〟を知っているような(笑)、「俺の中から面堂が出てくる…！」みたいな不思議な感覚があって。
神谷：だってさ、面堂がマモちゃんに決まったって聞いた瞬間に「この作品、勝てる!!」って思ったもん(笑)。
宮野：(爆笑)
神谷：面堂がマモちゃんってなんか〝わかる〟から。でも、ラム役のすみぺ(声優・上坂すみれさん)は、僕の中では未知数だったのよ。どんなラムちゃんになるのか、まったく想像ができなくて。でも、すみぺの演技を聞いた瞬間に「おおおお、ラムちゃんだ！ラムちゃんがいる！」って驚いたんだよね。
宮野：同感！ 確かにラムちゃんだった！ あれはすごいと思いましたよ。
神谷：すみぺは本当にすごい。「ラム役のすみぺがいてくれれば、極端な話、僕が何をやっても『うる星やつら』は成立する。大丈夫だ」って確信できた瞬間でもあったな。
宮野：僕、アフレコ現場で神谷さんとすみぺが演じている声がレコーディングブースから聞こえてきた瞬間に「すごい！ これ『うる星やつら』じゃん！」って鳥肌が立ったんです。
神谷：へえ〜！
宮野：それまで、〝過去に神谷 明さんが演じられた面堂〟との向き合い方にずっと悩んでいたんですけど、ふたりの演技を感じたあの瞬間に、どう演じていけばいいか心が固まった。いつもの自分とはまたひとつ違うギアを入れて演じていこう、ただ自分なりに演じるんじゃなくて、過去へのリスペクトを演技のエッセンスとして入れよう…そう決めて面堂を演じたらすごく楽しくって！ だって、自分の知らない表現がどんどん出てくるから。
「〝令和の時代ならではの映像美〟も大きな見どころ」（宮野さん）
神谷：それ、すごいわかる！ オーディションの段階から「前回のアニメのことは気にしないでください」と言われていたけど、それはやっぱりできないんだよね。だって古川登志夫さんが演じる、軽薄でインチキな諸星あたるの声が僕自身大好きで、僕の頭の中で自然と聞こえてくるから。どう演じれば、あたるに聞こえて、かつ今の『うる星やつら』の絵に合うんだろうってすごく考えたな。その結果を、アニメで感じてもらえたら嬉しい！
宮野：「どう演じれば、今の『うる星やつら』の絵に合うのか」って神谷さんがおっしゃったんですけど、〝令和の時代ならではの映像美〟は今回の作品の大きな見どころですよね。昔にはなかった手法や技術でつくられた映像は見応えがあるし、キャラクターたちも魅力的に動いてくれてる。そこに声を入れるって楽しいですよね。
神谷：今回、キャラクターデザインを浅野直之さんが担当しているって聞いたとき、「あ、このプロジェクトは本気なんだな」って感じた。だって、浅野さんって今いちばん上手いアニメーターだから。浅野さんの絵は、止めの状態ももちろん可愛いけど、動かすことでその魅力がさらに引き立つ絵。動いたときの衝撃がすごくて、心を掴まれるんだよね。自宅でリハーサルしているとき、オープニングの映像を何回リピートしたか思い出せないくらい見ちゃった(笑)。あまりにも可愛すぎて。
宮野：わかる！ 可愛かった、めちゃくちゃ可愛かった〜！
神谷：ただ可愛いだけじゃなくて、原作へのリスペクト、過去から令和の今にいたるまでの歴史みたいなものも刻まれている。1分半という短い映像作品なんだけど、オープニングからして『うる星やつら』への本気度を理解してもらえると思う。「再アニメ化なんてしないほうがいい」なんて言っていた僕のような〝古のファン〟すらも納得させてしまう、その説得力がすごい！
★インタビュー【後編】では、神谷さん・宮野さんにお互いの役と演技の魅力について語っていただきます！ Oggi12月号と合わせて、どうぞお楽しみに！
◆TVアニメ『うる星やつら』大好評放送中！
フジテレビ〝ノイタミナ〟ほかにて、毎週木曜24時55分〜放送中。また、Amazon Prime Videoをはじめとした各種オンデマンドでの配信も！
※放送情報は予告なく変更になる可能性があります。
【原作】
高橋留美子「うる星やつら」（小学館 少年サンデーコミックス 刊）
【監督】
髙橋秀弥、木村泰大
【シリーズディレクター】
亀井隆広
【シリーズ構成】
柿原優子
【キャラクターデザイン】
浅野直之
【音楽】
横山克
【音響監督】
岩浪美和
【アニメーション制作】
david production
【出演者】
諸星あたる： 神谷浩史
ラム： 上坂すみれ
三宅しのぶ： 内田真礼
面堂終太郎： 宮野真守
錯乱坊： 高木渉
サクラ： 沢城みゆき
©高橋留美子・小学館／アニメ「うる星やつら」製作委員会
声優
神谷浩史
かみや・ひろし／1月28日生まれ。主な出演作に『進撃の巨人』リヴァイ役、『夏目友人帳』夏目貴志役、『おそ松さん』松野チョロ松役など。2016年の第10回声優アワードでは、5年連続の最多得票賞を獲得し、殿堂入りも果たす。また、ナレーター、アーティストとしても活躍。
声優
宮野真守
みやの・まもる／6月8日生まれ。主な出演作に『DEATH NOTE』夜神 月役、『機動戦士ガンダム00』刹那・F・セイエイ役など。また、高い歌唱力とライブパフォーマンスでアーティストとしても活動。11月には7thアルバム『THE ENTERTAINMENT』を発売。
[神谷さん分]すべてスタイリスト私物
[宮野さん分]ジャケット￥317,900・Tシャツ¥84,700・パンツ¥154,000・靴￥95,700・チーフ／参考商品（ドルチェ＆ガッバーナ ジャパン〈ドルチェ＆ガッバーナ〉） その他／スタイリスト私物
撮影／三宮幹史(TRIVAL) スタイリスト／村田友哉(SMB International.／神谷さん分)、横田勝広(YKP／宮野さん分) ヘア＆メイク／NOBU(HAPP’S／神谷さん分)、Chica(C＋／宮野さん分) 構成／旧井菜月
