読者の悩み&疑問にコメントするのは…
花王 ファブリックケアPR
河野千絵さん
〝アタック〞や〝エマール〞などのPRを担当。「衣類ケアこそ、おしゃれの第一歩」「洋服好きこそ、ケアを怠るなかれ」がモットー。
ライオン お洗濯マイスター
大貫和泉さん
2児の母としての経験と、20年以上にわたる洗濯用洗剤の研究経験をもとに、日々の洗濯に役立つ情報を女性目線で発信中!
パナソニック 広報
石井由美さん
洗濯機やアイロン、掃除機などのPRを務める。「黄ばみ衣類を見ると、温水つけおきで洗いたくなる…!」という職業病も。
【手洗い洗濯にまつわるQuestion】
Q.デリケート素材も、優しい手洗いなら洗剤は強めのタイプを使っても平気?
A.おしゃれ着用洗剤を使って!
「おしゃれ着用洗剤は弱水流でもきちんと洗浄できるようつくられています。洗浄力が弱いわけではないんです(花王/河野さん)」定番人気は〝花王〞のエマールと〝ライオン〞のアクロン。ともに高い洗浄力&衣類ケア性だが、前者は洗濯摩擦に、後者は着用時の毛玉やテカリケアに強い。 右/エマール リフレッシュグリーンの香り 500ml ¥320(編集部調べ・花王)左/アクロン フローラルブーケの香り 500ml ¥330(編集部調べ・ライオン)
Q. 洗濯水の温度は高いほうがいいの?
A.おしゃれ着洗いの温度は30℃以下が目安です。
「高温のほうが洗浄力は高いですが、おしゃれ着にはNG。熱いお湯だとデリケートな繊維は変質し、縮みや傷みの原因に。洗濯表示に書かれた温度を守って。新洗濯表示の数字は〝推奨〞ではなく〝上限〞の温度であることに注意!(ライオン/大貫さん)」 ちなみに、ひじをつけてもぬるさや冷たさを感じないのが約30℃の水温。
Q.2回すすいでも、まだ泡が出てくるのはなぜ?
A.洗剤を入れすぎている可能性大。または中間脱水を取り入れてみて。
すすぎをむやみに何度も行うと、それが衣類を傷める原因になることもあるそう。「なんとなくの目分量で洗剤液をつくっていませんか? 当然ながら、規定より多い洗剤量を入れれば2回すすいでも洗剤が残ってしまいます。そして、右の手洗いプロセスにあるように、すすぎの前に洗濯機で〝中間脱水〞を行うこともポイント。すすぎ工程がぐんと楽になりますよ(花王/河野さん)」
Q. おしゃれ着を上手に手洗いする方法、改めて教えてもらえますか?
A.手洗いの基本を、ここでおさらいしましょう!
1. 汚れの前処理
汚れが気になる部分は、事前におしゃれ着用洗剤の原液を塗布。トントンと軽く叩いてなじませて。
2. 洗剤液づくり
水4Lにおしゃれ着用洗剤約10mlが目安。「服を入れるのは洗剤液をつくってから(花王/河野さん)」
3. 押し洗い
洗剤液の中で、服を〝沈める〞⇄〝浮かせる〞動作を約20回繰り返す。強く押すと、服が毛羽立つ原因に。「服を〝揉む〞のではなく優しく〝押し〞て。洗剤液にくぐらせるように、服を上下させます(花王/河野さん)」
4. 中間脱水
たたんだまま洗濯機で脱水。「30秒など、洗濯機の最も短い脱水時間をセット(花王/河野さん)」
5. すすぎ
きれいな水を張り、脱水した服をすすぐ。「押し洗いと同じ要領で服を動かして(花王/河野さん)」
◎4→5をもう1回繰り返した後、仕上げに再度脱水してから干す!◎
Q.優しくしすぎ? 汚れがきれいに落ちません…。
A.洗う前に、汚れの前処理をしましょう。
「汚れが気になる部分は、おしゃれ着用洗剤の原液をつけて軽く叩きなじませ、事前に汚れを浮かせておいて。仕上がりに差が出ます(ライオン/大貫さん)」揉む・こするは素材を傷める原因になるのでNG!
Q.汚れが気になる部分を強く洗ったら、服が傷んだ…どうすればよかったの?
A.襟やそで口…気になる箇所はつかみ洗い!
汚れ部分をゴシゴシこすってしまい、優しく洗った意味がなくなった…という失敗談多数。「洗剤液の中で、手のひらをグーパーさせ、〝衣類をつかむ〞⇄〝離す〞を繰り返して汚れを落として(ライオン/大貫さん)」
Q.洗濯機の脱水機能を使っても平気?
A.洗濯機での脱水もOK! ただし、洗濯表示のチェックを忘れずに。
遠心力で水分を飛ばすだけなので、洗濯機で脱水しても基本的には問題なし。「ただし、洗濯機脱水がNGな服もあるので、必ず洗濯表示の確認を。洗濯機で脱水ができないときは、上の写真のように服をタオルではさんで水分を取りましょう(ライオン/大貫さん)」「洗濯機の種類によっては、脱水の回転数が通常より少ない〝ソフト脱水〞モードも。薄い衣類のヨレや型崩れも抑えてくれます(パナソニック/石井さん)」
Domani2018年7月号『洗える服の「洗い方」』より 本誌撮影時スタッフ:撮影/諸田 梢 構成/旧井菜月●この特集で紹介している洗濯、取り扱い方法はあくまで一例です。洗濯表示などを十分に確認した上、自己責任で行うようにしてください。