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LIFESTYLE 音楽

2024.07.20

「音楽鑑賞」は音楽を聴くだけじゃない?具体的に何をすること?観賞との違いも紹介

 

音楽鑑賞とは、音楽が表現しようとする事柄を理解し、音楽が持つよさを味わうことです。音楽鑑賞のポイントを紹介するので、ぜひご覧ください。また、同じ発音の「観賞」とは何が異なるのか、鑑賞と観賞をどのように使い分けるのかについても解説します。

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音楽鑑賞とは?

音楽鑑賞とは、音楽を聴き、その音楽が表現しようとするところをつかみ取り、その良さを味わうことです。たとえば、次のように使います。

蓄音機

(c)AdobeStock

・今日は学校で音楽鑑賞をした。

・音楽鑑賞は単に聴くだけではありません。表現を感じ取り、また、感じ取った事柄を自分の言葉で表現し直すことも必要といえます。

 

かん‐しょう〔‐シヤウ〕【鑑賞】
[名](スル)芸術作品などを見たり聞いたり読んだりして、それが表現しようとするところをつかみとり、そのよさを味わうこと。「名曲を鑑賞する」「鑑賞力」

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

音楽鑑賞のポイント

音楽鑑賞は、学校の音楽の授業で実施されることがあります。音楽の聴き方・感じ方は自由です。しかし、本当に作曲家や作詞家が表現したいことにまで思いを馳せて聴いているかは、周囲からはわかりません。

レコードを持つ男性

(c)AdobeStock

音楽をより深く楽しめるようになるためにも、音楽鑑賞の方法をある程度は指導する必要が生じます。次の4つのポイントに注目して、音楽鑑賞をサポートしていきましょう。順に説明します。

何を感じ取ってほしいか具体的に説明する

音楽を流し、「さあ、どのように感じましたか?」と漠然とした問いかけをするのでは、鑑賞者は何を答えていいのか戸惑ってしまいます。

音楽にはさまざまな要素があります。メロディーやリズム、テンポだけでなく、間や転調などもあるかもしれません。また、複数の楽器が組み合わさった音楽なら、さらに聴き取る必要がある要素が増えます。

まずはどの要素を聞き取ればいいのかわかるように、明確に説明することが大切です。「リズムだけ感じてください」「ピアノの音に注目してみてください」と、具体的かつシンプルに説明しましょう。

想像力を働かせる言葉で質問する

音楽鑑賞に慣れ親しんでいない人に、いきなり「コンサートマスターのバイオリンに注目してください」「伴奏に耳を傾けてください」といっても、どこに注目すればいいのか理解できません。感じ取ってほしいところを鑑賞者がうまく感じ取れていないときは、日常的ではない単語を使わず、想像力を働かせる言葉で質問していきましょう。

たとえば、「全体的にどこの国の雰囲気がしますか?」「何色が思い浮かびますか?」のように、イメージで答えられるような質問に変えてみてください。音楽的なことがわからなくても答えられるだけでなく、正解がないため、鑑賞者が自分の意見を述べやすくなります。

体を使って表現させる

鑑賞者が感じ取ったことを言葉で表現できなくても、自分の体を使って表現できるように声がけをしましょう。

たとえば、「ピアノが聴こえているときだけ立ってみましょう」「リズムに合わせて手拍子をしてください」と、簡単な方法で音楽を自分の体とリンクさせるようにサポートします。

まだ聴いていない音楽を想像させる

音楽にはストーリーがあります。ストーリーを感じてもらうためにも、曲を最初から最後までまとめて聴かせるのではなく、部分ずつ区切って流しましょう。

たとえば、転調の前までを聴かせ、「この次、どのように曲が変わると思いますか?」と尋ねてみるのも一つの方法です。まだ聴いていない音楽を想像させることで、音楽を鑑賞することを「楽しい」と感じてもらいやすくなります。

鑑賞と観賞の違い

鑑賞と観賞は、どちらも「かんしょう」と読みます。しかし、意味が少々異なる点に注意しましょう。

アート

(c)AdobeStock

鑑賞が適しているケース

鑑賞は芸術作品などを見たり聞いたり読んだりすることで、それが表現しようとするところをつかみ取ってよさを味わうことです。芸術全般を「かんしょう」するときに使います。また、文章や絵画なども芸術作品と判断されるときは、「鑑賞」の漢字が適切です。

鑑賞が適しているケース
  1. 芸術鑑賞
  2. 映画鑑賞

芸術鑑賞

鑑賞はそもそも芸術全般を味わうときに使われる言葉のため、芸術を「かんしょう」するときは「鑑賞」の字を使います。

・学校の芸術鑑賞では、毎年、オペラやミュージカルなどの舞台を観ることになっている。

・妻に連れられて美術館に行くうちに、芸術鑑賞が趣味になった。

 

映画鑑賞

映画のなかには芸術性が高い作品も多数あります。芸術として映画を「かんしょう」するときは、「鑑賞」の字を使います。

・昨日は自宅で映画観賞をした。モノクロのフィルムだが、登場人物の心情が色彩豊かに伝わってきた。

・ホームシアターを作りました。映画観賞に来ませんか?

 

娯楽作品として映画を「かんしょう」するときは、「観賞」の字を使うこともあります。

観賞が適しているケース

観賞は、物を見て、その美しさや趣(おもむき)などを味わい楽しむことです。芸術とは限らず、花や石、清流など、さまざまな物を対象にします。

かん‐しょう〔クワンシヤウ〕【観賞】
[名](スル)物を見て、その美しさや趣などを味わい楽しむこと。「梅の花を観賞する」

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

観賞が適しているケース
  1. 観賞用の魚
  2. 観賞用の植物

観賞用の魚

フォルムや色合いなどを見て楽しむために、熱帯魚などの魚を飼う方もいます。そのような魚は「観賞用の魚」と呼ぶことがあります。

・わが家の玄関ホールには、観賞用の魚を入れる巨大な水槽がありますよ。

・市場には南国特有の色鮮やかな魚が並んでいた。まるで観賞用の魚のようだ。

 

観賞用の植物

見て楽しむことを目的に、植物を育てている方もいます。そのような植物は「観賞用の植物」と呼ばれることがあります。

・祖父の趣味は、観賞用の梅の手入れだ。こまめに剪定しているため、枝ぶりが美しい。

・観賞用のハーブをもらったが、匂いが強すぎて、どこに置こうか迷っている。

 

適切な漢字で「かんしょう」を表現しよう

ヘッドホンで音楽をお聴く人

(c)AdobeStock

見て楽しむときや味わうときに使う「かんしょう」には、「鑑賞」と「観賞」があります。音楽や絵画などの芸術作品には「鑑賞」、娯楽作品や見て楽しむ物については「観賞」と、使い分けてください。

魚や植物などは「観賞」を使うことが多いですが、アートを感じる場合は「鑑賞」のほうが適しているかもしれません。また、見て楽しむときは「観賞」を使いますが、作者の心情にまで思いを馳せるときは「鑑賞」を使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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