周囲の共感や理解を得られる
表現力がある人は、周囲の人から共感や理解が得られやすくなります。表現力のない人は本心が伝わりにくく、相手を不安にさせたり、誤解させたりしてしまうことも。たとえ素晴らしい意見を持っていたとしても、うまく伝えることができません。
自分のことを相手に正しく理解してもらえないため、会社やプライベートの人間関係でも、意図せず評価や立場が下がってしまう可能性もあるでしょう。十分な表現力があれば、考えや思いを相手にしっかり伝えられるので、自分のことを理解してもらいやすくなります。
相手からも共感や理解を得られ、お互いが分かり合えれば、信頼関係も構築できるでしょう。
ストレスへの対処がしやすくなる
仕事で抱えがちなストレスも、表現力があれば対処しやすくなります。適切に自己表現をすることで、自分の内なる感情が解放できるのです。
自分の気持ちや考えを他人から共感してもらえると、承認欲求が満たされます。ずっと自分だけで抱え込んでいたことを、誰かが知ってくれたことによって肩の荷が下り、健全なストレス発散になるでしょう。
豊かな表現力で自分の気持ちを言語化できる人ほど、感情的になり過ぎることがなく、ストレスを上手に対処できます。
【目次】
自分の表現力が乏しいと感じたら
「もっと上手に伝えられたら…」と自分の表現力に悩む人は少なくありません。しかし、表現力は日々のトレーニングによって伸ばすことが可能です。
どんな方法があるのか見ていきましょう。
良質な本を読み語彙力を鍛える
表現力は、質のよい本をたくさん読み、語彙力を鍛えることで伸ばせます。
言葉を使って自己表現するときには、自分のボキャブラリーの中から、感情や考えにぴったり合う言葉を選ぶことが必要です。しかし、語彙にレパートリーがなければ、適切な言葉は見つかりません。
本にはさまざまな言葉が詰まっているため、積極的に読み続けることで、語彙が増えていきます。特に、良質な本を読むほど、磨かれた言葉がインプットされやすくなるでしょう。豊富な語彙は、話のバリエーションを増やし、会話の格を上げてくれます。
本を読む習慣を付けるためには、内容が難しいものではなく、読みやすいものから始めるのがおすすめです。
日頃から文章を書くようにする
日常的に文章を書くことも、表現力のアップにつながります。本を読んで覚えた語彙を使って、自分の意見を文章にしてみましょう。聞いた話やニュースについて「自分はこう思う・考える」と意見をまとめ、書き出すことも一つの方法です。
さまざまな言葉を使ってアウトプットする機会を持つことで、主観的な思考が整理されます。インプットした語彙をアウトプットする練習にもなり、実践的に使える「自分の言葉」を身に付けられるでしょう。
五感を磨いて感性を刺激する
表現力を伸ばす上で、五感を磨き、感性を刺激することも効果的です。五感とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚のすべての感覚を指します。
何かを表現するには、そもそも自分の中に「表現したいもの」を持っていなければなりません。そのためには、わくわくするような新しい経験が重要になり、経験の中で五感を使うと感性も刺激されます。
例えば、旅先や美術館で美しいものに触れる、新しいアクティビティに挑戦する、映画鑑賞や読書などをすることで、五感が磨かれるでしょう。なかなか趣味が見つけられない人は、五感が豊かになる趣味から始めてみてはいかがでしょうか。
人との対話を増やす
表現力を鍛えるには、人と対話する機会を増やしましょう。
素晴らしい表現をするスキルがあっても、それをどこかで披露しなければ、宝の持ち腐れです。まずは、人と対話する機会を作り、思ったことを口にする習慣を身に付けましょう。
家族や友達とテーマを設けて会話をしたり、テーマが決まっているセミナーやワークショップなどに参加したりするのもよい手段です。
もし批判をされたとしても前向きにとらえて、「なぜ批判されたのか?」を考えるのもトレーニングになります。失敗を恐れず、自信を持って意見をどんどん口にすることで、表現することに慣れていくでしょう。