相手に意図が見破られると、関係が悪化することも…
「鎌をかける」行為は、相手に本音を引き出してもらうための間接的な質問です。そのため、意図が露骨に伝わってしまうと、「疑われている」「試されている」と受け取られ、関係がぎくしゃくしてしまう可能性があります。
特にビジネスシーンでは、信頼関係が揺らぐリスクもあるため、必要以上に多用しないことが大切。率直に聞いたほうがいい場面なのか、慎重に判断する姿勢が求められます。
相手との距離感や状況を踏まえ、「探り」が目的であることが不自然に見えないよう、言い回しやタイミングにも配慮しましょう。
相手を不快にさせない距離感とタイミングが信頼維持の鍵。
「鎌をかける」の類語や言い換え表現は?
「鎌をかける」を言い換える場合、日常的な表現では 「探りを入れる」 や 「それとなく聞く」 が近い意味になります。どちらも、相手の反応から本音や状況を読み取ろうとするニュアンスを含む言い回しです。
ビジネスでは、柔らかさを出したい場合は 「念のため確認する」、距離感を保ちたい場面では 「反応を見てみる」 といった表現に置き換えることで、探っている印象を和らげることもできます。

英語で表現するならどう言う?
「鎌をかける」を英語表現するなら、“trick a person into telling the truth”という言い回しが挙げられます。
例文:She tricked him into telling the truth by pretending she already knew everything.
(彼女は鎌をかけて、彼に本当のことを言わせた。)
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
最後に
POINT
- 「鎌をかける」は、相手の反応を見て本心を探る言葉。
- 語源は「火打ち鎌」や「刈り鎌」から生まれたとされる。
- 類語は「探りを入れる」「それとなく聞く」「反応を見る」など。
「鎌をかける」は、知っているかのように振る舞って相手の本音を引き出す、少ししたたかな知恵を含んだ表現です。意味や語源を理解したうえで場面に応じた使い方ができると、言葉選びに奥行きが出てきます。信頼を大切にするコミュニケーションの中で、賢く使いこなしていきたい言い回しです。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けたファッション&ビューティをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれや美容を楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッション感度の高いエディターを通して発信中。
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