表現力に自信はありますか?
社会から求められるスキルの一つに「表現力」があります。まずは表現力の定義を知り、自分にスキルが備わっているか考えてみましょう。
そもそも表現力とは
表現力とは、「自分の思いや考えを相手に正しく伝わるように表現する力」のことです。学校教育法第30条でも、小学校から身に付けるべきスキルの一つとして、表現力が重要視されています。
表現力が乏しいと、誤解が生じやすく、人間関係のトラブルの原因にもなりかねません。表現力を鍛えて、自分の意見を正しく伝えたり、複雑な物事を分かりやすく説明したりできれば、コミュニケーションがスムーズになります。相手から信頼を得ることができ、良好な人間関係を築きやすくなるでしょう。
表現力がある人の特徴
自分の感情や考えを効果的に伝えられる「表現力」は、日常の節々で必要とされるものです。
「表現力がある人」にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
語彙が豊富で言葉の使い方が上手
表現力がある人は語彙(ごい)が豊富なため、シーンに応じた言葉を使って上手に表現します。同じ内容を伝えるにも、豊富なボキャブラリーの中から言葉を組み合わせ、相手に分かりやすく伝えられるでしょう。
例えば、相手に柔らかい印象を与えたいときは優しいフレーズを、説得力を持たせたいときは端的にまとめるなど、状況に合わせた言い換えができます。
適切な言葉を柔軟に選び、伝え方にも工夫をするため、聞いている相手も退屈しないでしょう。
表情豊かでジェスチャーが多い
表現力が豊かな人は、表情に変化をつけながらコミュニケーションを行います。自分の感情を抑え込んだりせず、喜怒哀楽に合わせて表情が変わるので、顔がよく動くことも特徴です。感情が表情に出る人は、性格に裏表がなく、安心して付き合える人として愛されるでしょう。
また、身ぶり手ぶりをプラスして気持ちを伝えることも特徴として挙げられます。視覚的効果もあるため、自分の感情を理解してもらいやすいのです。
表情やジェスチャーを多用する人は、大勢の前で行うプレゼンテーションなどでも表現力が発揮されます。適度に聴衆を見渡しながら、身ぶり手ぶりを使って堂々と話すため、説得力のあるプレゼンテーションができるのです。
意思表示やコミュニケーションに積極的
コミュニケーションを通じて、自分の意思を伝えることに積極的なのも、表現力がある人の特徴です。よいことでも悪いことでも、相手に伝えたいという思いがあるため、遠慮せずにありのままを正直に伝えます。
伝えたい思いが強いので、表情や声色、ジェスチャーなどをフル活用して、表現しようとするでしょう。
また、素直で正直な性格をしているため、他人の評価を気にして、自分の感情を抑え込むこともありません。考えていることをそのまま正直に伝えられるので、相手に変な誤解をさせることも少ないでしょう。
コミュニケーションで自分の感情や思考をしっかり表現できる人は、総じて地頭がいい人に多く見受けられます。
表現力があると仕事もうまくいく
仕事のあらゆる場面でも、表現力を発揮することは大切です。仕事の中で表現力が生かされる場面を見ていきましょう。
プレゼンの質が向上する
表現力が身に付くと、プレゼンテーションの質が上がります。
プレゼンテーションはコミュニケーションの一環で、相手に正しく情報を伝えることが大前提です。曖昧な言葉や適切でない表現方法では、聞いている相手によって解釈がずれたり、誤解を与えたりしかねません。情報が正確に伝わるように、工夫をする必要があります。
また、プレゼン内容から相手にしてほしいことが伝わり、相手に行動を促すことが重要です。意図や伝え方がふんわりとしていると、相手の記憶に残らないプレゼンになってしまいます。
プレゼンを聞く側が知りたいのは、「〇〇してほしい」という話し手の意図や思いの部分です。表現力が備わっていれば、相手に「何を」「どうしてほしいのか」という具体的な内容を正しく伝えられるでしょう。