「重ね重ね」は繰り返しや強調を表す言葉で、丁寧さと誠意を伝える点が重要です。
Summary
- 「重ね重ね」は「何度も」「繰り返し」を強調する丁寧な表現です。
- 謝罪や感謝の気持ちを強調したいビジネスシーンでよく使われます。
- 言い換えには「改めて」「再三」「繰り返し」などがあり、場面に合わせて使い分けましょう。
Contents
「重ね重ね」という言葉は、ビジネスシーンでもよく耳にしますが、改めてその意味や使い方を聞かれると自信がないという人も多いのではないでしょうか? 謝罪や感謝の表現を、より丁寧かつ誠実に伝えるためには、この言葉を正しく理解し、適切な場面で使い分けることが大切です。
この記事では、「重ね重ね」の基本的な意味や成り立ち、ビジネスシーンで使う際の具体例、さらに言い換え表現までを、ユーザー目線で分かりやすく丁寧に解説します。
「重ね重ね」の基本的な意味と成り立ち
「重ね重ね」という言葉の成り立ちや、意味について、まずは整理しておきましょう。基本を押さえることで、さまざまな場面に応じた正しい使い方がしやすくなります。

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「重ね重ね」の意味は?
「重ね重ね(かさねがさね)」とは、「同じことが繰り返し行われるさま」や「そのうえに、さらに」という意味を持つ言葉です。単に「繰り返し」を意味するだけでなく、そこに至るまでの経緯や、何度も伝えたいという気持ちの強さを表現するニュアンスが含まれています。そのため、ビジネスシーンでは感謝や謝罪の気持ちを強調したい、大切な場面で用いられます。
なお、辞書では次のように説明されています。
かさね‐がさね【重ね重ね】
[副]
1 同じようなことが繰り返されるさま。たびたび。「―ご迷惑をおかけしました」「―の不幸」
2 念入りに相手に頼み込むさま。自分の心情の深さを相手に伝えようとするさま。くれぐれも。重々(じゅうじゅう)。「―おわび申し上げます」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「重ね重ね」の成り立ち
「重ね重ね」は、動詞「重ねる」が二度繰り返されることで、「何度も」「繰り返し」という意味合いが強調されています。古くから日本語の中で使われており、例えば和歌や手紙文でも、強調や丁寧さを出すための表現として用いられてきました。「重ねる」を重ねることで、言葉そのものに「強い思い」「度重なる」を込めているのです。

ビジネスシーンで使われる「重ね重ね」の活用パターン
ここでは、具体的な活用例を紹介し、自然な使い方を身につけるヒントをお届けします。

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謝罪で使う「重ね重ね」の例文
「重ね重ねお詫び申し上げます」
この表現は、一度だけでなく、何度も謝罪の意を伝えたい場合に使われます。例えば、ミスやトラブルが続いた場合や、既に謝罪しているにもかかわらず再度迷惑をかけてしまった場合など、相手に対して深い謝意を示したいときに効果的です。
感謝を伝える「重ね重ね」の例文
「重ね重ね感謝申し上げます」
一度ならず、何度も力になってくれたり、継続的にサポートしてくれたりした相手に対して使います。「ありがとうございます」と一度伝えるだけでなく、「重ね重ね」という言葉を加えることで、「何度お礼を言っても足りないほどです」という深い感謝の気持ちが伝わります。
お祝い・祝意を表す場面での「重ね重ね」の使い方
昇進祝いや受賞祝いなど、相手の慶事を祝う場面では、「重ね重ねおめでとうございます」と使うことで、一度に留まらず、何度でも祝意を表明したいという気持ちを表現できます。また、お祝いの言葉に加え、「日頃のご努力が実を結び、心よりうれしく思います」のように、相手の努力や功績にも触れると、より心のこもったメッセージとなります。

「重ね重ね」は謝罪・感謝・祝意など、気持ちを強調したい場面で丁寧に使うのが基本です。
「重ね重ね申し訳ありません」などセットで使われる表現の意味と使い方
「重ね重ね申し訳ありません」「重ね重ねすみません」など、よく使われるセット表現には、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。シーン別に使い分けるポイントを押さえましょう。
「重ね重ね申し訳ありません」の意味とビジネスでの使い方
「重ね重ね申し訳ありません」は、謝罪の気持ちを伝える際に最も丁寧な表現です。特に、お客様や取引先など社外の相手に対して、重大なミスや度重なる迷惑をかけてしまった場合に使います。心からの深い反省と謝罪の意を伝えたいときに選びましょう。