「投函」ってどんな意味?
郵便物を郵便ポストへ入れる行為を「ポストへ投函する」と表現します。この「投函」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。「投函」には、郵便物をポストへ入れることとは、違った意味もあります。
本章では「投函」の意味や語源について解説します。また「投函」の対義語についても紹介するので、合わせて参考にしてください。
■言葉の読み方・意味
まずは「投函(とうかん)」の意味に焦点を当ててみましょう。この言葉には主に、以下2つの意味があります。
1.指定された容器に資料や紙などを収めること。
2.手紙や葉書などの郵便物を郵便ポストに差し込むこと。
「投函」という言葉は、上記のような行為を指す名詞です。なお辞書で「投函」を調べてみると、以下のように解説されています。
[名](スル)郵便物をポストに入れること。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
■言葉の語源
「投函」は「投」と「函」といった、2つの漢字で構成されている熟語です。熟語の語源は、それぞれの漢字の意味から分かります。
2つの漢字を文字通りに解釈すると、「投」は物を中に放り込むことを示す漢字です。そして「函」は箱を指します。つまり2文字の意味を繋げると、「指定された箱に何かを中に放り込む行為」という意味を持ちます。
■投函の対義語は「受函」
「投函」の対義語には、「受函(じゅかん)」という熟語があります。受函とは、手紙やはがきなどを受け取る行為を指す熟語です。
玄関に備え付けられている「郵便受けポスト」は、一般的な郵便受函とも呼ばれます。
投函と似た言葉・ニュアンスの違い
「投函」と似た意味を持つ言葉には、「郵送」「発送」「送付」といった言葉が存在します。しかしこれらの言葉は、「投函」と少々異なるニュアンスが含まれているかもしれません。何を送るのか、どこまでの行動が言葉の意味として含まれるのかなど、細かな違いを本章で解説します。各言葉が「投函」とどのように違うのか、確認してください。
「郵送」との違い
「郵送」とは、「郵便で送ること」を指す言葉です。一方で「投函」は、具体的には「郵便物をポストに入れること」を指します。
共通しているのは、どちらも郵便に関連した言葉であるという点です。しかし「郵送」は「郵便で送ること」であるため、ハガキをポストに入れるだけでなく、郵便局に直接持っていくことも含まれます。また「郵送」は、荷物を郵便局員に取りに来てもらい、相手に送ってもらう場合もあるでしょう。
一方「投函」は、郵便物をポストに入れることだけを指しています。基本的な対象物は、ポストに入るサイズや薄さの郵便物に限られていることもポイントです。郵便局員に手渡すようなケースは、「投函」に含まれません。
「発送」との違い
「投函」と「発送」の差異は、以下の通りです。
・投函:郵送物を郵便ポストに投入する行為
・発送:ある場所から別の場所へ荷物を送り出すこと
例えば「Aを投函しました」と述べる場合は、「Aを郵便ポストに入れました」という意味を表しています。そこから郵便局員が荷物を回収し、発送手続きがおこなわれるでしょう。一方で「Aを発送しました」という場合は、「(お届け先へ)Aを送り出しました」となり、既に荷物が特定の場所に向かっている状態を指します。
「送付」との違い
「送付」とは、物品などを送る際の言葉です。郵便物だけでなく、商品やメールなど、さまざまなケースに適用されます。「投函」は箱に入れる行為のみを指すのに対して、「送付」は郵便や宅配など、物品を送る際の表現として一般的に使用される言葉です。例えば「その書類は明日、荷物と一緒に送付します。」といった形で用いられます。
「投函」を使う2つのシチュエーション
「投函」という言葉を使うシチュエーションには、どのような状況が考えられるのでしょうか。本章では「投函する」が使用できるシーンとして、ここまで紹介してきたポストへ郵便物を入れる行為と、何からの箱(投票箱やアンケートボックス)へ用紙を入れることといった、2つのシチュエーションについて解説していきます。
ポストへ郵便物を入れるとき
郵便物をポストに入れるときに使用される「投函」は、手紙などをポストに投入する際に使われる言葉です。例えば「手紙を投函します」と述べることで、手紙をポストに入れる行為であると理解できます。つまり「投函する」という言葉は、その言葉自体が郵便物をポストに投入することを示唆するため、投函だけでも意味が通じるでしょう。